2025年10月号パルキッズ塾
Vol.150 | パルキッズユーザーアンケートレポート(後編)~取り組みスタイルに見るパルキッズの実力
written by 小豆澤 宏次(Hirotsugu Azukizawa)
※本記事のテキストは引用・転載可能です。引用・転載する場合は出典として下記の情報を併記してください。
引用・転載元:
https://palkids.co.jp/palkids-webmagazine/palkids-juku-2510/
小豆澤宏次『パルキッズユーザーアンケートレポート(後編)~取り組みスタイルに見るパルキッズの実力』(株式会社 児童英語研究所、2025年)
先月は「ユーザー属性」に関するアンケート結果をシェアし、パルキッズをご利用いただいているご家庭の地域や家族構成、さらには教育方針の違いなどを一緒に確認しました。その結果から、学びのスタイルやご家庭の状況が多様であることを改めて実感できたかと思います。
では、そのようなバックグラウンドをもつご家庭が、実際に日々どのようにパルキッズを活用しているのでしょうか。今回のアンケートでは「取り組みのスタイル」に焦点を当て、かけ流しの時間やオンラインレッスンの取り組み方、さらには追加教材に対する期待の声を集めました。
寄せられた回答からは、「やっぱりそうだよね!」と多くの方が共感できる日常的な工夫もあれば、「そこまで頑張っているのか!」と驚かされるような熱心な取り組みも数多く見られました。たとえば、毎日のスケジュールの中で自然に英語を取り入れているご家庭や、教材の使い方を独自にアレンジして効果を高めているご家庭もあり、活用の幅の広さがうかがえます。
本号では、こうした生の声をもとに、かけ流しやオンラインレッスンの頻度、また教材に対する追加要望や改善のアイデアなどを整理し、ユーザーの実際の取り組みスタイルを一緒に見ていきましょう。
かけ流しは90~120分が主流
パルキッズの基本である「かけ流し」。アンケートでは、39.1%が90~120分、22.7%が60~90分、18.4%が120分以上と回答しました。つまり約8割が1時間以上のかけ流しを実践しているのです。
一方で「60分以下」や「ほとんど聞けていない」という回答も8.2%ずつありました。生活のリズムや家庭環境によって差が出るのは当然のこと。大切なのは時間の長さよりも「無理なく習慣化すること」です。
実際に「朝の支度中に流す」「車の中だけは必ず英語にする」といった工夫をされている家庭もありました。私たちとしても、こうした“生活に溶け込ませる工夫”をもっと発信していきたいと感じています。
オンラインレッスンは週4~6回が最多
オンラインレッスンについては、週4~6回が42.6%で最多、次いで毎日が28.2%でした。つまり7割以上の家庭が高い頻度で取り組めていることになります。
ただし「ほとんどできていない」が12.2%あるのも事実です。その理由として「時間が取れない」「親の手伝いが必要」といった声をいただきました。特に共働き家庭では、ここが大きな壁になります。
私たちもこの課題を強く意識しています。今後は「達成感が得られる仕組み」や「取り組み進捗を自動で可視化する仕組み」を取り入れることで、もっと続けやすくなると考えています。
追加教材への期待は「多読」と「国語力」そして保護者が求める「伴走」
「こんな教材が欲しい」という質問では、物語や絵本をベースにした多読教材や発音練習教材、さらには国語や理科・社会につながる教材といった声が多く寄せられました。
これは「英語を学ぶ」ことだけでなく、「言語力全般を育てたい」という保護者の期待の表れです。私たちとしても、英語を入り口にしながら「読む力」や「国語力」、さらに知識力へと発展できるような教材づくりを進めていきたいと考えています。
自由回答で目立ったのが「サポートが欲しい」という声でした。「取り組み状況を可視化してほしい」「オンラインで相談できる場が欲しい」「AIによる学習アドバイスがあると助かる」といった要望が多く挙がりました。
私たちはこれを「伴走してほしい」というメッセージとして受け止めました。教材を渡したら終わりではなく、学習を続ける過程に寄り添う仕組みが求められているのです。保護者の安心感を支え、お子さまのやる気を高めるために、この部分を強化していく必要があると強く感じています。
情報の取得先とパルキッズメディアの活用
今回のアンケートでは、パルキッズに関する情報をどのメディアで得ているのかについても質問しました。結果から見えてきたのは、すでにいくつかのメディアを通じて接点を持っていただいている一方で、「まだ知られていない」「活用されていない」メディアが多いということです。
例えば、ポッドキャスト『英語子育て大百科』は「よく聴いている」が55.6%と半数を超えています。リスナーにとって、日常的に役立つ学びのヒントになっていることがわかります。しかしその一方で、「聴いたことがないが興味がある」「存在を知らなかった」という回答も約25%あり、まだ広げられる余地が大きいと言えます。
また、メールマガジンは「毎回読んでいる」「興味のあるタイトルだけ読む」が44.4%に対し、「届くが読んでいない」が55.6%と半数以上を占めました。忙しい保護者にとっては、読むタイミングを確保するのが難しいことが理由と考えられますが、一方で「情報は届いている」状態であるため、より短く要点を伝える工夫や、読みやすいフォーマットを整えることで活用度を高められる可能性があります。
さらに、公式X(旧Twitter)については、「フォローしている」が27.7%、「知っているがフォローしていない」が29.9%、「知らなかった」が42.4%という結果でした。つまり約7割の方がフォローしていない状態です。ここは今後、ポッドキャストやメルマガとの連動を強めることで、より多くの方に活用していただける大きな余白だと考えられます。
こうした結果から言えるのは、パルキッズのメディアには「すでに活用されているもの」と「まだ十分に知られていないもの」が混在しているということです。
ポッドキャスト・メルマガ・公式Xは、それぞれ特性の違う媒体だからこそ、組み合わせて利用することで効果が最大化されます。
今後は「聞く」「読む」「タイムリーに知る」といった多角的な接点を通じて、保護者の皆さまにもっと身近に、もっと便利にパルキッズを感じていただけるよう発信を強化していきたいと考えています。
これからのパルキッズに期待
まとめると、アンケートから見えてきたのは次の4点です。
・多くの家庭が「かけ流し」を毎日の習慣にしている。
・オンラインレッスンは7割が高頻度で継続中。ただし課題もある。
・多読・発音・国語系教材への期待が強い。
・保護者は「伴走」「見える化」を求めている。
パルキッズは「耳からの自然習得」という仕組みを核に、多くの成果を生み出してきました。これからはさらに、短時間でも達成感を得られる仕組みや、英語を超えた学びへの広がり、そして保護者の安心を支えるサポートを強化していきたいと考えています。
アンケートを通じて私たちが改めて気づかされたのは、完璧にこなしている家庭ばかりではなく、多くのご家庭が「自分たちなりに工夫して続けている」ということです。その姿こそ、パルキッズが支えたい日常です。
私たちは「続ければ必ず成果が出る」という信念を胸に、保護者の皆さまと共に歩んでいきます。パルキッズがご家庭に寄り添いながら、子どもの未来を大きく広げる一助となることを、これからも願っています。

小豆澤 宏次(Azukizawa Hirotsugu)
1976年生まれ。島根県出身。同志社大学経済学部を卒業後、米国ボストンのバークリー音楽大学に留学し、音楽家として活動。帰国後は幼児・児童向け英語教室にて英語講師を務める。児童英語研究所所長・船津洋氏に「パルキッズ理論」の指導を受け感銘を受ける。その後、英語教室の指導教材を「パルキッズ」へと全面的に変更。生徒数を大きく伸ばすことに成功する。児童英語研究所に入社後は、年間1,000件以上の母親への指導を行うとともに、パルキッズのオンラインレッスンのプログラムの制作ディレクションを行う。また大人向けの英語素読教材の制作ディレクションも行う。



