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2018年9月号特集

Vol.246 | パルキッズのための英検・作文必勝法!

語彙・リスニング・ライティング・スピーキングすべてのポイントを詳しく解説

written by 船津 洋(Hiroshi Funatsu)


※本記事のテキストは引用・転載可能です。引用・転載する場合は出典として下記の情報を併記してください。

引用・転載元:
https://www.palkids.co.jp/palkids-webmagazine/tokushu-1808/
船津洋「パルキッズのための英検・作文必勝法!」(株式会社 児童英語研究所、2018年)


| 日本の入試制度はどこを切っても「英語」が決め手

特集イメージ1 2020年度から大学入試が改革され、現在の「大学入試センター試験」が「大学入学共通テスト」に代わります。特に「英語」に関しては、英検などの資格・検定試験の結果を「成績提供」させ入試選抜の英語の試験に代用する、計測の仕方が従来の二技能ではなく「四技能評価」となる、などの変更が決定しています。
 世間では、この新しい大学入試の英語対策を「どうするのか!」と心配する向きもあるようですが、本誌をお読みの皆さまには、関係の薄いことです。私立大学の入試には、AO・推薦、センター利用、一般入試などの形がありますが、おそらく本誌をお読みのご家庭では、滑り止めとしてMARCH以上レベルの難関私立大を受け、その上で国公立大へ(まだお考えでなくても結果として)進むお子さまが大半だと思います。
 『パルキッズ』で、小学生のうちに英検準2級〜2級を取得しておけば、たとえ中学受験で英語学習が中断しても、中学生のうちに準1級を取得することができるので、その段階でセンター試験レベルは「みなし満点」となります(センター試験がなくなっていても、外部試験を代用する方向なので結果は同じことです)。
 また、私立であればなおさら『パルキッズ』育ちの子どもたちに有利です。『パルキッズ』で育った子の特長は、リスニングと読解に優れていることです。私立の一般入試では読解が中心なので、彼らにとってはおあつらえ向きの試験なのです。例えば、上智大学でAO・推薦を選ぶのなら、英検準1級を持っていてGDPが4以上あれば、自己推薦枠での入学が可能となります。(https://www.sophia.ac.jp/jpn/admissions/gakubu_ad/itd24t00000046vf-att/2019kobosuisen_application_proc.pdf)
 あまり大きな声では言えませんが、近年は少子化の影響や経済的な理由から、私立よりも国公立に学生が流れるので、私立大学としては推薦枠で学生を確保したいという事情もあります(一般入試で入学する学生の割合が1割なんてことも)。また、高校の先生も安全を取りたいので、ワンランク下げてでもAO・推薦を押すかも知れません。しかし、昨今問題となっている「奨学金」という名に隠れた学生ローンのことを考えれば、やはり国公立大学に進んでもらう方が、子どもの未来に禍根を残さずに済みます。


| 中学高校受験も英語で有利

特集イメージ2 「英語力」によって優遇されるのは、大学入試に限ったことではありません。『パルキッズ通信2018年2月号』でも触れましたが、同じく2020年の小学校英語の教科化の本格導入によって、中学入試で英語の試験を課すことが事実上解禁となりました。今までは名目上「帰国子女枠」などでしか優遇措置を施すことができなかった中学校側からすれば、これは大いなる福音で、今後は大学入試実績の積み増しができる「英語力に優れた小学生たち」を堂々と募集することができるようになります。すでにこの流れは加速していて、英検3級以上の保持者は優遇、準2級や2級を持っていれば、面接や小作文(ライティング)などで入学許可をする中学も急増しています。
 中学受験を経験することのない子どもたちも、高校入試の洗礼は受けることになります。高校入試では内申点が重視され、それに加えて試験の結果で評価されますが、高校入試の世界にも英語は入り込んでいます。英検を持っていることで、入試の結果に加点されたり、推薦枠があったり、特待生制度や単位換算の制度があったりします(http://search.eiken.or.jp/qualification/result_high-school.html)。高校入試では合格ラインに受験生がひしめいていて、1点の重要性がとても高く、そんな中で「英検級を持っていると10点加算」されるとなれば、英検をもっておいて損ははないどころか、試験当日の風邪や体調不良の保険にもなります。このように、大学入試だけではなく、中学入試や高校入試でも英検がものを言うのが今日の入試事情なのです。協会の回し者でも何でもありませんが、英検はこれだけの影響力を持ってしまったのですから、うまいこと利用するのが得策ですね。
 さて、前置きはともかく、今回は「英検対策」について考えてみたいと思います。まずは『パルキッズ』で育つ子どもたちの「英語力の特長」を理解し、その後「英検対策」へと話を進めて参りましょう。


| 日本人には「ダンゴ」パルキッズで育つ子には「タンゴ」

特集イメージ2 さて、一般論として「英語ができない」という時、まず第一に「英語を聞き取れない」ことと、第二に「単語の連続(文)を理解できないこと」のふたつの要因からその結果が生じていることを正しく理解しなくてはいけません。
 第一の「英語を聞き取れない」こととは、つらつらと耳に入ってくる英語の連続音声を意味の塊の形態素(「語」と考えて差し支えありません)に分節できないことを意味します。いわゆる「単語が聞き取れない」状態です。日本人は日本語の音韻知識(母音または子音+母音で成立している「かな」の単位)で英語を聞き取ろうとしますが、英語と日本語では音節構造が異なるので、そもそも英語の音韻に関するある程度の知識(日本語と違って子音連続や語末の子音を許すなど)がなければ、英語を正しく分節できるわけがないのです。
 結果として、語頭に子音連続があり語末が子音の一音節語、例えば ‘strike’ を ‘su-to-ra-i-ku’(ストライク)とそれぞれの子音に母音を賦与して5つの音節と分析せざるをえません。また、語末の子音は音節の中で不安定なので、後続する語の語頭の母音に引っ張られて(「子音誘引」されて)しまい、語の音声境界が消滅(「再音節化」)します。例えば ’come on in’ は、見た目には明らかに3語ですが、音声的には [kʌmɔnin] と音の「団子」のようにくっ付いていて「単語」として知覚できないのです。この点に関して、詳しくは『パルキッズ通信2017年7月号』をご参照ください。


| 構造も性質も真逆の日本語と英語

特集イメージ3 第二の要因「単語の連続(文)を理解できないこと」は、かなりの問題を孕んでいます。そもそも、日本人が一部の専門家を除き英文を理解できないことは、世間的にあまり気づかれていません。「大学を出ていれば英語は読め(て分か)る」と大半の日本人が思っているのです。そして「(聞き取りも含め)喋ることができない」と漠然と信じているのです。
 果たしてそうでないことは、明らかでしょう。もし英文を読め(て分か)るなら、なぜにこれほど英語に苦労しているのでしょうか。一世代前とは「大学」も様変わりしていて、今時の大学生(もちろん大学や学部にもよりますが)はかなり勉強しています。ちょっとでもまともなエッセイや論文を書こうと思ったら、相当な量の資料に当たらざるを得ません。そして、それらの資料は主に英語なのです。そんな、日々英語と格闘している学生たちは英語ができます。しかし、一般的な古い日本人は、英文を読んでも理解できません。試しに、英語の児童文学書を開いてみれば分かります。1ページを理解するのに大変な時間を要し、数ページも進まずに書架で埃を被る結果となるでしょう。
 それはすなわち、英文を日本語に訳そうとするから起こることなのです(追々理由は述べます)。そもそも英語と日本語は異なる言語で、構造も真逆と言って良いほど振る舞いが異なります。すると、文を産出する際の「発想」自体が異なるわけです。
 さらに、英語はスモールワード(簡単な動詞と副詞)を組み合わせて、それこそ無限のイディオムを作り出します。ひとつの英単語に対してひとつの日本語訳で代表させて記憶することすら難儀なのに、スモールワードを辞書で引けば、たったひとつの単語に対して数十もの和訳が載っています。すべてを覚えることなど、この段階で不可能です。その上、数知れないイディオムを日本語訳にして覚えることは、もはや現実的ではないでしょう。
 それよりも何よりも楽なのは、語の「意味(日本語訳)」ではなく「価値」を理解することです。語は前後の文脈によって意味を変えます。さらに動詞は、後続する副詞によっても様々な意味を生みます。それらの組み合わせを覚えるのではなく、それぞの語の「価値」を理解すれば、どのような組み合わせに出会っても大抵は理解できるのです。つまり、対訳式ではなく、それぞれの語の持つイメージで英語を理解していけば楽なのです。これに関しても詳しくは『パルキッズ通信2011年3月号』をご参照ください。


| 英語は日本語に訳さなくても分かる!?

特集イメージ4 『パルキッズ』で育つ子どもたちは、英語を理解する時、日本語に訳して理解しているのではありません。彼らは英語を英語のまま理解しているのです。バイリンガルでないと、いや仮にバイリンガルであったとしても、この感覚はなかなか理解できません。そもそも「言葉を理解する」ということ自体が、ぼんやりとしていて理解(自覚)しにくい現象なのです。
 名詞であれば直感的に理解できます。例えば ‘desk’ という英単語には「机」という日本語の対訳が付いていますが、’desk’ 程度なら敢えて「机」と訳さないまでも理解できるでしょう。同様に ‘chair’, ‘door’, ‘wall’, ‘mountain’, ‘river’, ‘train’ などそれぞれ「椅子」「扉」と日本語訳を思い浮かべなくても、対象の物体のイメージが頭の中で結像します。動詞もそれほど大変なことではありません。’walk’, ‘buy’, ‘cook’, ‘read’, ‘sleep’, ‘think’ なども日本語に訳さなくてもイメージできるはずです。
 名詞や簡単な動詞程度なら、英語のままでもイメージできそうですし、色・形をはじめとした形容詞も、それほどイメージが困難ではないでしょう。ただ、これらが前置詞、副詞、助動詞と組み合わさりイディオムとなると、途端に難しくなります。またそれらが様々な文法(時制、相、態)で組み合わさって表れるのですから、これは難しい。
 日本語で「する」「している」「した」「していた」「したことがある」「していたことがある」などの使い方を、間違える日本人はいません。幼児ですら、ほぼ間違えることはありません。ただ、これらの使い方を外国人に説明するのは思いの外大変なのです。つまり、時間の流れのどこに発話の基準点があって、そこから未来や過去など、どの状況を表現しているかを表す「時制」や、完了・未完・進行などの「相」は、我々は日常的に無意識で使っているにも関わらず、考えてみるとかなり複雑な仕組みです。
 例えば、日本語には未来形は無く、現在形を使うと通常未来を表します(「私は行きます」など)。考えてみれば複雑な用法ですが、大人どころか幼児でもまったく意識せずに産出することができているのです。また反対に、日本語を耳にすれば、あれこれと文法に照らし合わせることもなく、直感的に、時間の流れと状況を正しく知覚できるのです。


| 耳に入った瞬間に英語がイメージできる!

特集イメージ5 耳から入ってきた文を「イメージする」というのは、どういうことなのでしょうか。すでに述べたように、名詞や動詞が入ってくれば、それは「ネコ」とか「寝ている」などのように、すぐにイメージが頭の中に浮かび(イメージ化され)ます。
 ただ、英語の場合にはそもそもリスニングに問題があって、聞き取れる英単語は断片的です。リスニングができなければ、聞き取れた単語を組み合わせて、あれやこれや想像を巡らせ、相手に言わんとすることを理解しようと試みる以外に理解の術がありません。つまり、聞き取れないから何事も始まらないわけです。
 では、もし聞き取れればどうなるのでしょうか?例えば、 “What food do you like?” 程度の分かりやすい英文が耳から入り、聞き取れたら、どんなことが頭に浮かんできますか? おそらく、文の言わんとする内容(「どんな食べ物をあなたは好きですか?」という日本語の文字列)ではなく、文によって喚起させられたイメージ(「寿司」だったり「カレー」だったりとその食べ物)が結像するのではないでしょうか。これがイメージでの言語の処理です。つまり、日本語で「晩ご飯、何食べたい?」と聞かれて「寿司」が浮かぶのと同じように、英語で “What do you want to eat for dinner tonight?” と尋ねられて「寿司」が浮かぶ。英語を英語のまま理解するとは、このようなことなのです。
『パルキッズ』で育った子どもたちは、このように英語を理解しています。我々が日本語の文法をまったく意識せずに、それどころか知らずに、日本語を正しく理解し使いこなしているように、お子さまたちは、英語を文法などとはまったく違う次元で理解しているのです。これは言い換えれば「生活言語」と呼ぶことができます。「生活言語」と「学習言語」の違いは『パルキッズ通信2018年4月号』をご参照願うとして、まずこの点を理解しないと、いざ英検受験となって、子どもたちに文法を教えてしまうような愚行に出てしまうかも知れないのです。


| 日本語の「~に」はどんな意味?

特集イメージ6 『パルキッズ』の言語習得では、日々のかけ流しを通して、まずは「生活言語」の習得が行われます。生活言語の習得は大まかに三段階に分かれます。第一に、英語の連続音声の分節ができるようになります。耳に入ってくる音声を次々に形態素(語)に切り出していきます。第二に、切り出された形態素は仮語彙(音は知っているが意味は知らない)として記憶されていきます。そして第三に、それらの仮語彙を繰り返し異なるコンテクストで耳にするうちに、‘mommy’ は「ママ」、‘hello’ は「こんにちは」、‘Bruno’ は「(犬の)名前」なんだな、と理解します。さらに、‘on’ は「どこかにくっついている状態を表す」、‘of’ は「(二つの事柄を)くっつける」語であることが分かってきます。これを我々は語彙化と呼んでいます。したがって、同じ語でも子どもによって、定義には差があります。例えば、日本語の格助詞の「に」を定義するようなものです。おそらく10人いれば10通りの定義が出てくるはずです。このように日本語は体系化されているのです。決して対象(ご飯という概念)と記号(「ご飯」という語)が一対一で結びついてはいません。
 さて、『パルキッズ』で育つ子たちは、このようにして英語を処理する回路、つまり「生活言語」としての英語を身につけていきます。言うまでもなく、この子たちは英語のリスニング能力に関してはまったく問題ありません。我々大人がラジオで日本語のニュースを聞いていて、ところどころ知らない語が出てきても全体の理解に問題がないのと同じように、耳から入る英語を理解しています。英語を聞き取れて次々とイメージされていく過程では、少々知らない語があっても、理解の妨げにはならないのです。


| 「聞いて分かる」の次は「読んで分かる!」

特集イメージ7 読解に関しても同じです。日本語で小説やエッセイを読んでいて、知らない語が出るたびに辞書に当たる人は少数でしょう。もっとも、最近では傍らにスマホという便利な代物があるので、辞書を引くのも面倒ではなくなりつつありますが。それにしても、知らない語がひとつやふたつ出てきたからといって、全体の理解には何の差し支えもないはずです。
 ところが、これが英語となると話が変わります。1語分からないと戸惑い、2語分からないと全体像が見えなくなり、3語分からなければもう霧に包まれてしまう。日本語の時には随分と無神経に読み飛ばせる未知の語に対しても、英語の処理においては乙女のような繊細さを見せるのです。しかし、これは英語が分からない我々の話。パルキッズ育ちの幼児たちは、我々が無神経にもまた大胆にも日本語を飛ばし読むように、英語においても飛ばし読みができます。そんな彼らにとっては、英検の長文は長文ではなく、極めて短いメモのようなものです。
 もちろん、読解力の育成は重要です。耳から理解できる回路ができたら、同時に目から、文字記号としての英語を読み解く能力を身につける必要があります。それは主に『I Can Read!』などの絵本の暗唱を通して行います。いよいよ「学習言語」の入り口に立たせると考えて差し支えありません。
 読める語を1語、2語と増やしていき、100語も読めるようになれば、英検5級に挑戦できるでしょう。リスニングで点を稼げるので、それ程正確に読めなくても合格は遠くありません。さらに読める語を増やせば英検4級にも手が届きます。『パルキッズ』の学習で身につけた「生活言語」のみだと、この辺りがひとつの限界となります。それを乗り越えるには「学習言語」としての英語力、つまり読解力と語彙の強化が求められるのです。英検3級以上になると文も長くなりますし、作文(ライティング)が課されるようになります。作文(ライティング)も3級なら30語程度ですのでそれ程難しいことではありませんが、準2級・2級と徐々に長文も長くなり作文も詳細さが求められるようになります。それにはそれなりのトレーニングが必要となります。


| 「英検対策」は①コンテクスト・②作文(ライティング)・③発話と正書法の三段階

特集イメージ8 英検のライティングとスピーキングの対策は3段階からなります。一つ目はコンテクスト作りで、二つ目が作文です。ここまでは、スピーキングもライティングも共通です。そして三つ目が実際の発話行動(スピーキング)であったり、正しく綴るなどの正書法(ライティング)であるわけです。もちろん、正しく発音するスピーキングや、大文字小文字やスペースも含め正しく綴るライティングは重要ですが、それと同時に別のトレーニングとして1段階目のコンテクスト作りと、2段階目の作文(ライティング)をスムーズにできるように習慣づけることが重要となります。
 興味深いことに、コンテクスト作りは、想像通り年齢が低ければ低いほど難しいのですが、作文は年齢が上がると難しくなります。まずは最初の作業、コンテクスト作りから見て参りましょう。


| ①コンテクスト作り

特集イメージ9 これは年齢が低いほど難しい作業です。年齢が低ければ、世界に関する知識も少なく、理解できない概念も多く、思考が直感的なので仕方がありません。
 英検では、建前として中学生以上の受験を前提としているので当たり前のことですが、小学校低学年の児童や幼児には理解できないことも多々あります。「将来なりたい職業」や「買い物に行きますか?」などは小学生でも処理できますが、「将来、女性の社会進出は進むと思いますか?」とか「将来、日本人の留学生は増えると思いますか?」などの問いを、いかにして幼稚園児や小学校低学年児童が理解できるのか、これは難しいところです。3級までなら卑近な設問が多いのですが、準2級以上を目指すのであれば、偶然にも理解可能な設問に出くわすことを祈るか、何らかの対策を練っておく以外ありません。
 小学生でも中学年以上になれば、「話せば分かる」ので、予備知識さえあればこれらの問題は解決されます。また、このようなディスカッションクエスチョンは無限には存在しません。英検の過去問をひもといていけば、大体同じような設問が繰り返されていることが分かります。従って、対策としては、設問として選ばれる可能性のあるトピックを片端から事前に理解しておくことでしょう。これは『英検オンラインレッスン』に付属している「ライティング対策プリント」を練習すれば解決できる課題です。「ライティング対策プリント」に関して詳しくは『パルキッズ通信2018年6月号』をご参照ください。
 このように、問題のトピックを予め理解しておくことから、ようやくコンテクスト作りが始まります。問題が理解できれば、あとは「賛成・反対」を決めて、その「理由」つまりコンテクストを作れば良いわけです。これは、3級などの「将来なりたい仕事」「好きな教科」などにも通じます。何が好きなのか「選択」したあとに、その「理由」というコンテクストを作れば良いのです。
 この「賛成・反対」や「選択」と、それらの「理由」を思い浮かべる作業は、慣れていないと自分で自分を追い込んでしまうことになってしまいます。例えば、なりたい仕事に、最近小学生にも人気らしい ‘YouTuber’ と ‘soccer player’ が浮かんだ場合ではいかがでしょう。もちろん、事前に理由などしっかりと心にあれば別ですが、何も考えずに ‘YouTuber’ を選んでしまったらその「理由」に何と答えられますでしょうか。「格好良さそう」とか「お金持ちになりそう」とか「モテそう」とか「楽そう」などでしょうか。結構なことなのですが、それを小学生が、しかも試験会場で、しかも英語で答えているのはなかなか想像が難しくないでしょうか。


| 「理由」が大切

特集イメージ10 重要なのは「理由」としてあげられる項目の多さです。例えば、‘soccer player’ とか ‘pilot’ を選べば「何々選手が格好良くて好きだから」「ワールドカップで試合したいから」「サッカーチームに入っているから」とか、「乗り物の操縦をしてみたいから」「世界中を旅できるから」「おじさんがパイロットだから」などなど、‘YouTuber’ よりも楽にある程度以上の語数を要求される、子どもらしく、しかも英文にしやすい文を作れます。カンタンに「理由」としてあげられる項目は、多いに越したことはないのです。
 「賛成・反対」のパターンでも基本的に考え方は同じです。考えられる理由が楽に多く見つかれば、答えやすくなります。例えば「学校はより多くの宿題を子どもに与えるべきか?」の問いに対して、倫理的に「賛成」を選ぶとどんな理由が考えられるでしょう。「苦手科目が得意になる」くらいはすっと出てくるかもしれません。それでは「宿題をすると苦手科目が得意になる」を英文に直してみましょう。難しくありませんか。でも、それだけがんばっても、まだ少し語数が足りない。それよりは、「反対」の立場をとるとどうでしょう。「友だちと遊ぶ時間がなくなる」「部活で忙しくて時間がとれない」「疲れてしまう」「寝る時間が短くなる」など、「理由」ならいくらでも挙げられるのではないでしょうか。
 ひとつの命題でも、いずれの立場をとるのかでずいぶんと楽さは違うのです。このように、親子の会話の中でも常に「理由」をいくつか考えるように習慣づけておくと良いでしょう。例えば「好きな果物は?」の問いに「イチゴ」と答えたら、「理由は」と尋ねる。「好きだから」は循環するので答えになっていません。「おいしいから」と答えるなら「ではリンゴはおいしくないの?メロンはおいしくないの?」と少々意地悪ですけれども問うてみるのです。そして、イチゴが好きな理由として「甘いから」だけではなく、「誕生日ケーキなどにのっかっているから」とか「イチゴ狩りに行ってから好きになった」など複数の答えが出てくるようになれば良いのです。
 命題に対する「賛成・反対」に関しても同じです。理由を掘り下げる会話を、常にご家庭で実践することが英検対策ばかりでなく、一生使える思考訓練になります。積極的に日常生活に取り入れていくと良いでしょう。


| ②「作文(ライティング)」は最初から英語で考えるとうまくいく

特集イメージ11 『パルキッズ』で育つ子は、音声言語としての英語に関しては知覚も産出も問題なくできるのですが、文字記号に関しては、日本で外国語として英語を学ぶ子たち、もしくは我々とは異なった、『パルキッズ』で英語を身につけた子ならではの特徴もあります。一般的に我々日本人は、日本語で思考してそれを英語に訳しますが、これが日本人ならではの不自然な英語となります。『パルキッズ』で育った子たちは、英語でそのまま思考すれば自然な英語が出てくるのですが、彼らのドミナントな言語は日本語ですので、放っておけば日本語で考えてしまいます。そして、そのような場合に、作文に苦労するケースが目立つのです。そのあたりを少し見て参りましょう。
 なぜ日本語で考えてしまうと、英作文(ライティング)がうまくいかなくなるのか。その理由は動詞の性質によります。日本語と英語では、主語の選択の仕方が異なります。それによって自ずと選ばれる動詞も異なってきます。具体的には、日本語では繋辞(けいじ)(「○○は××だ」)を導く主語が選ばれることが多く、英語では一般動詞(「○○は××する」)を選択する主語が選ばれる方が自然です。これは主語の選び方によって変わってきます。
 例えば「好きなもの・こと」がテーマの場合、日本語だと「私の好きな教科は体育です」とか「好きな食べ物はイチゴです」などと頭に浮かびます。これを見て分かるように「○○は××だ」の形となります。別段「○○は××だ」の形に問題があるわけではありませんが、この形式では「私の好物」とか「私の将来の夢」とか「私の得意科目」などなど主語が「句」になりがちです。句が主語になること自体には問題はありません。’my favorite food’, ‘my future dream’ などすっと出てくる句もあります、しかし、’the subject I am good at’ などはなかなか出てくるものではありません。できる限り主語を「句」にするのは避けた方が、小学生の英作文においては賢明です。設問を日本語に直して考えると、どうしても日本語のくせで主語が句になってしまいます。そこで、英語風に一般動詞を導く主語を選ぶように心がけましょう。


| 主語の選び方で動詞が決まる。ポイントはオウム返し

特集イメージ12 「○○は」ではなく、「誰はどうした」と考えると良いでしょう。英検の作文(ライティング)や面接において、大抵の問題は ‘you’ で質問されますので、その答えとしては、‘I’ で始めてしまえば良いのです。’I like math’, ’I want to be a doctor’, ’I am good at math’ などです。もちろん、’your favorite subject’ と句で問われれば、’my favorite subject’ と句でオウム返しすれば良いのです。その場合には ’is’ とか ‘are’ の繋辞で補語と主語を結びつければOKです。
 オウム返しは、とても重要なテクニックです。’Do you think ~?’ の設問では、’Y/N’ に続けて、‘I think~.’ と答えれば良く、WH question で ’What do you think that ~?’ ならば ‘I think that ~.’ とまずは答えてしまえば良いのです。その後、その答えに至る理由などを一つ二つ述べます。そして、最後に、’This is because (why) I think (like)~.’ と答えれば、オウム返しの部分だけで30語位になるので、準2級程度までの作文ではそれほど苦労することはないでしょう。
 英作文(ライティング)には「一般動詞を導く主語を」と書きましたが、傾向として知っておくと役に立つかも知れませんので、少し付け加えておきます。少しやっかいなのは、日本語は軽動詞(英語の軽動詞とは少し違う)という便利なものがあって、名詞に「~する」とつければ動詞になってしまうことです。「立つ、寝る、走る、歩く、見る、考える」などの、英語と対応する一般動詞もありますが、日常的に「料理する、勉強する、散歩する、旅行する、食事する」など、「名詞+する」で動詞を作ります。ついに幼児語では一般動詞すら名詞を使って「ねんねする、あんよする、たっちする、おすわりする」のように軽動詞にしてしまうのです。これは知らず知らず癖になっているのではないでしょうか。すると日本語を英語に直す時につい ‘do’ が出たりします。日本語と英語とは、動詞の表現においてずいぶんと様子が異なります。主語は ‘I’ で始めて一般動詞を使う、そんな癖をつけておくと英作文は楽になります。
 それにしても、英検2級になると少し長い文を要求されますが、3級や準2級は作文(ライティング)といっても、軽い受け答え程度の分量ですので、少し練習すれば太刀打ちできるでしょう。ただし、準1級以上になると、しっかりした構成で内容を整理整頓して書かないといけません。そのためにも、今から、何か意見を述べる時にはその理由を少なくとも2つ、できれば3つ挙げられるように、日常会話の中で練習するように心がけると良いでしょう。


| ③正書法は少しずつ。スピーキングは問題なし

特集イメージ13 最後の正書法ですが、これは小さな問題です。練習と共に、あるいは英語の理解が進めば解決していきます。いくつかの課題と併せて、最後に確認しておきましょう。
 子どもたちは、アルファベットの名前と音を混同していることが少なくありません。アルファベットの名前とは i ならば /ai/ で、音は [i] となります。すると、スペルを訂正して ‘speak’ という語の綴りを ‘ [es], [pi], [i], [ei], [kei]’ と伝えても、[i] のところを ‘e’ と書かず ‘i’ と書いてしまうことがあります。また、‘d, b’ や ‘p, q’ を逆に書くこともあります。これらは、何度か指摘すれば直るので心配いりません。また、/r, l/ を両方とも /r/ で書くこともあります。日本語には一部の特殊な発音を除き /l/ の発音はないので、/r/ で書いてしまうのも自然です。これは日本語で考えている証左ですが、これらを正しく綴れなくても、読めるケースが多いので、これも心配はいりません。音は正しく理解できているので、綴りのパターンを理解すれば、正しく書けるようになります。
 最後になりますが、スピーキングに関しては、練習するまでもありません。①のコンテキストと②の作文(ライティング)ができれば、スピーキングはパルキッズ生の面目躍如たる場でしょう。


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プロフィール

船津 洋(Funatsu Hiroshi)

株式会社児童英語研究所 代表。幼児英語教材「パルキッズ」をはじめ多数の教材制作・開発を行う。これまでの教務指導件数は6万件を越える。卒業生は難関校に多数合格、中学生で英検1級に合格するなど高い成果を上げている。大人向け英語学習本としてベストセラーとなった『たった80単語!読むだけで英語脳になる本』(三笠書房)など著書多数。

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