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2014年10月号特集

Vol.199 | バイリンガル教育お助けFAQ

うまくいっていない方、こんなことをしていませんか?

written by 船津 洋(Hiroshi Funatsu)


※本記事のテキストは引用・転載可能です。引用・転載する場合は出典として下記の情報を併記してください。

引用・転載元:
http://palkids.co.jp/palkids-webmagazine/tokushu-1410/
船津洋『バイリンガル教育お助けFAQ』(株式会社 児童英語研究所、2014年)


 講演会終了後の書籍販売の時間に、サインなどしながら個別に相談を受ける時間を設けています。個別にお話ができるので、楽しく、あっという間に時間が過ぎてしまい、長いときには終了後1時間半を超えてしまうこともあります。そんな中で頂戴するご質問には「共通する点」が多いのです。読者の皆様も、おそらく似たような疑問をお持ちかもしれません。そこで今回は寄せられたご質問で代表的なものと、お話の中で気づいたことなど、整理しながら書いて参ります。
 ご質問の内容は大きく分けて3つ。ひとつ目は「取り組み方」に関すること、2つ目は「日々の成果」に関すること、3つ目は「英語学習のゴール」に関することです。


| (1) 取り組み方に関するご質問

 ご質問の中で一番多いのが、この取り組み方に関するものです。「興味を持って取り組んでくれない」「いやがるようになってきた」「無理矢理やらせたくない」「ほかのことをやりたがる」…などなど、取り組み自体がスムーズに進んでいないのでどうしたらよいのかというご質問です。
 パルキッズの取り組み方、というよりも、学習のしかたは大別して2つです。
 ひとつ目は幼児期の学習に代表される右脳をうまく活用する方法、そしてもうひとつは、小学生以上の左脳期にスムーズに学習を取り組ませる方法です。
 どんな子でも最初は幼児なので、1番目の右脳に働きかける学習からスタートし、年齢が上がるにつれて、本人が自習的に学習する左脳期の学習へとシフトさせていきます。
 まずは幼児期の学習の取り組み方を見ていきましょう。
 右脳期の幼児は、概して気まぐれです。ニコニコ取り組んでくれているかと思いきや、いきなり泣き出したり、逆にケロッと取り組み始めたり、コロコロと表情を変えていきます。これは少し知恵が付いてきた1歳半から2歳代くらいによく見られます。また、それ以降の年齢でも、機嫌が悪くて取り組んでくれなかったり、はたまたひとつ歯車がかみ合わなくなると、頑なに拒否したりと親をやきもきさせます。
 そんなわが子を前にして、機嫌をとってみたり、逆に無理にやらせてみたり、「大切な英語学習をストップさせまい」と、あの手この手を弄してみる気持ちはよく分かります。


| 慈母タイプと厳父タイプ

 しかし、何事も最初が肝心。早い段階でうまく導かずにいると、2つのことが起こります。
 まずは親が根負けして諦めてしまう、つまり子どもの手綱を放してしまうパターンです。優しい「慈母タイプ」の母親は、このような状態になりがちです。繰り返し子どもを導いてみようと試みるものの、なかなか乗ってきてくれない。すると、「別のやり方だったら…」とほかの教材へと乗り換えてしまう。そこでうまく切り替えができれば良いのですが、そうでなければ同じことの繰り返し。結局いろいろやってみたものの、最後には「一体全体何だったのだろう?」となりかねません。とはいえ、このタイプの母親が最も多いのです。
 そして、もうひとつのタイプ、諦めずゴリ押しで突き進むタイプの母親も少なからずいます。厳しく接するのですね。しかし、親が厳しくしすぎすると、小さい頃には子どもが萎縮するか、成長につれて逆に反発するようになります。そして、親子でファイト…。これは「厳父タイプ」の母親ですね。長期戦に持ち込まれれば、どうにかしようとする母親よりも、現状維持の子どもの方に分があります。それはそうです。現状を変えようとすることは、現状維持に比べれば途方もないパワーを要するのですから。そして、ついには根負けしてしまう。そのまま英語学習を中断するか、もしくは慈母タイプの母親同様、別の教材に望みを託すことになるかもしれません。
 さて、このように母親のタイプによって、頑固な我が子に対する接し方は異なります。あくまでも私感ですが、アメリカの女性には、慈母タイプよりも厳父タイプが多い、もしくは厳父の要素を少なからず持った慈母タイプが多いような気がいたします。逆に日本の女性には、圧倒的に慈母タイプの母親が多いようです。
 誤解の無いように付け加えますが、これは全くもって善し悪しの問題ではありません。単なる傾向だとご理解ください。そして、ご自身の傾向を知ることが未来へ向けての糧となるのです。まずは己を知ることですね。
 子どもには、確かに生まれ持っての「気質」のようなものはありますが、性格や行動のほとんどは母親によって作られていきます。
 もともと、パルキッズの学習では、子どもたちは何かをしながら流れてくる音を耳にし続けるだけで良いのです。洋楽好きな親御さんのもとに育つ子は洋楽を、クラッシック好きの親御さんのもとに育つ子はクラシック音楽を耳にする機会が多い…。パルキッズもそれと全く同じです。「最初からパルキッズに合わない子」などいません。洋楽好きの親御さんが、我が子に無理矢理「聞きなさい」と言って聞かせるでもなく、クラシック好きの親御さんが「静かに聞きなさい」と言うわけでもなく、自然にそれらが子どもたちの耳に入っていくのと同じように、パルキッズも子どもたちの耳に入っていくだけで良いのです。
 しかし、「こうあるべきだ」―たとえば、暗唱すべきだ、フラッシュを見るべきだ―などと思い込んでしまうことから、少しずつかみ合わなくなるのかもしれません。


| アドバイス

 まずはあまり気負わないこと。「こうしなくちゃ」とご自身にプレッシャーを与えることをやめましょう。
 それに加えて、ここでひとつアドバイス。
 親はデーンと構えていれば良いのです。あまりおろおろしないことです。幼児たちは概して気まぐれですから、そんな幼児の気まぐれにひとつひとつ付き合う必要はありません。鷹揚に構えて、しかも譲らず。そんな気概が必要です。
 たとえば、子どもがレッスンに集中しない場合。これはオンラインレッスンでも、DVDでも、何事にも通じますが、そんなときには「ふーん、今はダメなんだな」と諦める。しかし、ただ諦めるだけではいけません。きちんと子どもに声かけをします。「今はやりたくないんだね、じゃあご飯を食べてからやろうね」「今日は疲れちゃったから、明日ちゃんとやろうね」などと声をかけるのです。
 子どもをある方向に導きたいときには、機嫌をとるのではなく、押しつけるのでもなく、まずは彼らの状態をよくよく観じて「今あなたはこうなんだね」と定義づけてあげます。そして「じゃあ、こうしようね」と誘導するのです。子どもたちは大好きな母親に認められて、優しく導かれれば、素直に従うものです。デーンと構えて、寄り添い導く。心がけてみましょう。


| 親の専権事項

 もうひとつ重要なことがあります。
 「子どもがこっちの方が好きだから」と、主に映像教材ばかりを与えてしまう親御さんもまれにいらっしゃいます。そして「子どもが喜ぶものを」とか「集中して見てくれるものを」と、これまたお子さんに翻弄されてしまうのです。
 これはお世辞にも好ましいとは言いがたい状態です。そもそも「なぜ英語教育をしているのか」、この点を見失ってしまってはいけません。
 「子どもがやりたいことをやらせる。」とても耳あたりの良い言葉ですが、これはある意味正しく、しかし、全体において正しくありません。
 もし、子どものやりたいことをさせていたら、教育は先へは進みません。先に「子どもたちは気まぐれ」と書きましたが、子どもたちの気分はコロコロ変わります。サッカーをやりたいと言ってみたり、ピアノを習いたいと言ってみたりします。しかし、いざやらせてみると、長続きしない。すぐに飽きてしまう。子どもたちとはそんなものです。
 簡単な話、子どもたちには自分自身の教育方針を決定する権利などみじんもないのです。子どもの教育は親の専権事項です。仮に、パルキッズで英語教育を進めると親が決めたら、その教育方針に「いやだ」とか「あれが良い」などと口を挟む権限は、子どもたちには一切ありません。
 これが、遊びであれば話は別です。ブランコに乗りたければブランコに乗せ、滑り台で遊びたければ滑り台で遊ばせれば良いでしょう。しかし、ことは遊びではありません。パルキッズによる英語教育は、子どもの自由にして良い遊びではなく、きわめて神聖なる「教育」なのです。一度パルキッズで進めると決めたら、子どもたちがなんと言おうとも、テコでも動かず、ご自身の教育方針を貫けば良いのです。
 具体的には、もし「これ聞きたくない」と我が子が言ったならば、「うちではこれを流すって決めているの。聞かなくて良いから、遊んでいなさい」と言えば良い。かけ流しは受け身の教育なので楽ですね。また、もし「ドリルをしたくない」と言われたなら、既述のように、子どもたちに寄り添い導いていけば良いのです。
 我が子の教育には、断固たる姿勢で粛々と取り組んでいくよう心がけましょう。


| (2) 成果が見えない

 以前こんなことがありました。
 とある講演会の質問コーナーで、常連のお母様に「ハワイにでも行かせてみたらいかがですか」とアドバイスを差し上げました。
 当時確か9歳の女の子、とても優秀な一人っ子で、確か英検も準2級は取得していたと記憶しています。
 さて、その1年後、再びその地方で講演会を開催した折、そのお母様もご参加くださいました。そして、例のごとく質問コーナーでお母様曰く「先生のアドバイス通りハワイへ行ってきました」とのこと。「どうでしたか?」と尋ねると、「ハワイへ行ったものの、うちの子ひと言も英語で話してくれない」のだそうです。
 詳しく話を聞いてみると、どうやらホテル主催のドルフィンスイム(英語ではswim with dolphins)にお嬢さんを参加させたとのこと。参加者はお嬢さん以外、皆外国人の子どもたち。いわば子どもが英語を話す絶好の環境です。そんな環境においたにもかかわらず、英語を話してくれなかったそうなのです。
 そこで「楽しんでいたのですか?」と尋ねると、とても楽しかったようで、帰り際には一緒に泳いだとおぼしき外国人の女の子たちとにこにこしながらバイバイしていたそうです。そこで、お母様も一緒について行ったのかと尋ねると、親子は同伴ではなかったそうで、つまりお母様は子どもたちが遊んでいる姿を見てはいなかったのです。あとで我が子に「何を話したの?」と尋ねたところ、「何も…」と答えたので、それを真に受けて「英語を話さなかった」と結論づけたようです。
 その点を指摘すると、今度は「でも、レストランではっきり注文してくれなかったんです」と仰る…。そもそも控えめな9歳の女の子です。日本でも親と一緒にレストランへ行ったら、自ら給仕さんへ「これこれをください」と注文することはないでしょう。
 つまり、子どもたちは子どもたち同士、園の先生、もしくは親と話す以外、あまり話をしないのです。しかし、なぜかことが「英語」となると、我が子が見ず知らずの外国人と会話をすることを期待してしまうのです。仮に今日の日本で、お子さんが見ず知らずの人に話しかけていたり、話しかけられて楽しそうに会話したりしている姿を目にしたら、親としてはどんな反応をするのか、冷静に考えてみる必要があるかもしれませんね。
 結局、この子のその後は存じませんが、小3で準2級を持っていたのですから、中学では準1級をとって、難関大学…東大なり京大なりに進んでいるのではないかと勝手に想像しています。


| あるとき突然

 このお子さんの場合には、すでにある程度以上英語ができるようになってからの話でしたが、この話でも分かるように、親御さんというのは我が子を冷静に見られないもので、傍目にはとても優秀に見える子でも、その親からすれば何か物足りないのでしょう。
 ひとつだけ確かに言えることは、右脳教育はきちんと行えば必ず成功するということです。この「きちんと」という点がミソです。何をもって「キチン」なのかと言えば、これも至って簡単なことです。諦めず毎日続けること、無理強いしないこと。これもすでに述べましたが、この2点だけで良いのです。これだけ行っていれば、どんな子でもバイリンガルに育っていきます。
 ただ、問題点があって、それは頭では分かっていても、それでは気持ちが収まりません。「今」ご褒美が、つまり目に見える成果が欲しくなるのです。
 子どもたちは、なかなかアウトプットしてくれません。ずっと、暗唱もしなければ、ひと言も英語を口にしない子もたくさんいます。そんな子どもたちも、英語を話す環境さえあれば、すぐにでも英語を話し始めます。ところが、日本にいる限り、日本人の母親のもと育つ限り、英語で話す環境が無ければ、英語を口にはしてくれません。そこで「英会話」という言葉が頭をよぎります。これに関しては少し後回しにしましょう。
 また、子どもたちの理解度を測る方法として、お教室で実施している「どっち遊び」という取り組みがあるのですが、これはトレーニングされた先生でなければ、なかなかうまくいきません。下手に行えば子どもたちに自信を失わせてしまうような、きわめて繊細な取り組みです。従って母親が家庭で実施するのは難しいでしょう。
 少し宣伝がましくなりますが、ここで便利なのがパルキッズやアイキャンリードのオンラインレッスンです。想像以上に子どもたちの食いつきが良く、今まで全く暗唱してくれなかった子が突然暗唱し始めたり、何かと思えば英語をぶつぶつ口ずさんでいたり、子どもたちの口から英語が出てくるというご報告が毎日寄せられています。また、このオンラインレッスンでは、子どもにストレスを掛けずに「どっち遊び」ができます。次々と正解していく我が子を見て、お母様は「続けてきて良かった!」と感じられるでしょう。
 また、子どもたちの理解度がわかるだけではなく「毎日すすんで取り組んでくれる」というお声のように、子どもたちの積極的に英語に取り組む姿勢まで育むことができるのです。パルキッズやアイキャンリードにお取り組み中の方は、導入を検討された方が良いと思います。
 概して「幼児英語教育の成果」は、日々の取り組みの中で目に見えやすいものではありません。そこで、オンラインレッスン以外にも、毎年「英検チャレンジ」という企画を実施しています。3ヶ月間、指導員と連絡を取りながら英検合格を目指して学習していくという企画ですが、これが、意外に成果が上がるのです。短期間なので、集中できるという点もあるでしょう。また、実際に英検を受けてみて、合格できればそれはそれで良いことですし、合格できなくても、思いのほか英語を理解している我が子の能力に気づくことができるようです。
 海外で現地の子どもたちとふれあってみるのもひとつ、英検を受けてみるのもひとつ、またはオンラインレッスンなどに取り組んでみるのもひとつです。日々の取り組みにアクセントを付けて、子どもの様子を見てみるのが良いでしょう。


| (3) 目標設定は?

 さて、最後は英語教育のゴールに関することです。
 保護者の方のご質問を受けていると、「そもそもなぜ英語を勉強させているのか」という点において、地に足が付いていない印象を受けることが少なくありません。
 英語教育とは、数ある教育―子どもたちに伝えなくてはいけない教育―の中のひとつに過ぎません。「英語教育」自体がゴールなのではなく、ゴールはその先にあります。英語でやりとりができるようになっても、それだけではどうにもなりません。英語は話せたとしても、もし「中身」がなければ、せっかくの英語力も宝の持ち腐れです。
 まずは、長い人生をどのように生きていくのか、もしくは生きていって欲しいのか、そのあたりから我が子の教育方針を決めるべきでしょう。理系なのか文系なのか、芸術系なのか体育系なのか、あるいはそれらの組み合わせなのか。さらに、もっと長い目で我が子の将来を考えなくてはいけません。
 その上で、何が必要なのか。コミュニケーション能力、コンピュータサイエンス技術、語学力などなど、どのような能力が必要なのかに思いを巡らせます。もちろん、具体的な職業まで決めてしまう必要はありません。このような人生を生きて欲しい、このような大人になって欲しい、といった具合の「人生のバイアス」を決めるだけでも結構です。そんな人生の中で、何が必要なのかを考えれば良いのです。
 科学者になるのであれば情報収集に英語力は欠かせませんし、経営者になるのであれば経営に関することや、経営に必ず付随するコンピュータサイエンスを知る必要があるでしょうし、情報を発信する人になるのであればコミュニケーション能力や言語力は不可欠でしょう。たとえば医者になる、パイロットになる、弁護士になる、などとさらに細かく職業を見ていけば、具体的にどのような技能・知識が必要とされるかが見えてくるでしょう。
 その上で、英語を学ばせるのです。そうすれば、どのような英語力が必要となるのかも見えてくるはずです。とりあえず挨拶程度ができればそれで十分なのか、もしくは英語で書かれた学術論文を苦無く読めるような英語力が必要なのか、逆に論文を書くような発信力を英語で身につけさせたいのか、どのような英語力を求めたら良いのかが分かるのです。
 簡単な会話で良いのなら、英会話スクールで充分でしょうし、それ以上の読解力や文章力も必要であれば、英検準1級や1級を目指すほどの英語力が必要でしょう。
 パルキッズでは、子どもたちが将来的に専門性の高い職業に就く可能性が高いと想定していて、高度な理解力、つまり「英語を日本語に訳さずに理解していけるような能力」を身につけさせることを短期のゴールとしています。その第1段階が英検準2級です。そして、最終的には少なくとも英検準1級を取得して、大学入試に有利にしておくことを中期的なゴールとしています。会話はもちろんのこと、英語を英語のまま読んで理解でき、当然のことながら英語を聞いても理解できる、さらにある程度専門的な内容も英語で発信することができる、そんな英語力を身につけさせていくのです。とりあえずその程度の英語力を身につけておくだけで、子どもたちの将来に限りないメリットをもたらすことでしょう。


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プロフィール

船津 洋(Funatsu Hiroshi)

株式会社児童英語研究所 代表。幼児英語教材「パルキッズ」をはじめ多数の教材制作・開発を行う。これまでの教務指導件数は6万件を越える。卒業生は難関校に多数合格、中学生で英検1級に合格するなど高い成果を上げている。大人向け英語学習本としてベストセラーとなった『たった80単語!読むだけで英語脳になる本』(三笠書房)など著書多数。

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