Vol.083 | 子どものケアレスミスを改善する方法

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引用・転載元:
https://www.palkids.co.jp/palkids-webmagazine/palkids-juku/2003pj/
小豆澤 宏次(Azukizawa Hirotsugu)『Vol.083 | 子どものケアレスミスを改善する方法』(株式会社 児童英語研究所、2020年)

子どものケアレスミスを改善する方法

Vol.083 | 子どものケアレスミスを改善する方法 セクション1

あと1ヶ月で新年度。新年度はお子様の生活リズムや環境ががらりと変わる要注意な時期です。周りのケアはもちろんですが、今のこの時期にやっておくことは生活のルーティン化です。新年度になって変わることもありますが、引き続き継続しなければいけないことがあります。そう、パルキッズを含む、普段の学習です。

ルーティン化は余裕のある時期にやっつけるのが一番です。というのも4月になると新しい生活に慣れるのに精一杯。慣れた頃にはゴールデンウィークでリセット。そして、また元に戻した頃には夏休み、と1学期から夏休みにかけては落ち着くことがありません。今が一番大切な時期ですから、学習のルーティン化に注力していきましょう。

子どものケアレスミスにイライラするママ

Vol.083 | 子どものケアレスミスを改善する方法 セクション2

さて、新年度前になると様々なお問い合わせやご相談をいただきます。その中でも「なるほど」と思ったことがありましたので、シェアさせていただきますね。それは「ケアレスミス」です。

幼児のお子様のご相談ですが、どうも読みをやっても書くことをやっても、いつも同じ間違いをしてしまうのがお母さまとしては気になるご様子。例えば’know’という単語を、何度言っても「クノゥ」と呼んでしまったり、’s’が鏡文字になったりするそうなんです。 正直なところ、上記はケアレスミスではありません。お子さまの中で’know’=「クノゥ」と間違ってインプットされているだけのことで、正しい読み方を繰り返しインプットすれば、気づいた頃には正しいものに上書きされています。

これは教えてどうにかなるものではありません。教えてしまうと、どうしても間違いを指摘することになります。これは子どもからすると非難されているのと変わりありません。経験を積めばそのうち上書きされるわけですから、正しいものをインプットすることに重きを置いて、間違いには目をつぶるようにしましょう。

ケアレスミスは思い込みの癖から?

Vol.083 | 子どものケアレスミスを改善する方法 セクション3

先ほどのご相談は上記で解決なのですが、本当のケアレスミスは少々やっかいです。例えば小学生になって、計算問題でいつも集中を欠いたような間違いをしてしまうなどです。これは英語や算数に限ったことではなく、勉強全般に関わることです。

私もこれまで何万人もの子どもたちの様子を見てきましたが、ケアレスミスが多い子というのは、意外と幼児期に早期教育をやっていた子に多い傾向にあります。こう言うと早期教育が悪いように思えますが、正確に言うと、情報を大量にインプットし、大量に処理させることだけやって、やりっぱなしの状態になっているお子様です。

早期教育はひとつひとつ積み重ねて学習をするというよりも、ビッグデータのように、ありとあらゆる情報を高速・大量に入れ込む作業です。これによって大量の情報を高速で処理できるようになるという大きなメリットがあるわけです。

しかし人間は楽をしたい生き物です。大量に情報を「効率的」に処理するために、必要なところだけを抜粋して要約し「こういうことだろう」と思い込む仕組みを作ります。これを繰り返すことで、「思い込み」の常態化が起こってしまいます。計算であろうが読解であろうが、この思い込みシステムで自動処理をすることで、ミスをスルーしてしまう場合があるのです。

読書で速読というものがありますが、これは身につけることができれば便利な情報処理スキルになります。一方で精読こそが必要である、と言う方もいます。私はどちらがということではなく、どちらも大切であると考えます。

速読は情報処理、そして精読は思考・分析力を高めます。おそらくケアレスミスが常態化しているお子様は、読書で言うと精読の部分が足りないのではないかと思います。

高速処理ではスルーしている情報にアクセス

Vol.083 | 子どものケアレスミスを改善する方法 セクション4

では、どのような方法がケアレスミスをなくすのに有効なのでしょう。私がよく言うのが、これまでスルーしていた情報にアクセスする癖をつけることだとお伝えしています。そしてそのスキルアップに有効なのが「写生」です。

えっ?と思う方もいらっしゃるでしょう。他にも様々な方法があるとは思いますが、小学生でも楽しく自然に詳細な情報にアクセスするには、これまでの経験からも「写生」が最も効果的でした。

ちなみに「写生」であって、単に絵を書くことではありません。創作ではなく、描く対象が決まっていて、その対象の情報を正確にキャンバスに描くことが写生です。

なぜこの方法が良いのか、言葉で説明するよりも実際にやってみていただくとよくわかります。例えば家の中にあるもの何でもかまいません。りんごでも椅子でも、15分ぐらいで描いてみましょう。するとあることに気づきます。それは「これまで気付いていなかったものが見える」ことです。

写生をすると対象物を何とか真似て描こうとするので、繰り返し対象を細かいところまで見ようとします。普段見ているよりも、ずっと細かいところまで見ようとするので、見えていなかったものが見えてくるのです。

普段見ていないことを見る、この経験が詳細な情報をキャッチする癖をつけてくれるのです。ぜひやってみてくださいね。ちなみに絵が上手くなるためにやっているわけではないので、時間は15分ぐらいで描けるものを選びましょう。あと色をつける必要もありません。スケッチブックと鉛筆(4B以上)だけで結構です。

楽しくケアレスミスをなくす習慣(詳細な情報の捉え方)が身につきますので、ご家族全員で行ってください。

小豆澤 宏次(Azukizawa Hirotsugu)

小豆澤 宏次(Azukizawa Hirotsugu)

1976年生まれ。島根県出身。同志社大学経済学部を卒業後、米国ボストンのバークリー音楽大学に留学し、音楽家として活動。帰国後は幼児・児童向け英語教室にて英語講師を務める。児童英語研究所所長・船津洋氏に「パルキッズ理論」の指導を受け感銘を受ける。その後、英語教室の指導教材を「パルキッズ」へと全面的に変更。生徒数を大きく伸ばすことに成功する。児童英語研究所に入社後は、年間1,000件以上の母親への指導を行うとともに、パルキッズのオンラインレッスンのプログラムの制作ディレクションを行う。また大人向けの英語素読教材の制作ディレクションも行う。
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