Vol.027 | ハワイで育てば英語ペラペラ?
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引用・転載元:
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船津 徹(Funatsu Toru)『Vol.027 | ハワイで育てば英語ペラペラ?』(株式会社 児童英語研究所、2013年)
「ハワイに住めば子どもはバイリンガルになりますか?」答えは「YESでありNOです」。例をあげて説明しましょう。ハワイで生まれ育ったタロウ君。家庭では日本語を話し、プリスクールとキンダーガーテンでは英語を話す環境で育ちました。ハワイの小学校に上がる6歳頃には、日本語も英語も流暢に話すバイリンガルになりました。二つの言葉を自在に操る我が子を見ると親としては何ともうれしい気持ちになるものです。
そんなタロウ君が小学校に通い始めて1ヶ月ほど経ったある日、担任の先生からお母さんに電話がありました。「タロウ君ですが、英語力が足りないので授業についていけません。家庭教師をつけることはできませんか?」お母さんはびっくりして反論します。「タロウは英語ペラペラです。なぜ授業についていけないのですか?」先生は答えました。「会話力は問題ありませんが、読み書きの力が足りないのです」
キンダーガーテンの1年間が重要
アメリカでは小学校に上がる1年前、キンダーガーテンから義務教育がスタートします。キンダーガーテンは小学校の教科学習に子どもたちが適応できるように準備をする学年です。アメリカの学校教育を受ける子どもは、キンダーガーテンの一年間で基礎的な読み書きを身につけなければなりません。もちろん日本人の子も現地の子と一緒に読み書きを習います。しかし、日本人の子どもの多くは学校で要求されるレベルの読み書き力を習得することができないのです。
原因は家庭におけるサポート不足です。子どもが初めて読み書きを習う時は、学校に加えて、家庭でも文字や本に多く触れることが必要です。親子で絵本を読んだり、文字ゲームや文字カードで遊んだり、言葉遊びをしたり、身の回りにある看板やパッケージを読んだり、家族の名前の読み方を教えたり、文字プリントに取り組んだり、そんな家庭でのサポートによって子どもは文字を読む力を身につけていきます。
日本人の両親の多くは、親の英語力が足りないため、家庭で英語の読み書きを教えることができません。そのため、文字学習については100%学校任せになるのです。学校の指導だけで十分な読み書き力が獲得できれば理想なのですが、英語の読み書きの入り口である「フォニックス」はルールが複雑で、5~6歳の子どもにとって難易度が高いのです。そのため、多くの日本人の子どもは教科学習に必要な読み書き力が定着していない状態で小学校に上がることになります。
英語を日本で学ぶ場合も基本は一緒
言葉の力というのは「読み書き」を身につけることによってレベルが飛躍的に向上します。日本で英語を学ぶ子どもたちにも同様のことが当てはまります。子どもに一段上のレベルの英語力を与えたければ、読み書きをサポートすることが必要です。
読み書き指導の基本は2つ。ひとつは日本語の五十音(ひらがな・カタカナ読み)に当たる「フォニックス読み」を覚えること。そしてもうひとつが頻出単語である「サイトワーズ」を覚えることです。この2つを覚えれば小学1年レベルの簡単な本が読めるようになります。
しかし、英語が苦手という多くの親にとってフォニックス指導は悩みの種です。フォニックスでは「A,B,C,D,E」を「ア、ブ、ク、ド、エ」と読みますが、どれも日本語にはない音であり、よほど英語に堪能でなければ正しく発音することができません。発音が心配という方はフォニックスの音声教材を活用してください。インターネットを使えば、欧米で開発されたフォニックスのCDやDVDが簡単に入手できます。また、Youtubeなどの動画メディアを利用して、家庭でもフォニックスを練習できるように環境を整えてあげましょう。
