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2021年11月号特集

Vol.283 | 単語はかたまりで読め!

英語の読力から読解力を育てる最適な方法

written by 船津 洋(Hiroshi Funatsu)


※本記事のテキストは引用・転載可能です。引用・転載する場合は出典として下記の情報を併記してください。

引用・転載元:
https://www.palkids.co.jp/palkids-webmagazine/tokushu-2111/
船津洋『単語は塊で読め!』(株式会社 児童英語研究所、2021年)

do the fun単語

園児の9割が文字を読める

特集イメージ1 いまでは考えられないことですが、30年以上前、文字は小学校で教えるもので、幼稚園では教えていませんでした。小学校の先生の「文字は学校で教えますので、文字教育は不要です」との発言をどこぞで読んだことが未だに記憶に残っています。
 「消極的に」教えない、つまり「教えても構わないが、教えなくても良い」のであれば、何となくその背景が理解できますが、「積極的に」教えない、つまり「教えなくてよい」となると、「本気か?」と訝ってしまいます。
 なにやら、小学校に英語が導入された当時、小中のカリキュラムの連携に関して「小学英語では文字は教えない」という暗黙の了解があったことを彷彿とさせます。

 結果、クラスに1人や2人は小学校中学年になってもカタカナを読めない子もいたものです。それはそうでしょう。小1でオリエンテーションをしている間に、国語の授業はどんどん進み、ひらがな・カタカナはさっさと終わって漢字へと進むわけです。認知力の弱い子は、この段階で置いてけぼりを喰らうのは火を見るより明らかです。

 さすがに、今日ではそんなことはないようで、小学校入学までには年長児の9割以上、つまりほとんどの子がひらがな程度は読めるようになっているようです。
 その背景には、学校教育と子どもの未来に関する親の不安、並びにそんな親たちを助けるインターネットでの便利な情報検索があります。つまり、親の自助努力によって園児たちの文字教育は担保されており、結果として読みの年齢は早まっているのです。また、そんな親たちの意向を反映して、最近では幼稚園ばかりでなく保育所でも文字を積極的に教える、あるいは文字に触れる環境を整えるところが増えているようです。
 特に年長になると、小学校へのスムーズな移行を促すために、積極的に文字を教える教育も行われています。ただし、これはあくまでも各園による自発的な取り組みであって、文科省としては園児たちへの文字の指導に関しては「関心を持たせる」などといった一歩引いた姿勢が続いています。


「読力」と「読解力」

特集イメージ2 先月の『パルキッズ通信』(2021年10月号)でも触れましたが、読めるからといって、理解できているとは限りません。「読解力」から “解” の字を除いた「読力」は単独で存在しています。特に英語の場合、ほとんどの日本人が「読力」止まりで、「読解力」には至っていません。
 もちろん、この場合の「解」、つまり理解力とは英語を日本語に訳すことではなく、英語を英語のまま理解する能力のことです。聞いたり読んだりした日本語を直感的に、即座に理解するのと同じ理解力です。

 言語というものは、そもそも音声によって成り立っています。話者がことばを発するとき、音声はある程度以上の速度を伴って音波になります。聞く側は、その音波を音声として知覚してリアルタイムに理解します。

 このように、音声は速度を持っているのですが、文字は静止しています。

 文字を読むとき、読む速度は読む人の「読力」に支配されます。「読力」とは文字を音声へと正しく変換する能力ですが、これが未熟だと、まず正しい音声に変換されません。さらに、読めない語もあるでしょうし、もちろん、読むスピードも遅い。
 つまり、ある程度以上の速度を持った自然な発話へと、文字を還元することができないのです。これは多くの日本人が英語を読む際に、起こっていることです。この点を改善するのが『7-day English』『The Book of Books』などでした。
 加えて、日本語の場合には、少し事情が異なります。英語では、知らない語でも何とか読むことができますが、漢字の場合には、ある程度以上の漢字の知識がなければ、音声に変換することができません。また、アクセントの位置によって意味が変わる点も、英語とは事情が大いに異なります。この点に関しては後述します。

 この、静止している文字を、速度を伴った音声に変換する読力を育てるには訓練が必要です。しかし、速度を伴った、正しい音声に変換できるようになったとしても、それ即ち、「読解力」とは言えません。なぜならば、スラスラ読めても、全く理解が伴っていない状態も起こりうるからです。

 読者の皆様も覚えがあると思います。読み物をしているときに、ぼんやりと他の思考が入り込んでくると、気づけば随分と読み進めてしまってはいるものの意味が頭に入っていない。こんなことは、どなたも経験されるでしょう。
 読解力には、読力と同時に、読力によって音声化された文を理解する力が必要です。つまり、ギリギリ正しく読めるといった状態、音声化に夢中になっている状態では、理解は追いつきません。ある程度以上の余裕がないといけない。そして、文字の音声化を余裕で行う傍ら、自らが読み上げた音声を理解する「集中力」があってはじめて「読解力」となります。

 以上を踏まえて、読む力と、読みながら理解する力、つまり「読力」と「読解力」の育て方に関して、さらに、日本語と英語のそれぞれの能力の育て方について考えていくことにしましょう。


読み聞かせと「理解力」

特集イメージ3 「読解力」を育てるためには、「読力」と「理解力」の両方を育てる必要があります。
 理解力の育て方に関しては、絵本の読み聞かせから始まる国語教育が不可欠であり、語彙を豊かにすることで理解力も高まることは、先月号で書いたとおりです。(『パルキッズ通信2021年10月号』
 そして、その理解力を発動するためには、ある程度以上の集中力が必要です。何か他事に夢中になっているときも、音声は自然と耳に入ってきますが、理解ができているとは限りません。上の空で聞いていれば、何も頭に入ってきませんね。人の話を聞く、読み聞かせして貰う、自分で読む、これらすべてに集中力が伴わなければ、理解できません。  上に述べたように、音声化に夢中になっている段階では、なかなか理解は入り込んでこないのです。また、当然のことながら、スラスラ読むことが覚束ない拾い読みの状態、つまり文字をひとつずつ読んだり、読める文字だけを読んだりしている状態では、理解などできないことは自明でしょう。
 「読解力」を育てるために、まず必要なのが、片手間で正しい音声化ができるほど余裕のある「読力」です。


日本語の場合

特集イメージ3 日本語のかなも英語のアルファベットも、表音文字です。文字は音を表すのみで、意味がありません。但し日本語は「漢字かな交じり」という体系をとっており、この漢字の部分は表意文字、つまり音の情報だけでなく、意味の情報も纏っているわけです。

 日本語は、この「漢字かな交じり」表記の恩恵を大いに享受しています。漢字がなければどうなるかというと、絵本を開いてみれば分かるでしょう。ひらがなやカタカナの表音文字で日本語を記しても、読みにくくて仕方がありません。そこで、絵本では英語のように「分かち書き」のスタイルが取られていることが少なくありません。

 例えば、「きてきて」「きってきって」という句があったとしましょう。

 これらの句が独立していたら、まず正しい読み方が判然としません。少し説明すると、「きてきて」を「来て来て」と読むときと「着て着て」と読むとき、あるいは「着て来て」と読むときではアクセントが違います。声に出してみれば明らかでしょう。
 「きってきって」も「切手切手」「切って切って」「切手切って」ではアクセントが異なります。そして、アクセントが異なれば意味が変わってしまいます。その点英語はアクセントの位置を変えても意味は変わりません(アクセントの位置が変わると品詞が変わることがありますが、日本語のように全く別の語になる現象は限定的です)。

 そして、ひらがなやカタカナは文字の音の情報のみ持っていて、そこにはアクセントの情報は含まれていないのです。従って、漢字かな交じり表記でない、かなばかりの表記の場合には、どこで切るのかを直感的に知らしめる分かち書きであることに加えて、前後の文脈も理解していることが、文を読むことのみならず、理解することにも不可欠なのです。

 従って、子どもたちに文字を教えるに当たって、まずは仮名を読めるようにするのは基本中の基本ですが、ある程度以上の情報が詰まっている書物を読めるような、実用的な読解力を育てるには漢字教育が欠かせません。
 9割以上の子が、小学生になるまでに、かなを読めるようになるのは喜ばしいことで、できれば、早い段階でより多くの漢字を読めるようにしてあげるのが好ましいでしょう。漢字かな交じりの文を、余裕を持ってスラスラ読めるようになり、同時にそこに出てくる概念を理解できるような理解力が育っていれば (これは絵本や物語の読み聞かせから培われます) 、あとは集中して読めば、それ即ち「読解力」となります。


読力の育て方

特集イメージ3 子どもたちは、2歳くらい、平均すると3歳くらいから文字に関心を持ち始めるようです。そして、平均して3歳から4歳で文字を読み始め、6歳の年長さんでは9割以上が、かなを読めるようになっている、これが大まかな流れです。

 漢字は音のみでなく意味を伴うので覚えやすいのですが、かなは音のみなのでつまらないと言えばつまらない。それでも、五十音表を目につくところに貼ったり、カルタに触れさせたりといった環境を整えることは重要です。
 また、積極的な取り組みとしては、1歳半を過ぎれば筆圧訓練に取り組ませ、筆圧がついてきたら迷路などで運筆、目的意識を持った運筆ができるようになれば、文字書きへと進めれば良いでしょう。文字が書けるようになると、平行して、お箸の使い方も上手になるものです。指先の器用さは言語能力とも関係するようなので、積極的に日々取り組むことが大切です。

 半年も続けるうちに、大抵のひらがなを読めるようになり、そのころには、いくつか文字も書くようになっているでしょう。自分の名前や、パパママの名前など、身の回りのことに関心を示しているときはチャンスです。これまた、積極的に書き示してやるなど、子どもの関心を引き出しましょう。

 傾向として、男子より女子の方が早い月齢で文字を身につけます。また、個人差も激しいので、発達の遅い子だとやきもきすることもあるでしょう。しかし、焦っても物事はうまく行かないだけでなく、心に傷を残すばかりです。
 環境を整え、子どもの様子を観察し、関心を引き出し、ゆっくりと発達していくのを見守りましょう。特に、間違えたことを言ったときに、まず読もうとしたことを褒める、そして、それとなく訂正する、そんな心がけが大切です。ガミガミ言うと萎縮し、親子関係もギスギスします。

 環境を整え、子どもの様子を観察し、関心を引き出し、あとは、待つ。繰り返しますが、以上を心がけてください。いくつかの文字を正しく読めるようになれば、すべてのかなを読めるようになるのは時間の問題です。
 あとは、カタカナ、漢字へと進めるだけです。ひとたび、ひらがなの読み方をマスターしてしまった子にとって、こちらは簡単な作業です。漢字をたくさん身につけるのは語彙を増やすことにも直結するので、ここは、手を抜かずに取り組みましょう。もちろん、「書き取りばかりをやらせなさい」と言っているのではなく、読み聞かせや、ひとり読みの素材を用意してあげること、つまり子どもが自然と漢字を覚えられるような環境を整えるのが親の役目です。


英語の読力

特集イメージ3 読力を育てるに当たっての日本語の特徴は、日本語がかなのみの表記ではとても読みづらいこと、アクセントの位置が前後の文脈がなければ分からないこと、漢字かな交じりで読めるようになって、ようやく読解力を向上させることができるようになる点にありました。

 このやり方は、英語にはまったく当てはまりません。

 日本語のかなは、英語のアルファベットのような音素単位の表音文字ではなく、音節を表しています(厳密に言うと、撥音・促音・長音はそれぞれ「ん・っ・ー」といった仮名や記号が割り振られていますが、これらは音節ではありません。また、「きゃ・きゅ」などの拗音は、かな文字二つでひとつの音節を表しています)。たとえば「か」は ‘k a’ の二つの音素からひとつの音節を構成しています。
 他方の英語は、音素が様々に組み合わさって、複雑な音節を生み出せるような仕組みになっています。

 英語の文字の学習法である「フォニックス」は、誤解を恐れず言ってしまえば「音素」の学習法です。最も小さい単位を勉強するわけです。’cat’ を三つの音素 /k æ t/ と対応させて、/kæt/ という一音節語を読ませるやり方です。
 もちろん、このやり方には限界があって、読めない語がたくさんあります。例えば ‘nation’ はひとつずつ音素に置き換えると /nætion/ ですが、現実には /neɪʃən/ となります。前者は所謂ローマ字読みですが、このままでは英語の発音にはならないのです。
 そこで、ある程度のチャンク(かたまり)で音節単位を読む訓練があります。これを「ライミング」と呼んでいます。ライミングとは頭韻とか脚韻のことで、例えばnation の最後の /ən/ あるいは /ʃən/ といった塊を読む練習のことです。

 ただ、フォニックスで文字単位音素単位の学習をして、ライミングで文字の塊あるいは音節単位の読みの練習をしても、それに当てはまらない読み方もたくさんあります。例えば ‘you, does, could, daughter, friend…’ などなどです。これらにしても、まったく恣意的に文字が組み合わさっているのではなく、ある程度は規則性がありますので、ひとつずつそれらのルールを覚えるやり方ももちろんあります。
 しかし、それらを分析するのは面倒な作業です。そこで、「サイトワーズ」と呼ばれる頻出語に関しては「まとめて形で覚え」てしまうという考え方もあります。もはや文字を読むのではなく、文字を一塊の絵として読む方法です。
 頻出単語は数も少なく、品詞も限られています。前置詞や副詞、代名詞や冠詞、接続詞を始めとした極めて基本的な語や、基礎語彙といわれる名詞や動詞なども、サイトワーズとして丸ごと覚えてしまうのが幼児には楽な覚え方です。
 日本語の漢字を覚えるのに似ている、というのが当たらずとも遠からずではないでしょうか。英語の場合も日本語と同様に文字を音声化する速度が重要になるので、その点でもサイトワーズを直観的に読めるようにするのは理にかなった学習法です。


一体全体ちゃんと読んでいるのか?

特集イメージ3 ところで、『パルキッズ』でもサイトワーズ学習法は取り入れています。そもそもカードのフラッシュの段階で、挿絵だけでなく文字も見せるようにしているのは、単語の綴りをそのまま形としてインプットしようという、サイトワーズ的な考え方に因ります。
 英単語も漢字と同じように、見た瞬間に直観的に読めるようになるのが理想です。漢字のない英語の世界では、サイトワーズ的なチャンクでの読み方が求められるのは極めて自然なことなのです。

 サイトワーズのように、語をチャンクとして読めるようになることで、文字の音声化の速度は上がります。特に、英語は日本語と異なり再音節化(単語がくっつく現象。『パルキッズ通信2017年5月号』参照)が頻発しますし、その再音節化もある程度以上の速度を伴わないと引き起こされないので、英語の自然音声を文字から再現するには速度はとても重要なのです。

 もちろん、英文を読むことに慣れてくると、ネイティブであろうがバイリンガルであろうが、L2(英語)学習者であろうが、語をチャンクで読むようになります。しかし、一目見ただけで ‘unconstitutional, neuropsychology, hyperactivation…’ などなど本当に読めているのでしょうか。

 実は一文字ずつ読んでいるわけでもなく、形で覚えているわけでもなく、どうやらその語に含まれる要素で語を判断しているようなのです。


タイポグリセミア現象

特集イメージ3 【タイポグリセミア現象】 : 単語の文字順が変わっても、語頭と語末の文字が正しければ、問題なく読めてしまう現象。たとえば「はめじしまて」という文字列を、多くの人は「はじめまして」と認識する。認知科学的には、人間は個々の文字の正確な並びでなく、文字列全体で単語を認識していることを示している。(デジタル大辞林)

 人間はもともと怠け者にできているらしく、面倒なことが大嫌い。面倒くさいことが嫌いなので、その面倒回避をモチベーションとして、様々な発明が行われてきたといっても過言でないでしょう。
 英語ではこんな感じです。
“Aoccdrnig to a rscheearch at Cmabrigde Uinervtisy, it deosn’t mttaer in waht oredr the ltteers in a wrod are, …”  

 どうですか?確かに問題なく読めてしまいます。こうなると、一体全体、我々は本当にちゃんと文字を読んでいるのでしょうか。もちろん、読み始めの子どもたちには、このような文は読めないと思われます。しかし、一度「読力」を身につけてしまい、さらに「読解力」を身につけると、このような現象が起きるのです。

 これは、察するに読解力を身につけてしまうと、次に来る語を予測しているからできるのでしょう。語には共起する集団があって、上の文だと ‘According to a’ まで来ると ‘research’ は引き続き起こることが容易に予測できるのです。そのような知識を総動員して、我々は文字を読んでいるわけです。
 つまり、「読力」から「読解力」を身につけると、「読力」の精度と速度はどんどん良くなるのです。

 もうひとつ例示しておきましょう。


 

プライミング実験

特集イメージ3 「プライミング」という方式を使って、様々な心理実験が盛んに行われています。プライミング実験とはプライマーと呼ばれる刺激が、ターゲットの知覚に対してどのような効果をもたらすのかを研究する実験です。

 私たちの頭の中には辞書があって、その辞書内に、語は混沌とした状態で格納されているのではなく、ある程度のグループにまとめて格納されていると考えられています。例えば「看護師・医者・注射・白衣、、、」などは「病院」を想起させる語の集団と考えられます。
 プライミング実験では、例えば「医者」ということばを表示し、できるだけ早く読ませます。被験者はもちろん自分が読み上げる語が「医者」であることは知りません。
 その「医者」というターゲット文字を表示する前に、プライマーと呼ばれる刺激を与えます。たとえば「ライオン」と「看護師」というプライマーを与えて、「医者」の読み上げまでにかかる時間を測定します。
 すると、「ライオン」よりも「看護師」を提示した後の方が、「医者」の読み上げまでにかかる時間が短いのです。つまり、「看護師」を見た瞬間に「看護師」という語が属する語のグループのエリアにアクセスしているので、そのあと提示される仲間の語へのアクセス時間が短くて済む、というわけです。
 何となく分かったような分からないような感じかも知れません。

 ところで、問題は、そのプライマーを与える時間なのです。これが極めて短くて、多くの実験では0.05秒です。ひと昔前のテレビが1秒間に30コマを映し出していたので、その1,2コマ分の表示です。パッと映っては消えてしまうので、目をこらしていなければ意識には上がってきません。
 ところが、この意識に上って来ないような刺激も、脳は察知していて、つまり、キチンと受け取っていて、それゆえにその後に現れる語への反応が早くなるわけです。

 この現象は、サブリミナル効果として半世紀以上前に問題になって、いまでも放送倫理では禁止されているようです。無意識に働きかける効果の有無に関しては、様々な意見がありますが、プライミング実験を見ると、確かに、ほんのわずかな、意識に上がってこないような文字でも、我々の脳はちゃんと知覚して、その影響を受けていることは明らかなようです。

 やはり、一度「読解力」まで身につくと、知っている語は定常化して、ひとつひとつのセグメントを読まなくても直観的に知覚できることは間違いなさそうです。そして、それは日本語の漢字でも英単語でも同じように処理されると考えても良いのでしょう。


塊で読む!

特集イメージ3 塊で読むことが重要なことは、ご理解いただけたと思います。日本語はかなをマスターしたら、漢字の知覚力を充実させることが重要ですし、英語も単語単位で直観的に処理することが大切です。

 その直観的な英単語の読力を伸ばす方法のひとつには、絵本の暗唱があります。絵本の暗唱では、そもそもフォニックス読みのようなことはしません。リアルタイムで進んでいく音声を、文字単位で追い続けるのは極めて難しいので、やはり単語単位、句単位のチャンクで読むようになります。
 同時に、サイトワーズもチャンクで読ませる練習には最適です。『パルキッズ』のフラッシュカード、あるいはサイトワーズドリルの練習などがこれに該当します。

 読みの順番ですが、もちろん、日本語の読みができなければ、英語の読力は育ちません。というより、むしろ、日本語の読みを育てる方が簡単なので、まずそちらをやっつけてしまった後、つまり「読む」ということを身につけた後に、英語の読解の練習を本格的に始めるのが良いでしょう。


 さて、今回は、「理解力」を育てつつ、「読力」単独をまずは育てること、そして、片手間で処理できるほどの「読力」を身につけると、そこに「理解力」が入り込み「読解力」となることをご説明しました。
 また、日本語と英語とは構造が異なるので、読力育成の方法が少し異なることも分かりました。さらに、最終的には「塊で読む」ことが速度に繋がり、実は我々も日常的に語を読んでいるのではなく、塊で知覚していることも分かりました。

 最後になりますが、『パルキッズ』のフラッシュカードを使った、サイトワーズとしての綴りのインプットを出力に繋げる教材『Do the FUN単語』(ドゥ・ザ・ファン単語)が発売となります。この教材は、まずは語彙を育て、続いて「読力」そして「読解力」へと繋げるプログラムになっています。語を読むのではなく直観的にチャンクで理解する取り組みには最適ですし、他には類を見ないプログラムとなっています。お子さまの読解力育成のお役に立てていただければ幸いです。


*参考文献
保育・幼児教育における文字の読み書き指導の実体』(大塚登 2015)
MRC Cognition and Brain Sciences Unit』(Davis, Matt 2012)

【編集後記】

今回の記事をご覧になった方におすすめの記事をご紹介いたします。ぜひ下記の記事も併せてご覧ください。
英語を読めることの本当の意味
英検に合格できない理由
英語教育すすむ二極化
理解力・思考力・表現力の高い子を育てる簡単な方法
英検受験の目安

【注目書籍】『子どもの英語「超効率」勉強法』(かんき出版)

特集イメージ9 児童英語研究所・所長、船津洋が書き下ろした『子どもの英語「超効率」勉強法』(かんき出版)でご紹介しているパルキッズプログラムは、誕生してから30年、10万組の親子が実践し成果を出してきた「超効率」勉強法です。書籍でご紹介しているメソッドと教材で、私たちと一緒にお子様をバイリンガルに育てましょう。


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プロフィール

船津 洋(Funatsu Hiroshi)

1965年生まれ。東京都出身。株式会社児童英語研究所・代表取締役。上智大学外国語学部英語学科卒業。実用英語技能検定1級取得。30年以上に渡る幼児教室・英語教室での教務を通じて幼児の発達研究に携わるかたわら、「パルキッズ」などの英語教材を始めとした幼児向け教材を多数開発。また、全国の幼児・児童を持つ親に対して9万件以上のバイリンガル教育指導を行う。講演にも定評があり、全国各地で英語教育メソッドを広めている。著書に20万部のベストセラーを記録した『たった80単語「読むだけで」英語脳になる本』(三笠書房)をはじめ『どんな子でもバイリンガルに育つ魔法のメソッド』(総合法令出版)『ローマ字で読むな!』(フォレスト出版)『英語の絶対音感トレーニング』(フォレスト出版)など多数ある。

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