10万組の親子が実践した幼児・小学生向け「超効率」英語学習教材のパルキッズです。


カートを見る
ログイン
パルキッズCLUB

ハワイアンジャーナル パルキッズ通信 | ,

ヘッダー

2025年8月号ハワイアン子育てジャーナル

Vol.169 | おうち英語を成功させる方法 その3

written by 船津 徹(Toru Funatsu)


※本記事のテキストは引用・転載可能です。引用・転載する場合は出典として下記の情報を併記してください。

引用・転載元:
https://www.palkids.co.jp/palkids-webmagazine/hawaiian-journal-2508
船津徹「おうち英語を成功させる方法 その3」(株式会社 児童英語研究所、2025年)


 おうち英語を成功させるには明確なゴール設定が重要です。お勧めは「CEFRB2レベル(英検準1級相当)」を高校卒業までに目指すこと。この実現には「リーディング力の育成」がカギとなります。やさしくて短い英語の本をたくさん読む練習を重ねることで、語彙力・文法力に加えて、リスニングやスピーキング力を同時に向上させていくことができます。
「フォニックス→サイトワーズ→英語多読」という流れをおうち英語で作ることで、どの子も、無理なく読む力を身につけていくことができます。やさしい英語の本が読めるようになれば、おうち英語は「90%成功」です。そこから先は子どもの好きな本を読むことで内容理解が深まり、強固な英語力の土台を築いていくことができます。
 英語多読のポイントは「理解よりも読めることが先」です。多くの親が子どもの理解を確認しようとしますが、多読初期段階ではNGです。まず英語の本がスラスラと流ちょうに読めることを重視してください。読書スピードと読解力は比例しますから、読むスピードが上がれば、ごく自然に読解力も向上していきます。


正しい発音で読むだけで、英語力全体が伸びる

 おうち英語で重要なポイントが「正しい発音」です。標準的な発音、アクセント、イントネーションで英語が読めなければ、流ちょうさが伴わず、読解力が向上しません。また(母音が残る)日本語アクセントですと、ネイティブとコミュニケーションする時に通じないことが多くなります。
 ひと昔前は「生きた英語」に触れることができなかったので「正しい発音」を身につけることが困難でした。しかし今は、インターネットを活用すればいくらでも(安価で)ネイティブの英語にアクセスすることができます。
 英語の映画やアニメを視聴したり、英語の本が音声化されたオーディオブックを聞いたり、YouTubeで英語本の朗読動画を聞くのも良いでしょう。また発音を教えてくれるアプリも多く開発されていますので大いに活用してください。
 子どもが「正しい発音」を身につけていく上で欠かせない取り組みが「フォニックス」です。フォニックスはアルファベットの読み方(発音)からスタートして、三文字単語、四文字単語というように徐々に長い単語を「正しい発音で読める」ように指導していきます。
 フォニックスはアルファベット26文字の読み方(アブクド読み)を覚えるだけで終わり!と思っているかもしれません。しかし、フォニックスをマスターするには「44種の音」と「120通りの綴りパタン」を一通り覚えなければなりません。
 日本語も「ひらがな五十音」だけでは本が読めるようになりませんね。濁音、半濁音、拗音、促音などの読み方も覚える必要があります。同様にフォニックスも綴りの組みあわによって発音が変わるパタンがたくさんありますので、それらを丁寧に教えてあげることが重要です。(長母音、サイレントE、二字母音、二字子音、連続子音、R母音など)
 親が英語発音に自信がないという場合は「フォニックスの音声教材」を利用しましょう。インターネットを活用すれば世界中のフォニックス教材や教育ソフトを購入することができます。またYoutubeなどの動画サイトを活用して、子どもが家庭でも正しい発音を身につけられるように工夫してください。


サイトワーズ学習と文法ルール

 サイトワーズは「よく使う単語をよく使う順に覚える」シンプルな学習です。学校英語のように文法ルールに則ったカリキュラムですと単語指導の順序が文法ルールによって制限されてしまいます。たとえば、sayという動詞であれば、現在形(say)→過去形(said)→過去分詞(said)というように文法ルール順で指導します。
 しかし、サイトワーズは文法ルールとは無関係ですから「said」→「says」→「say」というように使用頻度が高い順に指導していきます。「I said」「he said」「they said」あるいは「he says」「she says」「it says」などは非常によく使う表現ですが、「I say」のように「say」を現在形・一人称で使うことは、肯定文においては多くありません。
 同様に、英語では「前置詞」がよく使われますので、サイトワーズ学習では初期の段階で「of, to, in, for, on, as, with, at, from, by, up, out, through」などの前置詞を学びます。前置詞は日本人にとってマスターするのが難しい領域の一つですから、後回しにせず、早い段階で指導し、用法に慣れておくことが好ましいといえます。
 指導すると言っても、サイトワーズ学習は「丸暗記が基本」ですから、前置詞の使い方を日本語で説明したり、日本語にむりやり翻訳して教える必要はありません。まずは前置詞を一目で読めるように練習する。そして、次のステップとして前置詞を含む簡単なフレーズやセンテンスを読む練習をします。
 たとえば「The cat in a hat sat on the mat by the rat.」というイラスト付きの文章を読むことで「帽子をかぶった猫が、マットの上で、ネズミの横に座っている」というイメージと前置詞の意味をリンクさせることができます。すると日本語で説明することなく「in」「on」「by」などの前置詞の用法を英語のまま、イメージ的に理解できるようになります。
 サイトワーズは英語を読む力(流ちょうさ)を劇的に向上させる効果があることはもちろん、文法法則の理解を促し、英語を英語で理解できる力を育成できる優れた学習ツールなのです。


サイトワーズは1000語が最初の目標!

 サイトワーズにはいくつかのリストがあります。最も有名なのが「ドルチサイトワーズ/Dolch Sight Words」です。これは子ども向けの絵本でよく使われる単語220語に名詞95語を加えた合計315語の単語リストです。ドルチサイトワーズを覚えると、子ども向けの絵本の「約70%」が読めると言われています。
「The Cat in the Hat」や「Green Eggs and Ham」で世界的に有名なDr. Seussの絵本シリーズはドルチサイトワーズが読めれば、ほぼ(75〜90%)読めるようにストーリーが作られています。
 ではドルチサイトワーズを覚えれば、あらゆる英語の本が読めるようになるか?といえば、そう簡単にはいきません。子どもが小学校になると、それまでの「生活単語」から「学習単語」へとボキャブラリーの幅を広げていかなければなりません。ドルチサイトワーズは日常レベルの単語はカバーしていますが、教科書に出てくるような「学習単語」までは網羅していないのです。
 この問題を解決するために作られたサイトワーズリストが「Fry Words List」です。このリストには小学〜高校1年生までの「教科書で頻出する1000単語」がまとめられています。この1000単語を学習することで、あらゆる活字化された英語(本、教科書、新聞、雑誌、ウェブサイトなど)の「90%以上」が読めるようになると言われています。
 日常的に英語を話す必要がない日本で英語を身につけるには、英語を読む訓練が最も効果的です。そして英語を読むためには、サイトワーズ(Fry Words Listの1000単語)を瞬時に読めるように訓練することが必要なのです。
 サイトワーズ学習を取り入れることで、フォニックスで起こりがちな「拾い読み」を解消し、リーディングフルエンシー(流ちょうに読む力)を効果的に身につけることができます。


リーディング力は誰でも身につけられる技術である

 おうち英語で「フォニックス」と「サイトワーズ」を指導すると、子どもはやさしい英語の本(リーダーズ)が読めるようになります。ここから先のステップが「英語多読」です。読書を通して子どもは新たな語彙を獲得し、文法法則を理解し、読解力と豊かな表現力を身につけることができます。英会話のように話す相手は不要ですし、本が一冊あれば、いつでも、どこでも、いくらでも、一人で英語学習ができるのも英語多読のメリットです。
 ここで明確にしておきますが、筆者が言う「リーディング力」というのは、日本の受験や英語テストに出てくる「長文読解」のことではありません。リーディング力とは「英語の本を一冊通して、早いスピードで、読み解く力」です。本や新聞記事の「抜粋」を読み解く日本式の読解とは区別して考えてください。
「英語の本を一冊読むなんて無理だ!」と思いましたか?無理ではありません。英語のリーディング力は、正しい順序と方法で取り組めば、誰でも身につけることができる技術です。その証拠に、私が指導している日本人の子どもたちは、皆、自分で英語の本を読むことができます。
英語多読と聞くと、分厚いペーパーバックを読む「厳しい修行」を連想するかもしれませんが、子どもの多読は「やさしくて短い本」からスタートします。1ページに英文が1〜2行、全体で8〜16ページ程度の薄い本で、各ページにイラストが含まれていることがポイントです。
 移民の国アメリカでは、英語を第二言語で話す子どもたちが無理なくリーディング力を身につけられるように、単語数、単語の難易度、文法の難易度などを制限した段階的な本(Guided ReadersやLeveled Booksと呼ぶ)がたくさん開発・販売されています。
 これらのレベル分けされた「やさしくて短い本」を活用することで、英語を第二言語で学ぶ子どもでも、自分の力でリーディング力を伸ばしていくことができるのです。習熟度に合わせて少しずつ本の難易度を上げていけば、やがてどの子もネイティブレベルの本が読めるようになります。
 YouTubeには有名リーダーズの朗読動画がたくさんアップされています。これらを活用することで、親が読み聞かせをしなくても、子どもは正しい発音で英語の本を読む練習を重ねることができます。


リーディング力の育成に目を向ける

 父親の転勤に伴ってハワイに移り住んできた6歳の女の子がいました。英会話では苦戦していましたが、筆者の学習塾でフォニックス(英語のひらがな)とサイトワーズ(英語の頻出単語)を通してリーディングを集中指導することで、数ヶ月後には現地校の授業についていけるようになりました。
その後もリーディング訓練を継続することで着実に英語力を伸ばし、帰国する9歳のころには、ネイティブの小学3〜4年生レベルの英語の本を、辞書なしでスラスラと読み進められるようになりました。
日本に帰国して英検を受験したところ、日本の大学卒業レベルである「準1級」に楽々合格。単語力をもう少し強化すれば1級にも手が届く高得点での合格でした。現在は日本の公立小学校に通いながら「家庭で英語の読書を楽しんでいます」という報告を両親からもらっています。
上記はアメリカの話ですが、日本で子どもの英語教育を行う場合も原則は同じです。英語学習の中心を「リーディング力の育成」に置くことで、日本から一歩も出ることなく、高いレベルの英語力を育てることが可能なのです。
東京都に住むT君は小学3年生の秋に「英検2級」に合格しました。リスニングは満点で、総合でも東京都内受験者上位2%という好成績でした。でもT君は帰国生でもインターナショナルスクール生でもありません。家庭学習で英語のリーディング力を身につけた「国産バイリンガル」です。おうち英語で「リーディング力の育成」を実践した結果、日本国内で高度な英語力の育成に成功した例です。
以上のようにおうち英語を成功させるポイントは「リーディング力」です。子どもの英語学習の焦点を「リーディング力の育成」に据えることで、日本国内で高度な英語力を達成することが可能になります。英語の本が読めるようになれば、子どもが自学自習で英語力を限りなく向上させていってくれるのです。


面倒な「おうち英語」を簡単にするオンライン教材

 ここまでご説明してきたように、おうち英語を成功させるためにはゴール設定と達成のための戦略が非常に重要となります。英語は子どもの才能や特性とは無関係の「技術」であり、正しい順序と方法で指導すれば、必ず、どの子も高いレベルに到達することができます。私が開発したTLCフォニックスは「毎日5分の動画レッスン」で「英語を読む技術」を段階的に積み上げていくためのオンライン教材です。正しい発音で英語を読むために必要な技能は、すべてこの教材だけで身につけることができます。ご興味ある方は無料トライアルにお申し込みください。


「強み」を生み出すノウハウを解説する本

 拙著【強みを生み出す育て方】は、強みの見つけ方・伸ばし方を、科学的エビデンスをベースに、家庭で簡単に行える35の具体的なメソッドに落とし込んだ1冊です。「この世に強みのない子など、いない。すべての子が“強みの芽”を持って生まれている!だからこそ、1人1人に合った“強み育て”が大切だ」。これが、本書でお伝えしたいことです。
 前半では、わが子が生まれながらに持つ「気質5タイプ」「才能5タイプ」と「ピッタリの習い事」を判定し「強みの芽」を見極めます。さらに、全タイプの強み育てにおいて不可欠な「やる気の引き出し方」「学業と習い事の両立方法」について具体的ノウハウを体系化しています。
 幼児から小学生のお子さんを育てている方、子どもの「強み」がわからない、どんな習い事が向いているのかわからない、何が得意なのかわからないという方におすすめです!ぜひご一読ください。

『強みを生み出す育て方』ご購入は以下から

アマゾンで本を購入する

楽天で本を購入する


パルキッズ通信限定特典「わが子の強み発掘シート」

わが子の強み発掘シート 今回、パルキッズ通信の読者限定で、こどもの隠れた特性がわかる!【わが子の強み発掘シート】をダウンロードにてご提供させていただきます。ダウンロードいただいた「わが子の強み発掘シート」と書籍を活用しながら、お子さまの強みを見つけていきましょう。以下から!【わが子の強み発掘シート】がダウンロードできます!ぜひお子さんの強み探しにご活用ください!

ダウンロードする



前の記事「幼児教室プログラムご利用者アンケートから見えてきた、家庭学習の理想と未来」 | 次の記事「今月のお知らせ」


プロフィール

船津 徹(Funatsu Toru)

1966年福岡県生まれ。1990年明治大学経営学部卒業。教育コンサルタント。米国法人TLC for Kids代表。大学卒業後、金融会社勤務を経て幼児教育の権威、七田眞氏に師事。「パルキッズ」「パーフェクトイングリッシュ」など、しちだ式英語教材制作に従事。2508年ハワイ州、ホノルルにて移民のための学習塾TLC for Kidsを設立。2015年にはTLC for Kidsカリフォルニア州トーランス校を設立。アジア諸国からの移民子弟を中心に4000名以上の子どもの教育に携わる。同氏が手掛けたフォニックス教材は全米で25万人の教師が加盟するアメリカ最大の教育リソースサイト「OpenEd」による「最も効果がある教材部門」で第2位にランクイン。音楽と演劇を組み合わせた独自の教育メソッドは全米で注目されている。著書に『アメリカ最先端の英語習得法』(現代書林)。一男の父。一人息子は日本語・英語・中国語を操るトリリンガル。バラック・オバマ大統領の母校ハワイのプナホウスクールを卒業。ドナルド・トランプ氏の母校であるペンシルバニア大学ウォートンスクールに在学中。

まずは資料請求
今なら3つの特典つき

この記事をシェアする

関連記事