Vol.032 | サイトワーズについて
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引用・転載元:
https://www.palkids.co.jp/palkids-webmagazine/hawaiian-journal/1402hj/
船津 徹(Funatsu Toru)『Vol.032 | サイトワーズについて』(株式会社 児童英語研究所、2014年)
子どもの英語教育に関わる方に知っていただきたい指導法が「フォニックス」と「サイトワーズ」です。フォニックスは日本語のひらがな五十音、サイトワーズは小学校で学ぶ漢字と理解してもらえればよいでしょう。どちらも英語の読み書きを身につけるために欠かせない取り組みであり、アメリカの小学校に通えば、誰もが学ぶものです。
「フォニックス」と「サイトワーズ」は英語の読み書きを身につけるための最初のステップなのですが、日本ではその内容がほとんど知られていません。日本語を勉強する外国人が五十音を最初に学ぶように、英語を第二言語として学ぶ人にとって「フォニックス」と「サイトワーズ」は避けては通れないものなのです。今回は「サイトワーズ」について詳しくお話しましょう。
一目で読める・書けるようにする
サイトワーズは英語圏においては「頻出単語」と理解されています。本や文章で目にする頻度が高い単語であり、一目で読める・書けることが要求される基本単語です。英語圏の小学校では、サイトワーズを中心に読み書きのカリキュラムを構築している場合がほとんどです。
英語は便利な言葉で、どの単語がどれだけ使われているのかを簡単に知ることができます。ひとつの方法が、インターネットから英文をデータベースに落とし、単語単位に区切った上でソートをかけるというもの。これだけで立派な頻出単語リストが出来上がります。英語の文章は単語が全てスペースで区切られていますから、これが簡単に実現できるわけです。
このようにして莫大な文章から抽出された頻出単語がサイトワーズであり、中でも有名なものが「Dolch Sightwords」と呼ばれる約300単語のリストです。この300単語を覚えるだけで、英語の全文章の65%が読めるようになるというから驚きです。たった300語を覚えるだけで、新聞も小説も、半分以上読めてしまうというのですから英語学習に活用しない手はありません。
Dr, Fry’s Instant Words
Dolch Sightwordsに並んで有名な単語リストがドクターフライのインスタントワードと呼ばれる1000単語です。Dolch Sightwordsをさらに膨らませて、子どもたちが効果的に読み書きを身につけられるように工夫されています。頻出単語に加えて、生活に密着した名詞、例えば、家具、動物、食器、乗り物などを盛り込んでいるのが特徴です。
ここで、ドクターフライのインスタントワードを1から20まで紹介しましょう。「the, of, and, a, to, in, is, you, that, it, he, was, for, on, are, as, with, his, they, I」です。ご覧の通り、サイトワーズは、品詞や時制などにこだわらず、単純によく使われる単語を覚えていく学習法です。日本の一般的な英語教育では、動詞は現在形から、代名詞は単数・主格から、など文法ルールに従って単語を教えていきますが、サイトワーズの世界ではそのような制限はありません。
サイトワーズの教え方
アメリカの小学校では、一般に、サイトワーズをスペリングテストで覚えさせていきます。冒頭でサイトワーズは日本語の漢字に相当すると言いました。日本では小学校時代を通して漢字テストで漢字を覚えていきますね。英語には漢字がありませんが、その代わりに、サイトワーズを書き取りで覚えていかなければならないのです。
ご家庭でサイトワーズを指導する場合、フラッシュカードや「パルキッズキンダー」のサイトワーズドリル、欧米で売られているワークブックなどを活用してください。サイトワーズは意味を覚えさせることよりも、一目で読め、正しく書けることが大切です。「the, of, a, is」のような単語を無理に日本語に訳して覚える必要はありません。英語習得の秘訣は、正しい発音で読めるようにすることに尽きるのです。正しく英文を読めるようになれば、英語独特のリズムが身につき、多読を通して自然と意味が分かるようになります。
