Vol.075 | 世界標準の子育て5
※本記事のテキストは引用・転載可能です。引用・転載する場合は出典として下記の情報を併記してください。
引用・転載元:
https://www.palkids.co.jp/palkids-webmagazine/hawaiian-journal/1709hj/
船津 徹(Funatsu Toru)『Vol.075 | 世界標準の子育て5』(株式会社 児童英語研究所、2017年)
競争に参加させて「強み」を伸ばす
グローバル化が加速しています。日本も例外ではなく、町中に外国人観光客が溢れています。飲食店やコンビニなどは外国人労働者が頼みの綱。もはや外国人抜きでは日本経済は成り立たない状況です。
グローバル化の進行は「競争の激化」を意味します。今まで規制によって守られてきた国内の産業や雇用が、世界的な競争に巻き込まれるのです。これからの子育てでは、競争に負けない「強い心」の育成に目を向けることが大切です。
最近の日本は子どもから競争を避ける傾向があります。運動会の徒競走で「みんなが一緒にゴール」はその一例です。しかし、競争を避けてしまうと、子どもが「目標に向かってがんばる」という意欲が育ちません。また大切な「自信」を得ることができません。
競争で「強み」を知ることができる
子どもを競争に参加させる目的は、相手を打ち負かす方法を教えることでも、優劣感覚を叩き込むことでもありません。競争に参加させる目的は大きく2つ。
1つは、競争を通して自分の「強み」に気づかせるためです。自分の「強み」を知り「強み」に磨きをかける。それを自覚させるためには競争が必要です。
2つ目は、困難に立ち向かう力、敗北から立ち上がる力、プレッシャーの中で実力を発揮する力など「強い心」を育てるためです。
もちろん競争すれば、敗者になることもあります。徒競技で負ければ、「自分は足が遅い」という現実を突きつけられるでしょう。しかし、それも子どもにとって必要なことなのです。「自分は足が遅い、だから他のことでがんばろう!」と思考を転換するきっけかになります。
競争させないと何となく大人になってしまう
自分の「強み」も「弱み」もよくわからないまま成長していくと、進学や就職で失敗することにつながります。なんとなく大学に通い、なんとなく就職する。「自分がわからない」まま働き、なんとなく転職を繰り返してしまうのです。
スポーツ、音楽、演劇などで競争を経験してきた子どもは、自分の「強み」をよく知っています。自分の性格や能力を理解しているので、自分に合った環境や仲間や職業を選ぶことができるようになります。
競争とは、子どもがグローバル社会に出るためのトレーニングと捉えましょう。子ども時代に競争と向き合う訓練をさせない、子どもを守ろうとしてしまうことのほうが、親としては無責任なのです。
子どもの強みに合った競争に参加させる
子どもを競争させる時は、子どもの「強み」に着目してください。どんな小さなことでもいいですから、人よりも優れた面、人とは違う面を一つ伸ばしてあげると、子どもの自信は倍増します。
子どもの「弱み」を克服しようと競争に参加させても上手くいきません。親が子どもの特性を見極め、強みを伸ばせるような習い事を見つけてあげると、子どもはたくましく成長していくのです。
でも、子どもが自分で自分の「強み」に気づくことはできませんから、一番身近な存在である親が「強み」を伝えてあげることが大切です。何かに強い関心を持っていたり、人とは違う面があったり、身体的に優れた部分があれば、それを「強み」として伝えて、伸ばしてあげてください。
