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2020年5月号ハワイアン子育てジャーナル

Vol.107 | アフターコロナを生き残るために必要な力とは?

written by 船津 徹(Toru Funatsu)


※本記事のテキストは引用・転載可能です。引用・転載する場合は出典として下記の情報を併記してください。

引用・転載元:
http://www.palkids.co.jp/palkids-webmagazine/hawaiian-journal-2005
船津徹「アフターコロナを生き残るために必要な力とは?」(株式会社 児童英語研究所、2020年)


 新型コロナウィルスのパンデミックが子育て中の親を不安に陥れています。私は20年以上に渡って、日本、アメリカ、中国でグローバル人材育成を行う学習塾を経営してきましたが、今ほど「子育ての不安」を多くの親から訴えられることは過去にありませんでした。
 大きな「変化」に直面すると、人は「不安」になり、思考や行動がネガティブになりがちです。しかし変化を拒絶するのでなく、変化を柔軟に受け入れ、変化に適応することが、次世代を生きる子どもを育てる「親」には必要なのです。


人間の脳は「変化」を拒絶する

 行動経済学者のダニエル・カーネマン(Daniel Kahneman)は、心理学者エイモス・トベルスキー(Amos Tversy)との共同研究で「人間は変化を受け入れることで大きな利益が見込める場合でも、現状を維持したがる」という「現状維持バイアス」を発見しました。
 「現状維持バイアス」とは、リスクを避け、身を守ろうとする人間の自己防衛本能です。人間は、このバイアスの働きにより、変化を受け入れず、現状を維持する選択を「無意識に」行なっているというのです。
 今、世界は大きな変化に直面しています。この変化を乗り越え、豊かな未来を手に入れるためには「不安」に負けない「強い心」が必要です。人間の心には不安と自信が同居しており、不安を完全に消し去ることはできません。しかし自信を大きくすることによって、相対的に、不安を小さくすることはできるのです。
 自信を大きくし、不安を小さくする。これを実現すれば「現状維持バイアス」を打破し、環境の変化を受け入れ、逆境に立ち向かっていくことができます。言葉を換えれば、新型コロナウィルスによる変化に適応し、アフターコロナの世界で活躍していける人材に成長できるのです。


どうしたら子どもの自信を大きくできるのか?

 子どもの自信の源は「自分は親から愛されている」「自分は親から受け入れられている」という自信です。この自信を大きく育てることができれば、変化の激しい社会の中でも、子どもはたくましく自分の夢に向かって突き進んでいけるようになります。
 自信が大きい子どもは「自分はできる」という気持が根底にあるので、勉強、スポーツ、音楽、仕事、人間関係、何ごとにもチャレンジできるのです。たとえその挑戦が、困難や不快を伴うことであっても、失敗を恐れず、立ち向かえるようになります。なぜなら「自分は親から愛されている」と100%確信しているからです。
 自信は「Resilience/レジリエンス」の強さにも比例します。Resilience/レジリエンスとは、失敗や挫折など、強いストレスに直面した際の「ストレス耐性」「心の抵抗力」「逆境力」「回復力」「跳ね返す力」という意味で使われる言葉です。
 Resilienceは、決して曲がらない鋼(はがね)のような強さではなく、竹のように曲がってもすぐ戻るしなやかな抵抗力であり、失敗や挫折をバネに、さらに大きく成長していける力です。
 これからの社会では、子どもがいかなる道を目指すにせよ、激しい競争を避けることはできません。上を目指せば目指すほど競争のレベルが上がり、だれでも一度や二度は大きな失敗や挫折を経験します。そのとき、燃え尽き(Burn Out)から子どもを救い出してくれる力が「Resilience/レジリエンス」です。


自信が大きいと失敗から立ち直る力が強い

 自信が大きい子どもは「レジリエンス」も強くなります。「自分は親から愛され受け入れられている」という自信があるから、失敗や挫折から立ち直る力が強いのです。自信を大きく育てれば、歴史上の多くの成功者がそうであったように、挫折をバネにさらに飛躍していけるタフな人間に成長していきます。
 新型コロナウィルスのパンデミックは、子育て中の親たちの価値観を揺るがしました。今までの社会では「知能・才能教育」に励ませ、良い学校に入学させること、良い企業に就職させることが子育ての分かりやすいゴールでした。
 しかし社会が変化したことで、親たちの子育て観にも変化が生じてきています。「勉強さえさせておけば子どもは本当に幸せになれるのだろうか?」「勉強ができれば生き残っていけるのだろうか?」という不安が大きくなっています。
 不安が大きい時は子育ての原点に戻ればいいのです。太古の昔から今まで、変わらず継承されてきた子育ての普遍的な知恵は、親が子を保護し、慈しみ、大切に育てることです。子どもを愛し、大切に保護することで「心の強い子」、どんな社会でも「生き抜ける子」に育てることができるのです。


知能・才能教育はいつでもできる、自信育ては今しかできない

 現代社会はあまりにも知能・才能教育の比重が大きくなりすぎていて、心とのバランスがとれていません。知能・才能教育の比重は加速度的に大きくなる一方ですが、それを支える心はもろく、貧弱なままなのです。
 知能・才能教育の肥大に合わせて、それを支える心も強化していかなければ、子どもはストレスや不安に押しつぶされてしまいます。心育てを後まわしにして、知能や才能の芽は根付くはずもないし、生き抜く力が強くなることもありません。
 もちろんどの親も子どもを愛していますし、大きな愛情を注いで育てていることでしょう。しかし、親が子どもを愛していると「思っていること」と、子どもが親から愛されていると「実感していること」はまったく別問題なのです。
 大人の都合で、仕事と家事の合間に愛情を注いでも、子どもの心には響きません。子どもがふと不安になった時、子どもが親の保護を求めている時、子どもが安らぎを求めている時に、瞬時に変化を察知し、保護を与え、安心させることで、親子の信頼関係が育つのです。
日本動物愛護協会理事、元上野動物園園長の中川志郎氏は、動物の子育てを多く観察してきた経験から、生物としての「子育ての原点」について、以下のように述べています。
 「絶対的な安心感があった子宮から生まれ出た子どもに、子宮にいた時と同じような安心感を与えるのが、母親の抱擁や言葉かけです。その中で子どもには、自分を保護してくれるのが母親であり、自分は母親と同じ生き物であると刷り込まれます。こうした密着状態を通して、母親への絶対的な信頼感が生まれます。信頼があるから、母親の行動を真似たいという衝動が起きます。そうして生きる術を学んでいくのです。また、母親への信頼が、母親が一緒にいる人への信頼へと広がっていきます。信頼がなければ絆が生まれません。まず、母親への信頼があり、次に父親と絆を結び、祖父母や兄弟と絆を結んでいきます。長じて集団に入る時も、母親という基地に帰れる安心感があるから踏み出せるんです」


ハワイイメージ1【編集部より】
船津徹の新著『失敗に負けない「強い心」が身につく 世界標準の自己肯定感の育て方』(KADOKAWA)5月1日全国書店にて発売開始。逆境や困難に負けない「心の強い子」の育て方、「自己肯定感を高く育てる」方法を詳しく紹介する一冊です。アフターコロナを生き抜く子どもを育てる知恵が満載です。ぜひご一読ください。

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プロフィール

船津 徹(Funatsu Toru)

1966年福岡県生まれ。1990年明治大学経営学部卒業。教育コンサルタント。米国法人TLC for Kids代表。大学卒業後、金融会社勤務を経て幼児教育の権威、七田眞氏に師事。「パルキッズ」「パーフェクトイングリッシュ」など、しちだ式英語教材制作に従事。2005年ハワイ州、ホノルルにて移民のための学習塾TLC for Kidsを設立。2015年にはTLC for Kidsカリフォルニア州トーランス校を設立。アジア諸国からの移民子弟を中心に4000名以上の子どもの教育に携わる。同氏が手掛けたフォニックス教材は全米で25万人の教師が加盟するアメリカ最大の教育リソースサイト「OpenEd」による「最も効果がある教材部門」で第2位にランクイン。音楽と演劇を組み合わせた独自の教育メソッドは全米で注目されている。著書に『アメリカ最先端の英語習得法』(現代書林)。一男の父。一人息子は日本語・英語・中国語を操るトリリンガル。バラック・オバマ大統領の母校ハワイのプナホウスクールを卒業。ドナルド・トランプ氏の母校であるペンシルバニア大学ウォートンスクールに在学中。

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