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2022年8月号ハワイアン子育てジャーナル

Vol.134 | 子どもの将来を決めるのは何か?

written by 船津 徹(Toru Funatsu)


※本記事のテキストは引用・転載可能です。引用・転載する場合は出典として下記の情報を併記してください。

引用・転載元:
https://www.palkids.co.jp/palkids-webmagazine/hawaiian-journal-2208
船津徹「子どもの将来を決めるのは何か?」(株式会社 児童英語研究所、2022年)


 「人生は、生まれた環境(親)によって決まる」と言われます。たとえば、“金持ちの子どもは金持ちになり、貧しい家庭の子どもは大人になっても貧しいまま”などと言われることがありますが、果たして、それは真実なのでしょうか?
 私は日本、アメリカ、中国で教育に携わり、様々な子どもたち、そして親たちを見てきました。アジア人や欧米人、また文化や経済的なバックグラウンドはまったく異なる親子たちです。
 親が経済的に豊かであれば、子どもによりよい教育環境を与えられる……というのは、決して嘘ではありません。しかし豊かな家庭に生まれた子どもが全員「親ガチャあたり!」かと言えば、当然、そんなことはありません。
 裕福な家庭、親が高学歴・高キャリアの家庭ほど、子どもへの期待やプレッシャーも強くなり、その結果、つぶれてしまう子どもが世界にはごまんといるのです。


経済環境が恵まれていなくても優秀な子は育つ

 一方で、経済環境があまりよくない、親はごく普通の職業で、地方在住という家庭からも、とてつもなく高い能力を持った子どもが育つというケースも多々あります。
 「令和の怪物」と呼ばれるプロ野球の佐々木朗希投手は、岩手県の陸前高田市で育ちました。東日本大震災で父と祖父母を亡くし、避難所生活を余儀なくされるという苦境を経験しています。父親はごく普通のサラリーマンで野球経験もなかったそうです。
 日本人で初めて4大大会(USオープン)を制覇した大坂なおみさんも、父親はハイチ出身のアメリカ移民で経済的に恵まれていたわけではありません。また両親ともテニスの経験がなかったと言います。にもかかわらず、父親はコーチとしてプロになるまで指導し、大坂さんの偉業をサポートしてきたのです。
 つまり「親の経済状況」や「遺伝」が子どもの人生の決定的な要因になるかと言えば、そうではないと私は考えています。それらを凌駕する、子どもの将来に強い影響力を持つのが「親のあり方」です。
 親の持つバイアス、保身や理想の押しつけなどが、子どもの真の才能をつぶしてしまっている。私はそう感じてなりません。最初から「この程度だ」「普通でいい」「人並みでいい」という前提でスタートしていれば、教育がうまくいくはずなどないのです。
 また教育においては、「お金がないからよい教育ができない」「自分たちには才能がないから子どもも才能がない」「地方在住で教育機会が少ないから不利」というのはバイアス(偏見)であり、そのようなバイアスは今すぐに捨ててほしいのです。


受験や就職を目的にすると、なぜいけないのか

 これまで、「有名学校への進学」をゴールに育てられてきた子どもたちを多く見てきました。もちろん、子どもが自分の意志で進学先を選択するのなら何の問題もありませんが、親の希望やプレッシャーで、あるいは周りがみんなが受験するから、と選択を他人にゆだねてしまった場合は、その後に大きなトラブルが起きることが多々あります。
 たとえば、いざ合格した途端に「燃え尽き症候群」に陥ってやる気がなくなってしまったり、進学後にさらに激化する競争についていけず心が折れてしまう。また、大学を卒業して大手企業に就職するも、キャリアの早い段階で挫折し、立ち直れなくなってしまった、などが典型的な事例です。
 「良い大学に合格すれば人生バラ色」という言葉を信じ、受験勉強一筋で生きてきた子は、勉強以外の道、つまり「自分らしい生き方」を学ぶ機会が少なくなります。すると、困難に出会った時のふんばりや、人間としての幅、あるいは強みに裏打ちされた「自信」が育ちづらいのです。
 さらに、多様な経験と、多様な人との関わりから生まれる自信の不足などによって「自分が何者であるか」ということへ真剣に向き合うことができません。その結果、「言われたことはできるが、自分の意志で行動できない」、社会に出ても「自分が何をしたいのかわからない」といったことが起きてしまうのです。
 そのような事態を回避するためには、「親が」子どもの長所を見定め、強みを活かせる環境や活動に従事させ、多様な人たちとの関わる機会を提供することで、「自分は誰で、どんな強みがあり、どんな人生を歩みたいのか」という青写真を描けるように、上手に導いてあげることが大切です。
 どのような態度を親が見せ、どんな環境を用意し、どんな言葉を投げかけ、どう考えさせるか。そのような「親のあり方」が、子どものアイデンティティを作り、自分らしく自立できる子どもに成長していくきっかけになります。


哲学・方針は伝えるが、具体的な指図は一切しない

 優秀な子どもを育てている「親に」共通するのが、「子どもの自主性を尊重すること」です。自主性を尊重するとはどういうことかというと、「あれをしなさい」「これをしなさい」といった命令や指示をしないこと。子ども自身の選択を大切にし、親が具体的な行動を強要することがないのです。もちろん、「勉強しなさい」「宿題をしなさい」とも言いません。
 一方で、子どもの好きなこと、興味のあることには惜しみない協力をし、学びの場を積極的に用意しているのです。
 アイビーリーグの名門、ペンシルバニア大学ウォートンスクールを首席で卒業したアデル君(仮名)は、こう言います。
 「両親は私が何をするにも私の意志を尊重してくれました。私が『何をすべきなのか』を示してくれましたが、『どうすべきなのか』は私に任されていたんです。たとえば家族のルールとして「スポーツをすること」がありましたが、どのスポーツをするのかは私が選ぶことができました。私の選択について両親が反対したり、うまくいかなかったり、失敗した時に叱ることはなかったです。おかげで私はあるがままの自分に自信を持つことができました。
 両親は「学問はどんな道を目指す上でも絶対に必要なものである」と、勉強の大切さについて教えてくれましたが、「勉強しなさい」と私に言ったことはありません。勉強をいつ、どこで、どれだけやるかは全て私に任されていました。でも放任していたわけではなく、勉強でわからないことがあればいつも両親が助けてくれました」
 このアデル君のケースのように、優秀な子どもが育つ家庭では、親が子どもに「大枠の方針」や「人生の哲学」を伝えはしますが、「では具体的にどうするか」は子ども自身に考えさせ、選ばせています。そして、子どもがつまずいた時には手を差し伸べ、一緒に解決していくのです。
 すると何が起きるかというと、子どもの「やる気」が伸びていきます。自分の意思で選んだことが(親のサポートも手伝って)うまくいくという体験を積むことで、子どもの自尊感情(自己肯定感)が高まり、何事にも自分で目標を設定し、その目標を達成するための努力を惜しまなくなるのです。
 勉強でも習い事でも、自己の定めた目標に到達するために、手を抜かずに一生懸命に取り組むようになります。この一生懸命になるということが、能力をさらに飛躍させるのです。
 先生の話を聞く時、本を読む時、問題を解く時、わからない問題に出会った時、自分の意見を述べる時、限られた時間を無駄にせず、何にでも一生懸命に取り組む子どもは、必ず勉強ができるようになります。
 自主的なやる気を持った子は、人が見ていない時でも手を抜かずに一生懸命勉強や習い事の練習に向き合うので、どんどん上達スピードも上がっていくというわけです。


過干渉や子どもからやる気を奪う

「宿題しなさい!」「勉強しなさい!」「予習しなさい!」と親が何においても口を出し、子どもに具体的な指示ばかりしていると、自主性が育ちません。すると、

・自分で考える習慣が身につかず、言われたことしかやらない(できない)
・人に指示されるのが嫌になり、親や大人の言うことを聞かなくなる
・やる気が小さくなり、物事を上達させることに意識が向かなくなる
・挑戦しないので成功体験を積めず、自尊感情の低いまま大人になる
・周囲に流されて決断するようになり、アイデンティティが確立されない

といった悪循環に陥ってしまうのです。
 「言われたことをしっかりやる子」は、親にとっては「都合のいい子」に写ることもあります。また暗記が得意で、ペーパーテストではいい点数を取れることも多いのですが、問題が起きやすいのはティーンエイジャーを経て、社会に出ていく時です。
 自分自身で考え、選択して物事を成し遂げてきたという経験の積み重ねがないので自信が小さく、周囲に合わせて(空気を読んで)自分の人生を選んでしまう、何かをやり切ることができず、何事も中途半端に終ってしまう……といったことが起こりやすくなります。実際、こうした例は、特に学歴(偏差値)を重視する日本、韓国、中国といったアジアの国でよく起きている問題です。
 いつもは親がやってあげていることを子どもに任せてみましょう。朝自分で起きる、自分で服を用意して着替える、自分で服を片付ける、自分で朝食を作る、自分で食器を片付ける、自分で学校の持ち物を用意する、自分でおやつを買ってくる、などを子どもに任せるのです。
 「もうあなたならできそうだから、明日からは自分で目覚ましをかけて起きてね」と手を放してみると、意外と簡単にできてしまうものです。「任せる」ことは、相手の力を信じていないとできません。子どもに「任せる」ことは「あなたを信じて見守っているよ」というメッセージを伝えることでもあるのです。
 乳幼児の場合は、服、靴、カバン、文房具、本、おもちゃなど、子どもの身の回りの物を子どもに選ばせてみましょう。一緒にデパートに買い物に行って(予算を決めて)子どもに自由に選ばせてみると、それまで気づかなかった子どもの好み(個性)が見えてきます。
 小学生以上の子どもは、家族で外食する時に、メニューの中から食べ物や飲み物を子どもに決めさせてみましょう。「1000円以内で好きな物を選んでいいよ」と予算を決めて自由に組み合わせを選ばせると良い思考訓練になります。
 また家庭の重要な選択に参加させましょう。たとえば、新しいテレビはどれを購入すべきか、子どもと一緒に考えるのです。メーカー、機能、デザイン、サイズ、値段、評判などをインターネットで調べる方法を教えれば、子どもが家族にとってベストなテレビを見つけてきてくれるはずです。
 夏休みの家族旅行のプランニングを子どもに任せるのも良い思考訓練です。子どもが自分で考えて、決めて、実行する経験を積めるように親がチャンスを与えると、子どもは主体性を持って自分の人生を選択できるようになっていきます。


ゲームばかりしている子を自由にさせて良いのか?

では、子どもの自主性を尊重するために「何でも子どもの言うとおりにすればいい」「子どもを放任すればいい」のかといえば、そうではありません。たとえば、ゲームが好きだから何時間でもゲームをさせていいかといえば、そうではないのです。
 ゲームばかりしている子どもには「いつ宿題やるのか決めてママに教えてね」と声をかけます。子どもが「夕飯の前にやる」と言ったら「約束だよ」と伝えてください。ポイントは子どもの口から「いつやるのかを言わせる」ように導くことです。子どもは約束したことは自分の意思でやろうとします。
 またゲームは有害と決めつけるのでなく「ゲームが好き」という子どもの興味を「特性(強み)」に発展させて、よりレベルの高いものに変換していくことを考えてください。
 ゲームを何時間でもできるならば、その「集中力」にフォーカスして、より集中力を伸ばすための習い事を勧めるのです。たとえば、将棋・囲碁・チェスなどのボードゲームのやり方を教えたり、プログラミングを学ばせて「ゲームで遊ぶ」から「ゲームを作る」という体験をさせる、といった具合です。
 また子どもが「好きなゲームの種類」は何なのかしっかりと観察してください。シューティングゲームが得意な子どもは「手先が器用」「動体視力が優れている」という特性があるかもしれません。ロールプレイゲームが得意な子は「記憶力が良い」「粘り強い」などの特性が隠れているかもしれません。
 子どもの普段の行動から「良い部分」を見出し、それを活かせる活動や習い事を紹介してあげると、子どもは人よりも早く技能を習得できますから、その分野で卓越できる可能性が高まります。すると「自信」が大きくなり、自主的なやる気でさらにスキルに磨きをかけるという好循環が生まれてくるのです。


ハワイイメージ1【編集部より】
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プロフィール

船津 徹(Funatsu Toru)

1966年福岡県生まれ。1990年明治大学経営学部卒業。教育コンサルタント。米国法人TLC for Kids代表。大学卒業後、金融会社勤務を経て幼児教育の権威、七田眞氏に師事。「パルキッズ」「パーフェクトイングリッシュ」など、しちだ式英語教材制作に従事。2208年ハワイ州、ホノルルにて移民のための学習塾TLC for Kidsを設立。2015年にはTLC for Kidsカリフォルニア州トーランス校を設立。アジア諸国からの移民子弟を中心に4000名以上の子どもの教育に携わる。同氏が手掛けたフォニックス教材は全米で25万人の教師が加盟するアメリカ最大の教育リソースサイト「OpenEd」による「最も効果がある教材部門」で第2位にランクイン。音楽と演劇を組み合わせた独自の教育メソッドは全米で注目されている。著書に『アメリカ最先端の英語習得法』(現代書林)。一男の父。一人息子は日本語・英語・中国語を操るトリリンガル。バラック・オバマ大統領の母校ハワイのプナホウスクールを卒業。ドナルド・トランプ氏の母校であるペンシルバニア大学ウォートンスクールに在学中。

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