2025年11月号パルキッズ塾
Vol.151 |子育てが楽になるのに、我が子が賢くなる地頭力講座
written by 小豆澤 宏次(Hirotsugu Azukizawa)
※本記事のテキストは引用・転載可能です。引用・転載する場合は出典として下記の情報を併記してください。
引用・転載元:
https://palkids.co.jp/palkids-webmagazine/palkids-juku-2511/
小豆澤宏次『子育てが楽になるのに、我が子が賢くなる地頭力講座』(株式会社 児童英語研究所、2025年)
本記事は、「地頭力講座」を受講した全国の親御さんから寄せられたレポートをもとに、内容を整理・再構成したものです。
アンケートやインタビューではなく、実際に講座を受け、日常の中で実践した“生の声”だけを集めています。
そこから浮かび上がってきたのは――「子育てが楽になるのに、子どもがどんどん賢くなっていく」という、一見矛盾したようで、しかし確かに成立している不思議な現象でした。
「焦らなくなったら、子どもが自分で考えるようになりました。」
「頑張らなくても、毎日が楽しくなったんです。」
親御さんが力を抜いた途端、子どもが伸びていく。それは“教えすぎない・急かさない・比べない”という、地頭力講座ならではのアプローチがもたらす変化でした。
「待つ」ことが、親御さんを楽にし、子どもを伸ばす
講座の中で親御さんたちが参考になったというのが「待つ」という姿勢。多くの親御さんが、この“待つ”の難しさと効果を実感していました。
「すぐに口を出していた自分に気づきました。
黙って見守ると、子どもが“あ、わかった!”と自分で答えを出すんです。」
あるお母さんは、算数の文章題を考える娘を見て、いつものようにヒントを出そうとした手を止めました。
「3分ほど待つと、“できた!”と笑顔で言いました。
その顔を見て、“待つことの意味”を初めて理解しました。」
親御さんが「教えない」「伴走する」と決めた瞬間、子どもは“考える力”を発動します。
同時に、親御さん自身も“余計な力み”から解放され、子育てがぐっと楽になるのです。
「問いかけ」で生まれる、穏やかな会話の時間
地頭力講座の特徴のひとつが、「問いの立て方」を学ぶこと。多くの受講生が、質問を変えるだけで親子の関係が変わったレポートにありました。
「“どうしてそう思うの?”と聞くだけで、
子どもの目が輝きました。
答えを教えなくていいとわかったら、心が軽くなりました。」
「“じゃあ、どうしたらわかるかな?”と聞くようにしたら、
“うーん、調べてみる!”と自分で考えるようになりました。」
問いかけは、子どもに“考える余白”を与えるだけでなく、親子の時間にゆとりをもたらします。
「“どう思う?”と聞く数分間が、一日の中でいちばん穏やかな時間になりました。」
絵本の読み聞かせが、賢さと安らぎを同時に育てる
レポートの中で印象的だったのが、多くの親御さんが絵本の読み聞かせを“地頭力トレーニング”として活用していたことです。
「寝る前の10分間、絵本を読む時間がいちばん幸せです。
子どもの反応を見ながら、“どうしてこうしたのかな?”と聞くようにしています。」
「“この子はどうして泣いたのかな?”と聞くと、
“悲しいからじゃない?”と答えてくれます。
その瞬間に、子どもの考える力を感じます。」
絵本は、親が“教える”ものではなく、親子で“考える時間”を共有するツールです。
物語の世界を通じて、感情や思考を往復させる。
その中で、言葉と感性、思考力の土台が自然に育っていきます。
同時に、読み聞かせの時間は、親御さんにとっても「一日でいちばん穏やかな時間」になっていました。
「もう少し考えてみよう」——その一歩が未来を変える
「焦りがなくなった」
この変化を挙げた親御さんは、全体の約7割にのぼりました。
「まわりと比べることが減りました。
“うちの子はうちのペースでいい”と思えるようになりました。」
「“早く!”と言わなくなったら、
子どもが逆に集中するようになりました。」
焦りを手放した親御さんの多くは、以前よりも穏やかな家庭の時間を取り戻しています。
不思議なことに、その穏やかさの中で、子どもたちは自発的に学び始め、結果として“賢くなる”のです。
“頑張る育児”から“整える育児”へ。そこに、地頭力講座が示す「賢さの新しい方程式」があります。
親御さんが変わると、家庭が変わる
多くの受講生が共通して語っていたのは、
「この講座は、子どもを変えるためではなく、自分を整えるための講座だった」という気づきです。
「“ちゃんと育てなきゃ”という思い込みが外れました。
それだけで子育てがこんなに楽になるとは思いませんでした。」
「自分が変わると、家庭の空気まで変わる。
子どもが安心して考えるようになりました。」
講座を通じて親御さんは、“焦らない心”“聞く姿勢”“待つ余裕”を身につけていきます。共働き世帯が多い中、詰め込まなくてもよいというメッセージが心ゆとりを感じていらっしゃるようです。
力を抜くと、子どもはもっと賢くなる
レポートを読み解いて、私が強く感じたこと。それは、地頭力講座が教える「育て方」は、教育理論でも、受験対策でもなく、生き方の学びだということです。
「子育てが楽になったのに、我が子が賢くなっていく。
それが、地頭力講座のいちばんの魅力です。」
“頑張る”よりも“待つ”。
“教える”よりも“聞く”。
“急ぐ”よりも“味わう”。
その小さな変化の積み重ねが、親御さんと子どものどちらにも「考える幸せ」をもたらしていました。
焦らず、比べず、立ち止まる。そんなスローな時間の中でこそ、子どもは思考し、世界を理解していきます。
「ようやく、子育てが“楽しい”と思えるようになりました。」
地頭力講座は、子育てを楽にしながら、子どもの知性を伸ばす、まさに“ゆとりと賢さの両立”を実現するプログラムです。忙しさに追われる日々の中で、
もう一度「考える」「感じる」「待つ」時間を取り戻してみませんか?受講生の皆さま、貴重なレポートをいただきありがとうございました。心より御礼を申し上げます。

小豆澤 宏次(Azukizawa Hirotsugu)
1976年生まれ。島根県出身。同志社大学経済学部を卒業後、米国ボストンのバークリー音楽大学に留学し、音楽家として活動。帰国後は幼児・児童向け英語教室にて英語講師を務める。児童英語研究所所長・船津洋氏に「パルキッズ理論」の指導を受け感銘を受ける。その後、英語教室の指導教材を「パルキッズ」へと全面的に変更。生徒数を大きく伸ばすことに成功する。児童英語研究所に入社後は、年間1,000件以上の母親への指導を行うとともに、パルキッズのオンラインレッスンのプログラムの制作ディレクションを行う。また大人向けの英語素読教材の制作ディレクションも行う。



