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2013年12月号パルキッズ塾

Vol.08 | よくある質問トラブルシューティング

written by 小豆澤 宏次(Hirotsugu Azukizawa)


※本記事のテキストは引用・転載可能です。引用・転載する場合は出典として下記の情報を併記してください。

引用・転載元:
http://palkids.co.jp/palkids-webmagazine/palkids-juku-1312/
小豆澤宏次『よくある質問トラブルシューティング』(株式会社 児童英語研究所、2013年)


  早いもので「パルキッズ通信」も本号が2013年の最終号となりました。今年を振り返ってみると、まず挙げられるのが、英検合格のご報告がとても多かったということ。掲示板を始め、お電話やメールでたくさんのご報告をいただきました。4級、5級はもちろん、今年は特に3級、準2級の合格者が多く出ました。英検3級以上というと、小学校高学年生の100人に1人しか受けていない試験です。100人に1人という優秀な子どもたちが『パルキッズ』によって生まれていることに、何とも感慨深いものがあります。これも全てはお母さまの日々の取り組みの成果です。合格された皆様、本当におめでとうございます。
 まだ『パルキッズ』に取り組み始めたばかりの方、これから取り組まれる方は、一足飛びでいきなり英検というわけにはいきません。前述したように、全ては日々の取り組みの積み重ねの先に「英検」というひとつのゴールが見えてきます。ひとつの目標である「小学生で英検準2級合格」を見据えながら、確実に取り組みをおこなっていきましょう。
 今年取り組みが順調に進んだご家庭、中断や挫折が多かったご家庭、様々でしょうが、来年の取り組みにつなげていただけるよう、普段掲示板などでいただくご質問で特に多いものを今回はご紹介したいと思います。かけ流し、暗唱、音読、取り組みの中断、小学生の自律学習についてと、どの年齢のお子さまをお持ちのお母さまにも参考にしていただけるよう幅広くご紹介します。「あら、これうちのことだわ!」と身近に感じていただけるものがきっとあると思いますよ。


| CDよりもDVDが好き?

 最近CDよりもDVDの方が好きなようで、DVDばかり見たがります。もちろん流すDVDは子ども向けの洋画や、アニメなので英語の勉強にはなっていると思います。このような状態であれば、CDではなくDVDをかけ流した方がよい気がするのですが。(3歳/パルキッズプリスクーラー)

 CDとDVDを比べれば当然視覚刺激のあるDVDの方がお子さまにとっては楽しいはずです。しかしここで気をつけなければいけないのが、DVDは音声情報が意外と少ないということです。映像にごまかされてしまいますが、音声部分だけを切り取ってみるとおわかりいただけると思います。それゆえに、DVDはインプット用教材としては適していません。基本は音情報がたっぷりつまったCDでのインプットがよいでしょう。それに加えて、あくまでもお楽しみ用として1日1時間程度を限度にDVDを与えていきましょう。
 また、ご質問のようにCDを流すと、DVDに替えるようお子さまから要求される場合もありますが、それを受け入れる必要はありません。『パルキッズ』による音環境作りは、英語教育の最も根本の部分です。英語教育と書きましたが、CDのかけ流しは遊びでもたしなみでもなく「教育」なのです。その教育に関する決定権はお子さまにはありません。当然、親にあります。親が考えに考え抜いた結果、選んだ教育をおこなうわけですから、3歳児の気まぐれな発言に振り回されてはいけません。毅然とした態度で淡々とCDを流し続けましょう。DVDを見るのはお楽しみ、CDのかけ流しは教育、と、そのあたりの線引きをきちんと意識して取り組むようにしてください。


| 暗唱に適した絵本の選び方

 そろそろ絵本の暗唱を始めようと思っています。 『I Can Read!』で始めようと思っているのですが、海外で販売されている絵本も気になります。暗唱に適した絵本とはどういうものなのか教えてください。(2歳/パルキッズプリスクーラー)

 絵本の暗唱には何を使っても構いません。しかし暗唱させるための絵本としては4つの条件があります。絵本選びの参考にしてください。
 まず、文字が大きいことが大切です。読解力育成を目的としている点、幼児が読むという点から、文字が小さく見えにくいものは避けた方がよいでしょう。最初は、ページを開くと文字がしっかりと目に飛び込んでくるぐらいの大きさがよいでしょう。
 次に、単語数はなるべく少ないものから始めましょう。最初の内は、ほぼ単語だけで構成されているものでも構いません。最初から単語数が多いと暗唱もうまくいきません。また、同じ理由からページ数も少ない方がよいでしょう。ページ数が多い本を分割して与えるよりも、少ないページ数の本を冊数多く与える方が、お子さまも飽きずに取り組むことができますし、語彙化の助けになります。
 3つ目は、同じ文章の繰り返しが多い本を選んでください。一見繰り返しが少ない方が、様々な表現に触れられるような気がしますが、お子さまが暗唱するという点において言えば、覚えやすく口に出しやすい、同じ文型の文章が繰り返し出てきたり、文章の一部を差し替えていくような絵本の方がよいでしょう。
 最後に、ネイティブのナレーションCDがついているものを選びましょう。またCDもなるべく効果音の少ないもので、リズム良く朗読しているものがよいでしょう。ナレーション以外の音が入っているとお楽しみとしてはよいのですが、暗唱の妨げにもなり、効果的なインプットができなくなってしまう可能性もあります。
 以上の点を全て踏まえた『I Can Read!』が幼児の暗唱用絵本としては最適です。もし『I Can Read!』以外の絵本を選ぶ場合も、以上の点に気をつけて与えると良いでしょう。


| 音読の効果的な取り組み方

 『I Can Read!』の取り組みがひと通り終わりました。終わったといっても”C”あたりからは暗唱をしてくれず、CDのかけ流しと、私の読み聞かせに合わせて絵本をめくるぐらいのことしかしていません。どれだけ読解力が身に付いているのか分かりませんが、これからどのような取り組みをしていけばよいのでしょう。(5歳/パルキッズキンダー・I Can Read!)

 『I Can Read!』の暗唱の取り組みがひとまず終了ですね。お疲れ様でした。たとえ口から暗唱が出なくても、日々のCDのかけ流しと、絵本の読み聞かせができているので、潜在的な語彙はずいぶん増えているはずです。また、お母さまの読み聞かせの声に合わせてページがめくれるということは、音と文字との関係性に気づいたと言えるでしょう。おめでとうございます。おそらくお子さまの頭の中ではフォニックスのルールが何となく形作られているのでしょう。
 さて、次はフォニックスのルールを始め、文字を音にするための力を養っていく段階です。この力を「読力」と呼んでいます。「読解力」は内容を理解しながら読む力ですが、「読力」とは単純に文字を音声化する力を言います。『パルキッズ』のかけ流しによってリスニング力を身につけ、語彙化が進み、さらに『I Can Read!』の読み聞かせと暗唱によって語彙の定着をおこなってきたわけですから、文字を音声化することができれば自然と内容も理解できるようになるのです。この「読力」を身につけるための取り組みが「音読」です。音読の取り組みでは、文字を正確に読むということに重きをおいています。日本語で言えば、小学生が国語の時間に教科書を音読する取り組みと同じだと考えればわかりやすいでしょう。
 取り組み方法は暗唱とは少々異なります。暗唱の時はCDをかけ流し、4冊まとめて取り組んでいました。しかし音読ではかけ流しをせず、絵本を見ながら1度だけ音声を流します。また取り組む本は1冊だけです。まず、『I Can Read!』のAの一番最初からスタートしましょう。文字が十分に読めないお子さまにとって、音読の取り組みは想像以上に負担のかかる作業です。ハードルをなるべく低く設定して、簡単すぎるぐらいの内容の本から取り組みましょう。最初に取り組む絵本を開き、音声を流します。お子さまは音声に合わせて絵本をめくっていきます。次にお子さまひとりで読ませます。途中つまずいたり、読み間違いをした場合は、その場で正しい読み方を伝えてください。この時に注意しなければならないのが、繰り返し読ませたり、読み方を解説する必要はありません。お母さまの発音で結構ですから、正しい読み方を「○○だね」と伝えるだけでよいでしょう。できれば1日数回読むのがよいですが、負担が大きいようなら1~2回程度でも構いません。この取り組みを1冊が正確に読めるようになるまで毎日おこないます。月をまたいだとしても、読めるようになるまでは次の本に移らないようにしましょう。最初は1冊の本を仕上げるまでに時間がかかってしまうでしょう。しかし、読める文字や単語が増えるにしたがって、1冊をクリアするまでの時間が次第に短くなっていきます。音読は『パルキッズ』のかけ流しによって培った英語力と読解力を橋渡しする重要な取り組みですから、焦らず丁寧に取り組んでいきましょう。


| 中断したあと再開するには

 引っ越しなどもあり7カ月ほどブランクがあります。『パルキッズプリスクーラー』のかけ流しは全て終わったのですが、次はどのようにすればよいのでしょう。もう一度『パルキッズプリスクーラー』をかけ流した方がよいのでしょうか。(4歳/パルキッズプリスクーラー)

 引っ越しがきっかけとなって取り組みが中断したのですね。7カ月の中断は非常にもったいなかったですが、まだお子さまはかけ流しが有効な年齢ですから、これからしっかり取り組むことで挽回していきましょう。
 かけ流しのルールとして、学習を中断した場合、再開する時は中断したところから始めるようご指導しています。どうしてもブランクがあると、もう一度かけ流しをした方がよいような気がします。しかし英語を音環境から大量インプットができる学習の黄金期に、古い情報を繰り返しインプットするのはもったいないと言えます。幼児期は常に新しい情報を大量に、そして一定期間与えるのが最も効果的です。復習する必要はありませんので、新たな音情報をインプットしていきましょう。今回のご質問の場合ですと『パルキッズプリスクーラー』は終了されているわけですから、次は『パルキッズキンダー』からのスタートになります。『パルキッズキンダー』ではかけ流しと同時にドリルに取り組むなど、読解力育成へと取り組み内容が移行していきます。しっかりと音環境を与えるとともに、読解力育成も進めていきましょう。『パルキッズキンダー』が終了する2年後、英語が読めるようになったお子さまをイメージしながら、モチベーションを維持して取り組んでいきましょう。


| 小学生に自律学習をさせるには

 現在『トーキングトレーナー』に取り組んでいます。ただ始めて1年にもなりますが、まだ半分も終わっていません。調子のよい時は毎日取り組めるのですが、ついついさぼってしまう日が続くこともあります。小学生なのでそろそろきちんと取り組んでほしいのですが。(7歳/トーキングトレーナー)

 「さぼる」これは人間だれでもやってしまうことです。仕方ないと言えば仕方ありません。大切なのは、さぼる回数を少なくし、さぼった場合でもなるべく早く再開できるようにすることです。取り組みは一度習慣化さえしてしまえば、「よいこらしょ」と毎回重い腰を上げる必要はなくなります。つまり「やる」のが当たり前になるのです。手洗いやうがい、洗面や食器の後片付けなどと同じで、習慣化さえしてしまえば、「やらなきゃいけない」と考えるストレスから解放されます。まずはそこを目指していきましょう。
 習慣化が進んでいてもさぼってしまった場合、大切なのは母親の対応です。ここで間違ってしまうと子どもの自主性を奪いかねません。ついつい「やってないでしょ!今すぐやりなさい!」と言ってしまいますが、これだとその日は渋々取り組むかもしれませんが、翌日も翌々日も同じことが起こりかねません。ここはグッとこらえて「今日はいいから明日はきちんと取り組もうね」と優しく声をかけましょう。すると子どもは素直に「うん」と言うはずです。これが「約束」です。翌日取り組んでいればそれでよいのですが、その逆の場合「昨日約束したよね、まだやってないんじゃない?」と声をかけましょう。すると子どもも「約束」をしたわけですから「あ、そうだった」と取り組んでくれるはずです。一見「やってないでしょ!」とすぐにやらせる前者と、一端約束を取り付けて翌日やらせる後者は同じように思えますが、実は子どもの意識は大きく違います。前者は受動的に渋々取り組むのに対し、後者は約束を守るために能動的に取り組んでいるのです。
 約束を守るということは、自律につながるポイントです。約束・履行、この繰り返しで自律の精神が育まれていくのです。親としては辛抱のしどころですが、いずれ自律学習の習慣を身につけさせないといけないことを考えると早いに越したことはありません。ちなみによく言う「やる気になったらやるでしょ」では「やる気になる」というとても不確かな可能性にかけている点から、教育においては非常に危険です。「やる気」云々ではなく「やることが当たり前になっていた」という状態に知らず知らずのうちに導くのが親の腕の見せ所なのかもしれません。


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プロフィール

小豆澤 宏次(Azukizawa Hirotsugu)

1976年生まれ。島根県出身。同志社大学経済学部を卒業後、米国ボストンのバークリー音楽大学に留学し、音楽家として活動。帰国後は幼児・児童向け英語教室にて英語講師を務める。児童英語研究所所長・船津洋氏に「パルキッズ理論」の指導を受け感銘を受ける。その後、英語教室の指導教材を「パルキッズ」へと全面的に変更。生徒数を大きく伸ばすことに成功する。児童英語研究所に入社後は、年間1,000件以上の母親への指導を行うとともに、パルキッズのオンラインレッスンのプログラムの制作ディレクションを行う。また大人向けの英語素読教材の制作ディレクションも行う。

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