Vol.035 | アメリカの英語教育 その3
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引用・転載元:
https://www.palkids.co.jp/palkids-webmagazine/hawaiian-journal/1405hj/
船津 徹(Funatsu Toru)『Vol.035 | アメリカの英語教育 その3』(株式会社 児童英語研究所、2014年)
「アメリカで暮らせば英語ができるようになりますか?」という質問をよく受けます。答えは「YESでありNOです」。英語には生活英語力と学習英語力があります。生活英語力というのは会話力のことで、大抵の子どもは2~3年アメリカの学校に通えば身につけることができます。一方、学習英語力は教科学習で必要な英語力で、読み書きや読解力など高次の認知や思考を要するものです。
5歳でアメリカに移り住んできた子どもであれば、6~7歳になる頃には友だちと英会話を楽しめるようになります。ところが、学校の勉強で必要な学習英語力はまだ発達途上であり、授業についていくだけで精一杯、宿題や課題をこなすには人一倍時間がかかるという状態が普通です。
英語を第二言語で話す子どもが学習英語力を身につけるには5年~10年という長い期間が必要と言われています。しかし、両親のサポートと本人の努力によって、そのプロセスを短縮することは可能です。TLCにも、日本から来て1~2年という子どもが、短期間で学習英語力を身につけ、現地校の授業に問題なく適応している生徒が多くいます。
学習英語力を身につけるには
学習英語力を獲得するには、まず初歩のリーディング力を身につけなければなりません。このプロセスが学習英語力の発達を大きく左右します。リーディングを身につけるのに1年かかれば、その間の学習内容はすっぽり抜け落ちてしまいますから、学力は低迷します。できるだけ早く英語の本を読めるようにしてあげること、これが学習英語力獲得のポイントです。
リーディング力を育てる際の注意が、内容の理解よりも流暢に読めることを優先すること。文字を読み始めの子どもに内容の理解をとやかく言うとリーディング力は伸び悩みます。これは日本語でも同じです。ひらがなを習い始めの子どもは読むだけで精一杯であり、内容まで意識する余裕がないのです。それよりも、スラスラと文章を読むことに集中させてあげてください。
文章がスラスラ読めるようになれば、自分の声を通して内容の理解が伴ってきます。拾い読みをしている間は、ただ文字を音声化しているだけであり、理解までは手が回りません。拾い読みから抜け出すには、根気強く読む練習を繰り返さなければなりません。ここが子どもにとって一番つらい所です。子ども自身の努力はもちろん、両親の温かい励ましが必要です。
リーディング力を育てる近道
英語のリーディング力を育てる近道が「フォニックス」と「サイトワーズ」です。これらはアメリカの小学校では必ず取り入れられている指導法です。日本の子どもが小学校で最初にひらがな五十音を習うように、アメリカの子どもは小学校に上がるとフォニックスとサイトワーズを習います。
フォニックスとサイトワーズの違いを理解しておきましょう。フォニックスは単語を分解して読み方を教える方法であり、日本語のひらがなのようなものです。サイトワーズは単語を一目で読めるようにする指導法であり、日本語では漢字学習のようなものです。アメリカの教育現場では、この二つをバランス良く取り入れることが、リーディング力を育てる一番の近道だと考えられています。
アメリカの文字指導の歴史では、フォニックスとサイトワーズが振り子のように指導されてきました。ある時期にはフォニックスが主流になり、ある時期にはサイトワーズが主流になる。しかし16世紀から続く長い文字指導の歴史の過程で、どちらかに偏るのではなく、両者をバランス良く学習することが、子どもたちにとって最良の方法であると、現在では広く考えられています。
パルキッズユーザーの方のためにTLCの生徒の様子を少しご紹介します。リーディング指導に重点を置くことで日本語も英語も高度に発達したバイリンガルに育てることができます!!
