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2011年12月号特集

Vol.165 | 隣の芝生は青く見える

子育ての秘密がわかる4つのことわざ

written by 船津 洋(Hiroshi Funatsu)


※本記事のテキストは無料で引用・転載可能です。引用・転載をする場合は必ず下記を引用・転載先に明記してください。

引用・転載元:
http://www.palkids.co.jp/palkids-webmagazine/tokushu-1112
パルキッズ通信2011年12月号特集『隣の芝生は青く見える』(著)船津洋 ©株式会社 児童英語研究所


特集イメージ1 先月、久しぶりに「幼児向け英語」の講演会を行いました。講演後半の質問コーナーや終了後の書籍販売サインコーナーでは、個別にたくさんの方のご相談やご報告を受けました。
 「育児の悩み」は尽きないものです。我々からすれば、すでに二十数年に渡り、見てきていることですし、僕自身ひとりの親として体験してきているので、答えはいたって簡単。実は、育児とは単純なものなのです。もちろん、子どものバイリンガル教育も同じ。いたってシンプル。簡単なのです。しかし、なぜかしらそれが難しくなっている。
 その結果が、それぞれのお悩みといった形で、僕に投げかけられるわけです。それらに答えていて、いくつかのことわざが脳裏をよぎります。今回は、それらをご紹介して参りましょう。


|  「隣の芝生は青く見える」

特集イメージ2 そうですよね。隣の芝生でなくても、他人のものの方が良く見えたりします。育児の中でも、こんな事はよく起こりますね。
 今回の「英検チャレンジ」でも、小4で英検2級合格を筆頭に、同じく4年生で準2級から5歳で5級まで、合格者がたくさん出ています。そんなレポートを読むと、最初は「羨ましいな」から始まり、だんだん半ば諦め気分で「うちの子には無理」と感じるようになってしまいます。
 お教室では、隣の芝生ならぬ隣の子たちに囲まれているわけですから、この傾向はさらに強まります。
 「○○ちゃんは暗唱が上手」「□□ちゃんは上手にプリントが出来てる」こんな気分を少しでも抱かない方はいらっしゃいません。そして「それに比べてうちの子は・・・」となるわけです。そして、親の思いはすぐに子どもに伝わります。親が自分に対して「がっかりしている」と感じた子どもたちは、どんな気持ちになるのでしょう。想像してみてください
 子どもたちの得手・不得手の傾向は、それを観察している我々からすれば明らかです。
 兄弟がいる場合には、長子は暗唱が苦手、逆にプリント類が得意。なぜなら、上の子たちは、理屈で物を考えるように育ってしまうからなのです。上の子たちは下に兄弟が生まれることによって、本人たちは望んでもいないのに、いつの間にか「お姉ちゃん・お兄ちゃん」になってしまいます。この言葉には、裏に「お姉(兄)ちゃんなんだから」というニュアンスを含んでいます。つまり、「しっかりしなさい」と暗に言われているのです。
 これはプレッシャーです。そこで、あれこれと考えるようになります。それが「臆病」「引っ込み思案」「愚図」と映るのです。これは、デメリットである半面「慎重」「思慮深さ」「優しさ」といったメリットなのですが、それらは見た目としては表出しないので、悪い面ばかりが見えてしまうのですね。
 反対に、末子は無邪気に暗唱してくれる傾向にあります。親兄弟に囲まれて、いつも手をかけられ心を配られているわけですから、無邪気に育つのも頷けますね。ただ、その半面、論理的思考がなかなか育たないので、感情的な傾向があります。ついでに、プリント類なども苦手です。
 これらは子どもの優劣ではなく、単なる「傾向」なのです。「我が子は我が子。この子はこの子。」と、しっかり他者との比較無しで、受け止めていかなくてはいけません。
 ついでに言えば、はた目には「優秀」と映る子でも、その親御さんはいろいろ悩んでいるのです。たとえば、5歳で暗唱が出来なくなってきた女の子がいました。その子は、もうすでにかなり読めています。英検も3級まで合格している。それでも、親御さんは「このままでよいのか?」と心配されている。「あの子のようには育っていない」と感じているのですから、困りものです。
 隣の芝生などは、どうでも良いのです。我が家の芝生だけを見て、そこだけしっかり手入れをしてやるように心がけましょう


| 「鹿を追う者は山を見ず」

特集イメージ3 とかく我が子のこととなると、親は「近視」になります。特に母親。おなかを痛めて生んだ子のことですから、我が身同然。また、いつもそばにいるわけですから、近視眼的になるのは仕方がありません。
 ただ、あまり近くから見ていても、全体像は見えてきません。それどころか、近視眼になるあまり、全体像を全く見失ってしまうこともあります。
 たとえば、「絵本の暗唱」をしているとしましょう。いや、フォニックスの学習でも結構です。それらは「子どもの人生」においてどんな位置づけなのでしょうか?
 親の役割は子どもを育てることですが、育児の終わりとは何を指すのでしょう。育児とはどの段階で終わるのでしょうか。
 私見ですが、子どもが自分と同じように、彼ら自身の子どもたちの育児・教育に関して、真摯に、責任を持って取り組んでいる姿を確認できれば、育児は終わりだと思っています
 ということは、その前に結婚がありますね。その前に社会に出るわけですから、就職があります。さて、お子さまはどんな会社に就職して、どんな方と結婚されるのでしょう。
 仮に就職に思いを馳せれば、どんな大学に入学しておく方がよいのかを考えるようになります。行く先不透明な経済状態と、進む少子化の中で、果たして失業率5% を維持できるのか?彼の国のように失業率20% などということになれば、現在の大学生の就職内定率60% を低いと言ってはいられなくなるかも知れません。
 すでに今日の学生ですら、就職できずに若さと才能を発揮できない子がたくさんいるのです。就職のためには、少しでも良い大学に入らなければいけません。また、どんな職業に就くのかを考えれば、果たして我が子を理系に進ませるのか、それとも、文系に進ませるのか、そのあたりも考えておかなくてはいけないのです。高校生になってから慌てても遅いのです。少しでも小さいうちから考えておく。これが親の役目なのです。
 慌てて受験準備を始めると、押しつけになってしまいます。それを自主的に学習するようにし向ければよいのです。水は低きに流れる。子どもたちに自分の将来像をイメージさせればあとは自分で勉強するのです。ゴールは具体的である必要はありません。「あなたは大学へ行くのよ。理系でも文系でもいいけど、しっかり勉強しないとね。」などと、小さいうちから、子どもに「自分は大学へ行く。自分の仕事は勉強だ。」と感じさせておけばよいのです。
 大学という当面のゴールをイメージできれば、その前の高校の選択もイメージできてきます。そうなると当然、中高一貫教育が盛んな首都圏では、中学受験をどうするのかを考えなくてはいけません。そして、中学受験をさせるのであれば、小3くらいから受験勉強が始まってしまうのです。すると、英語教育に関しては、小3くらいまで、遅くとも、小学校卒業までには、ある程度形づけておかなくてはいけません。
 そんなこんながある上での現在の「暗唱」であったり「フォニックス」であったりするのです。今取り組んでいる姿だけを見るのではなく、少し距離を置いて、子どもの現在から将来へと広がる彼らの人生のスパンの中で、「今」がどんな位置づけであるのかを冷静に見ればよいのです。「鳥瞰する」つまり、鳥のように少し高いところから見てみる。地べたにくっついている今とは違った視界が広がりますよ。その視点で、我が子を眺めてみるのです。


| 「上り一日下り一時」

特集イメージ4 これが一番残念です。「成果が見えないから中断する」ケースです。幼児期の英語教育は、楽しくなくてはいけない。と、皆さん思い込まされているんです。加えて、親とは性急なもの。目に見える成果が無ければ、嫌になってしまうのです。
 言語教育、いえ、幼児に対する言語教育は、教育と呼べるものかどうか疑問です。たとえば、お子さんが日本語を身につけるに当たって、日本語教育を施す親が果たしているのでしょうか?それ以前に我が子の誕生を目にして、「この子は日本語を身につけられるのか」どうかを心配する親はいないはずですし、そんなことを考えてみたことさえない方がほとんどではないでしょうか。それでも、子どもは日本語を身につけてしまいます。
 これを見て「幼児の言語吸収能力はスゴイ」と感じていたのですが、最近大人の英語修得を考えるようになってから、それだけではないことに気付きました。確かに幼児期の吸収力は圧巻ですが、幼児がすごいのではなく「言語を身につけることが簡単」だったのです。
 幼児には、繰り返し「日常会話を聞かせる」のが良いのです。日常会話レベルの原始的な言語の処理回路。たとえば「お買い物に行くからおいで」といえば、玄関へやって来る。「イチゴ食べたい?」と声をかければ、美味しそうなイチゴをイメージする。そんな原始的な言語の処理回路を働かせるのに必要な語彙は、わずか1000語ほどです。話をしている3 歳児を見れば明らかなように、たった1,000 語で英語は分かるのです。もちろん英語も1,000 語程度で、基本的な言語の処理回路は機能するのです。もちろん、その後に語彙の構築が必要なことは言うまでもありません。
 そして、大人は「多読」です。大人は英語を単語単位に切り出すリスニング回路を持っていませんので、耳からのインプットが出来ません。大人にとっては英語は「英語らしい音の固まり」であって「単語の連続」には聞こえないのです。従って、大量の英語に接するには、多読しかありません。
 このように幼児の場合には「かけ流し」、大人の場合には「多読」をすれば、英語を身につけることは出来るのです。もちろん与える素材は何でも良いわけではありませんが、素材さえ正しければ、あとはインプットするだけで、英語は身につくのです。
 しかし、修得には「時間」がかかります。幼児であれば、最初の回路作りに2年。その後の仕上げの読解力育成までさらに2年、ここまでで4年はかかります。そして、毎日のインプット作業は単調です。まるで、「暖簾に腕押し」。なかなか実力を実感するには至りません。多読も同じです。
 ただ、かけ流しも多読も山登りのようなもので、登り続ければ必ず頂上にたどり着くのです。振り返れば、眼下には下界からの景色とは全く違った光景が広がっているのです。
 もし「単調だから」という理由で下山を始めてしまうとどうでしょう。すると、元の木阿弥。あっという間に、元通りの英語の出来ない自分がそこにいる、ということになるわけです。目標を決めたら、途中で止めずに、淡々と歩を進めましょう。途中で止めてしまっては、もったいなさ過ぎますよ


| 大学受験

特集イメージ3 さて、中学受験の洗礼を受ける場合もあれば、高校受験が初めての関門というケースもあるでしょう。しかし、やはり「受験」といえば、両者に共通する大学受験ですね(本誌をお読みの皆様は、お子さまを大学まで進学させる、と勝手に理解しております)。
 そんな大学受験事情は、様々変革を繰り返しています。耳新しいところでは、大学入試センター試験を1点刻みのテストではなく、アメリカの*PSAT(Preliminary Scholastic Aptitude Test 大学進学適性検査)に習ったのか、複数回受験できるグループ分け入学資格制度にするとか。この方針に関しては、学生から「数回のチャンスができて嬉しい」とか「1点刻みでないから安心」などといった声が聞かれますが、何ともはかない意見ですね。
 グループ分けといっても、やはり点数で分けられるわけで、1点差で上位グループに入れない子は生じます。また、複数回チャレンジできるということは、大学進学を希望する学生たちは、高校1年度から受験勉強を開始することになります。つまり、競争は早期化・激化するわけです。当たり前ですね。皆、少しでも上位のグループに選別されたいわけですから、高3になってから…ではなく、高1あたりからせっせと勉強する結果になるでしょう。
 教育は国家経営の根本ですから、この政策は国民としてはありがたいことです。でも当の学生としては…どうなのでしょう。
 また、当面の経過措置として、英検準1級やTOEIC780点以上を有する学生には、センター試験の英語を無試験で「満点」扱いとしてくれるとか…。さて、これに関してもう少し詳しく見て参りましょう。


| 「船頭多くして船山へ登る」

特集イメージ3 これは「途中下山」の原因となります。書籍に雑誌、テレビにインターネット。特にインターネットでは、誰でも好き勝手に、しかも匿名で情報を発信できます。そんな情報氾濫の今日。「小さい頃に英語をすると日本語がダメになる」とか「幼児教育は忘れるから無駄」とか「中学生からでも英語は出来るようになるから、幼児英語は不要」などの意見を目にします。仮に、小さい頃から外国語教育を施すと母語がダメになるならば、多言語の環境で育ったバイリンガルは、母語に問題があることになってしまいます。カナダやシンガポールの人々が聞いたら、驚くでしょうね。
 また、幼児期に習った英語を忘れてしまうのは、会話だけでストップするからであって、読解力まで育ててしまえば、5年10年使わなくても忘れることはありません。
 さらに、中学校からの英語のスタートでも英語が身につく。これに関しては、言葉を失います。そもそも中学校からのスタートで英語が身につかないから、私たち日本人は散々苦労しているのではないのでしょうか?
 ただ、それらが専門家の口から出てくれば、何となく正しいような気がしてしまいます。そして、疑念がわき、さらに反応のない我が子を見るにつけ、取り組みが自然消滅していく。こんな図式でしょうか?
 もしくは、子どもが「これヤダ」というので止めてしまう。「見てくれないから」「聞いてくれないから」「しゃべってくれないから」と、お子さんの様子で判断してしまう。
 教育は「親の専権事項」ですから、命に関わることは別として、たとえどんな専門家や、親類、知人などの外野が騒ごうとも、突き進めばよいのです。ましてや物の道理の分からない幼児の言うことなど、参考にする必要はありません。
 ピアノを習い始めて、イヤと言ったら止めさせますか?歯磨きをイヤと言ったら止めさせますか?食事をイヤと言ったら?
 子どもたちのすべきことは、親が責任を持って吟味し、実践すればよいのです
 幼児期の英語教育は、お子さんの将来を考えての最善の選択です。「千万人といえども我ゆかん」一度決めたら、誰が何と言おうと、取り組めばよいのです。
 いろいろな意見に惑わされても、結局責任を取るのは親なのですから、しっかりと船頭となって舵取りをしていきましょう。途中で止めてしまっては、もったいなさ過ぎますよ。

 今回の水道橋の講演会は大変ご好評を頂きました。次回は1月にNHK文化センター青山教室主催で、講演会を行います。お時間ご調整いただき、振るってのご参加をお待ち申し上げております。


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プロフィール

船津 洋(Funatsu Hiroshi)

株式会社児童英語研究所 代表。幼児英語教材「パルキッズ」をはじめ多数の教材制作・開発を行う。これまでの教務指導件数は6万件を越える。卒業生は難関校に多数合格、中学生で英検1級に合格するなど高い成果を上げている。大人向け英語学習本としてベストセラーとなった『たった80単語!読むだけで英語脳になる本』(三笠書房)など著書多数。

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