Vol.021 | リーディングフルエンシー指導
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引用・転載元:
https://www.palkids.co.jp/palkids-webmagazine/hawaiian-journal/1303hj/
船津 徹(Funatsu Toru)『Vol.021 | リーディングフルエンシー指導』(株式会社 児童英語研究所、2013年)
子どもがひらがな五十音を習い始めました。最初は文字を一つひとつ確認しながら慎重に発音していきますので、とてもぎこちない読み方になります。「はなのみち」を「は・な・の・み・ち」と一字一字拾って読んでいっても「花の道」という文章のイメージを感じとることができません。
これと同じ現象が英語の文字を習い始めた子どもにも起こります。英語の「あいうえお」であるフォニックスで読み方を学ぶと、文字を一つひとつ正確に発音することに集中しますので、単語や文章を読んでも、何を読んでいるのかさっぱり分からないのです。例えば「CAT IN THE HAT」をフォニックス読みすると「ク・ア・ト・イ・ン・ザ・フ・ア・ト」となり、その意味を容易にイメージすることはできません。
拾い読みの状態から流暢な読み方へ移行させるためのトレーニングを、アメリカでは「リーディング・フルエンシー」と呼び、ESL(English as a Second Language)の子どもや、学習が遅れがちの子どもたちの指導に幅広く取り入れられています。日本で英語を勉強している子どもたちにも有効な方法ですから、ぜひ参考にしてください。
英語を意味のかたまりで読む
リーディング・フルエンシー指導の要点は読書スピードを向上させることにあります。しかし、最初から早く読ませようとすると、子どもは早く読もうとする気持ちがあせりにつながり、かえって読書スピードが落ちてしまいます。リーディング・フルエンシー指導の入り口は、単語や文章を意味のかたまりで読めるようにする練習です。
日本語で例えれば「はなの」「みち」という具合に、単語を意味のかたまりで区切って、内容をイメージしながら読めるようにするのです。意味のかたまりを英語では「Chunk/チャンク」と呼びます。英語にも日本語と同じように意味のかたまりがあります。英語のチャンクは文法フレーズや慣用句によって構成されているのが一般的です。
チャンク読みの前提として、フォニックスとサイトワーズをひと通り学んでいることが必要です。まだ単語が読めないという場合は、基本サイトワーズ220語(Dolch Sightwords)をフラッシュカードやインデックスカードを使ってスムーズに読めるようになるまで練習してください。同時にフォニックス単語についても、拾い読みでなく、一目で読めるように繰り返し練習しましょう。
チャンク読みの指導方法
アメリカでサイトワーズと言えば「Dolch Sightwords」と並んで「Dr. Fry’s Instant word」が有名です。チャンク読みの練習では「Dr. Fry」の単語リストを活用します。以下のサイトからDr. Fryのチャンク読みリストをプリントアウトしてください。
www.readingresource.net/support-files/shortfluencyphrases.pdf
上記リストには最重要サイトワーズ300語を含むチャンクが記載されています。これを使ってチャンク読みを家庭でも練習してみましょう。このリストに記載されているフレーズがスムーズに読めるようになれば、小学校の頻出単語のほぼ半分がカバーできてしまいます。音声の助けがないと正しく読むことが難しいチャンクもありますが、ぜひトライしてみましょう。
英語の音読をさせる
チャンク読みの練習と平行して、アメリカの小学1、2年生レベルの本を音読させましょう。欧米の子ども向けの本には、対象学年レベル(RL)や対象年齢が記載されていますから、それらを参考に子どもの興味に合った本を選び、音読させてみましょう。もし音声CD付きの本が見つかればモアベターです。リーディング・フルエンシーを身につけるには大量の音読が必要です。音読することによって文字を目で追うだけでなく、同時に自分の声を聞くことができるので、ストーリ理解が深まります。音読をさせる時は必ず親が聞いてあげるようにしましょう。親が寄り添い、励ますことで子どもの学習意欲が高まります。
