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2023年12月号パルキッズ塾

Vol.128 | 英検と中学受験の関係を理解しよう

written by 小豆澤 宏次(Hirotsugu Azukizawa)


※本記事のテキストは引用・転載可能です。引用・転載する場合は出典として下記の情報を併記してください。

引用・転載元:
https://palkids.co.jp/palkids-webmagazine/palkids-juku-2312/
小豆澤宏次『英検と中学受験の関係を理解しよう』(株式会社 児童英語研究所、2023年)


英検と中学受験の関係を理解しよう パルキッズの『英検オンラインレッスン』が生まれてから約8年になります。なぜ『英検オンラインレッスン』を作ることになったのか、それは私がパルキッズを現場で子どもたちに教えている時に一番悩んだ点だったからです。パルキッズで育った子どもたちは、いわゆるインターや帰国子女の子どもたちと同様に、イマージョン教育を通して英語を身につけています。簡単に言えば日本語や文法知識を介さずに英語を理解できる子どもたちです。そんな子どもたちに対する英検対策に本当に悩まされました。市販の英検対策教材は、基本的に中学生以降の子どもたちを対象にしています。つまり「文法知ってるよね」ということが前提でプログラムが組まれており、もちろん訳読式で解説されています。イマージョン教育を受けてきた子どもたちがこの方法で英検対策をすると、ほぼ間違いなく混乱してうまく点数がとれなくなるのです。そのため私はひたすら過去問を解かせ、英検の文章をインプットして慣れさせるトレーニングを行いましたが、これが実に面白くないわけです。女の子は比較的真面目に取り組んでくれるのですが、男の子は「意味がわからないからやりたくない」といって取り組んでくれないことが多々ありました。そのため、英語力とは関係ないところで英検の合否が決まることに「何とかできないものか」と思い悩んでいました。そこで生まれたのが『英検オンラインレッスン』です。『英検オンラインレッスン』はイマージョン教育を受けた小学生以下の男の子でも淡々と取り組め、苦労せずとも英検の単語や文章をインプットできることを目的としています。おかげさまで、この8年で多くの受験生を合格に導くことができました。ただ一方で、英検も少しずつ様変わりし、作文や要約、Eメールなど産出を求められる内容にシフトしています。特に来年度からはライティングの試験がより重視される形となることが発表されています。それを受けて、パルキッズの『英検オンラインレッスン』もAIを用いながら、よりユーザビリティに優れ、しっかりと対策できるものへと進化していきます。
 さて、『英検オンラインレッスン』のお話しはここまでとして、今回は小学生の英検受験事情について語っていきたいと思います。年々「英検?まあ受けなくてもいいでしょ」から「小学生で英検受験は必須でしょ」へシフトしている理由、そしてそれを裏付けるような「中学受験」との関係などについても触れていきたいと思います。


小学生の英検受験者数は確実に増えています

小学生の英検受験者数は確実に増えています まずは、小学生の英検受験者数の推移を見ながら全体のトレンドを把握してみましょう。みなさんの予想通り小学生の英検受験者数は増加しています。データを見ると、10年前の2013年で33万人、一昨年の2021年で46万人と10年で約1.5倍に増えています。なぜこのように小学生の英検受験者数が増えているのか、その理由として2つ考えることができます。ひとつは英語の教科化です。ご存知のとおり、2020年度から小学校3・4年生から「外国語活動」が必修化され、5・6年生では「外国語」という教科として位置付けられました。特に5・6年生では教科化されたことにより、週2コマ、年間70コマの授業が割り当てられています。さらに1・2年生でも英語学習時間を設ける学校が増えており、英語教育の早期化が国を挙げてトレンドになっていることは明らかです。
 またもうひとつの理由も、英語教育の早期化トレンドを後押ししている原因なのですが、それは「中学受験における英語試験の導入」です。ちなみに首都圏の中学入試では、2014年から2021年の間に、一般入試(帰国生入試以外)で「英語(選択)試験」を実施した私立・国立中学校は15校から143校とほぼ10倍になっています。この背景としては中学校(一貫校がほとんどなので中高側と言える)側は「高い英語力を持った生徒を獲得したい」という思いがあることは明らかです。なぜ高い英語力を持った生徒を獲得したいのか、それはより偏差値の高い大学へ生徒を進学させるためです。言わずもがなですが、難関国公立大学へ進学する場合、高い英語力は必須です。英語で躓いていては他教科の勉強に充てられる時間が限られ、難関国公立大学への進学が難しくなるからです。さらに私立大学への推薦枠も英検準1級を持っていることで有利に働く場合があり、難関大学への進学と英語力というのは切っても切れない関係にあるからです。
 ひとつ面白いデータがあります。東京大学に進学した学生の英検取得級の内訳があります。これを見ると、1級:5.7%、準1級:29.4%、2級:39.5%…となっています。準1級以上を持っている生徒が1/3で、おそらくそれ以下の級しか持っていない生徒も、潜在的に準1級レベルの英語力を持っていると見て間違いないでしょう。さらに2級にいつ合格したのか、というデータを見ると、小学生で取得したが10%、中学生で取得したが50%となっています。つまり、6割以上の東大へ進学した生徒が中学生時点で英検2級以上の力を持っていることになります。当然ですが、中学から英語学習をスタートした場合、準2級が関の山なので、東大へ進学した生徒の最低6割は小学生の間に英語学習をスタートさせ、英検を取得している算段になります。
 やはり難関大学への進学には小学生のうちに高い英語力を身につけることが必要で、それが全体のトレンドになっていることがわかります。


英検取得が中学受験に与えるメリット

英検取得が中学受験に与えるメリット さて、話をもう少し中学受験し絞って、英検と中学受験との関係について見ていきましょう。中学受験の一般入試で英語試験(選択)を導入している学校が増えているのは前述の通りです。高い英語力を持っていることで、該当中学の受験において有利に働くことはわかるのですが、どのように働くのかを見ていきましょう。
 大きく3つにわけることができます。①英語入試の受験資格が得られる、②英検で加点がもらえる、③英検で優遇してもらえる、以上です。
 ①はそもそも英語入試で受験できるという資格を得られるかどうかです。ボーダーラインもさまざまですが最低4級から、高いところでは2級を課すところもあります。次に②です。これは英検の取得級に応じて点数が加点されるものです。級によって加点も異なりますが、準2級以上であれば大幅に加点されるケースもあります。また少なくとも加点を狙うのであれば3級以上は欲しいところです。ちなみに、最近だと国算の2科、または国算理社の4科の合計に、英検の級に応じて5点や10点を加点するやり方が多いようです。
 そして③の優遇措置に関しては、英語の学科試験が免除になるなどの措置になります。他にも特待生の対象になるところもあるようです。もちろん入学後もメリットがあります。例えば英語に特化した学校の場合は、取得している英検の級によって英語上位クラスに入れる場合があります。そういったコースには留学枠が設定されていたりと、お子様をよりインターナショナルな世界に出したい、そう思っていらっしゃるご家庭の場合はうれしい措置となるでしょう。


小学生でどれぐらいの級を取得すればいいの?

小学生でどれぐらいの級を取得すればいいの? 最後にどれぐらいの英検の級を持っておけばよいかという点について触れておきましょう。中学受験で英検による優遇・加点を受けたいのであれば少なくとも4級が最低ラインになります。ただし、多くの学校は3級以上となっており、英語力重視の学校の場合は準2級~2級が必要となってきます。こう見ると、できれば準2級を目標にして取得していくとよいですね。
 あとこれは朗報なのですが、中学受験において、英検の取得時期を限定している学校はほとんどありません(必ず希望校の募集要項を確認してください)。大学受験の場合は過去1年以内といった制限を設けているところも多いですが、中学受験の場合はそれがないので、受験勉強が本格化する前に取得しておいて問題ないでしょう。
 ただ1点注意しておくべき点があります。英検受験が中学受験に有利に働くことは前述の通りですが、まだまだ英語重視の学校が中心です。いわゆる御三家(開成・麻布・武蔵・桜蔭・女子学院・雙葉)と呼ばれる学校や、東京以外でも灘高やラサールなどの名門校の場合は、英語入試は導入されていません。ここを目指している方は英語力があるからといって安心しないようにしましょう。念の為付け加えると、彼らの多くは小学生の時点ですでに高い英語力を持っていますし、入学後の英語学習に対する手厚さ、厳しさもあり、だからこそ英語が難関大学への足枷にならないのです。英語力がなくても大丈夫ということではないので、あらかじめご承知おきくださいね。

 さて、色々と書いてまいりましたが、ゴールはあくまでも大学受験です。そのための英語力を小学生のうちにどれだけ身につけられるかということです。その副産物として中学受験で有利に働く、そうお考えいただくとよいでしょう。決して中学受験のために英検だ!といった近視眼にならないように気をつけてくださいね。年々英語力が子どもたちの進学において有利に働くようになっています。パルキッズの場合だと、まずは英語のリズム回路をインプットでしっかりと作り、それを読解力に繋げ、プラス『英検オンラインレッスン』で適切に対策をし、より多くのメリット享受しながら、余裕を持った進学プランを作っていけるようにしたいですね。


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プロフィール

小豆澤 宏次(Azukizawa Hirotsugu)

1976年生まれ。島根県出身。同志社大学経済学部を卒業後、米国ボストンのバークリー音楽大学に留学し、音楽家として活動。帰国後は幼児・児童向け英語教室にて英語講師を務める。児童英語研究所所長・船津洋氏に「パルキッズ理論」の指導を受け感銘を受ける。その後、英語教室の指導教材を「パルキッズ」へと全面的に変更。生徒数を大きく伸ばすことに成功する。児童英語研究所に入社後は、年間1,000件以上の母親への指導を行うとともに、パルキッズのオンラインレッスンのプログラムの制作ディレクションを行う。また大人向けの英語素読教材の制作ディレクションも行う。

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