2025年8月号パルキッズ塾
Vol.148 | 幼児教室プログラムご利用者アンケートから見えてきた、家庭学習の理想と未来
written by 小豆澤 宏次(Hirotsugu Azukizawa)
※本記事のテキストは引用・転載可能です。引用・転載する場合は出典として下記の情報を併記してください。
引用・転載元:
https://palkids.co.jp/palkids-webmagazine/palkids-juku-2508/
小豆澤宏次『幼児教室プログラムご利用者アンケートから見えてきた、家庭学習の理想と未来』(株式会社 児童英語研究所、2025年)
満足度に表れる、確かな“使いやすさ”と“学びの中身

子育ての中で、「子どもの知的好奇心をどう育てていけばいいのか」と悩まれることはありませんか?今回、『幼児教室プログラム』をご利用中のご家庭にアンケートを実施し、実際の取り組み状況やお気に入りの内容、今後のご要望などについて貴重なご意見をいただきました。
この記事では、アンケート結果をもとに、『幼児教室プログラム』の特徴やご家庭での活用の様子をお伝えし、今後の学びの展望についてもご紹介いたします。
まず注目したいのが、教材の「使いやすさ」と「内容」への満足度です。
◼️教材の使いやすさ:★4.14(5点満点中)
◼️教材の内容の充実度:★4.34(5点満点中)
回答者のうち、約80%の方が4点以上の評価をつけており、多くの保護者の方が教材の質と構成に満足していることがわかります。
特に「親が教えきれない知識を自然に学べる」「歌やリズムで語彙が定着しやすい」といった声が多数見られました。草花の歌をきっかけに、道ばたの植物に興味を持つようになったり、歴史ソングが好きで博物館へ行きたがるようになったりと、教材を通じた知的関心の広がりも報告されています。
教材が知識の習得にとどまらず、日常体験と結びつくことで、学びがより深く、印象に残るものとなっている点が大きな特長です。
日常に根ざす「かけ流し」の力
幼児教室プログラムの中心的な取り組みのひとつである「かけ流し」。
アンケート結果では、約50%のご家庭が「毎日かけ流している」と回答しており、「朝の支度中」「車での移動中」「就寝前」など、生活の中に自然に取り入れられている様子がうかがえました。
一方、「週に1~3回程度」と答えた方が約20%、「それ以下」は10%程度にとどまっており、かけ流しの実践度は比較的高い水準にあることがわかります。
「何度も耳にするうちに自然と歌い出すようになった」「覚えた語句を会話の中で使うようになった」など、繰り返し音声に触れることが、語彙や知識の定着に効果的であることが改めて確認できました。
また、音声教材の特性上、親の手が離せない時間帯でも取り組めるという利点もあり、「働きながらでも無理なく続けられる」という声も多く寄せられています。
プリントとオンラインレッスン、それぞれの役割と課題

プリントとオンラインレッスンは、視覚的な学びと能動的な取り組みを促す重要な要素です。
プリントの取り組み状況を見ると、
◼️「親が手伝って取り組んでいる」…約35%
◼️「子どもが一人で取り組んでいる」…約14%
◼️「あまり取り組めていない」…約55%
という結果でした。特に未就学児では保護者のサポートが不可欠である一方、「時間の確保が難しく継続が難しい」という課題も浮き彫りとなりました。
オンラインレッスンについては、
◼️「子どもが自分で取り組んでいる」…約41%
◼️「親が手伝っている」…約35%
◼️「取り組めていない」…約26%
という分布で、自主的に取り組む子どもが半数近くに達していることは大きな成果と言えます。「パソコンを自分で操作して学べるようになった」「動画のテンポが良く、飽きずに集中できる」といったポジティブな声も多く寄せられました。
一方で、「応用問題のレベルが高く感じる」「理解が追いつかず後回しになりがち」といった課題の声も見られ、今後の改善ポイントとなることがわかりました。
印象に残る“お気に入りの取り組み”たち
自由記述欄では、実際にお子さまが特に気に入っている取り組みや、家庭内での変化が多く語られました。特に人気が高かったのは、
◼️歴史ソング:感覚的に歴史をとらえ、時代に興味を持つきっかけに
◼️ことわざ・慣用句:日常会話で自然に使い出す子どもが多数
◼️今月の草木:身の回りの自然と結びつける観察力の育成
「子どもがテレビや絵本の中で覚えた慣用句を説明してくれた」「公園で見た植物の名前を口にしていて驚いた」など、学習成果が家庭の中で実感されている例も多く見られました。
このように、お子さまの“お気に入り”は、学びの持続性や自発性を高める重要なファクターであることがうかがえます。
見えてきた改善点と、さらなる成長への期待
教材やサービスに対する改善要望も、具体的かつ建設的な意見が多数寄せられました。
◼️「オンラインレッスンの応用が難しい」…約20%
◼️「幼児教室も継続割引があると嬉しい」…約15%
◼️「理科や社会といった教科学習にも広げてほしい」…約25%
◼️「小学生向けの継続プログラムがもっとあると安心」…約30%
中には、「プリスクーラーのように、幼児教室も長期継続者への特典があるとありがたい」「応用編の導入部分にもう少しやさしいステップが欲しい」といった、具体的な提案も見られました。
保護者の方々が日々の生活の中でどのように教材と向き合っているか、そしてどのように“続けやすさ”や“次のステップ”を望んでいるのかが明確に伝わってきました。
「国語教室プログラム」へとつながる、次の学び
小学生向けの『国語教室プログラム』に対する期待も高まっています。
◼️『国語教室プログラム』に取り組む予定」と回答された方…約85%
「語彙や表現力をさらに深めたい」「国語力を軸に、他教科への理解も広げたい」といった声が多く寄せられました。
特に、「幼児教室で育った言葉への感度を、小学校でも活かしていきたい」「ワークブックの構成がしっかりしていて安心感がある」といった意見からは、プログラムが単発的な教材ではなく、学びの“道筋”として機能していることが伝わります。
今後も継続的な学びにつながるよう、教材の質・量ともにさらなる充実を図ってまいります。
今回のアンケートを通して明らかになったのは、『幼児教室プログラム』が“家庭の学びの土台”として、多くのご家庭で信頼されているということです。
知識のインプットだけでなく、生活の中での実践、親子の対話、そして子どもの自発的なアウトプットにつながっている点が、この教材の大きな強みです。
私たちはこれからも、保護者の皆さまの声に耳を傾けながら、より良い学びを支える教材とサービスを提供してまいります。お子さま一人ひとりの可能性を広げるお手伝いを、これからもご一緒させていただけましたら幸いです。

小豆澤 宏次(Azukizawa Hirotsugu)
1976年生まれ。島根県出身。同志社大学経済学部を卒業後、米国ボストンのバークリー音楽大学に留学し、音楽家として活動。帰国後は幼児・児童向け英語教室にて英語講師を務める。児童英語研究所所長・船津洋氏に「パルキッズ理論」の指導を受け感銘を受ける。その後、英語教室の指導教材を「パルキッズ」へと全面的に変更。生徒数を大きく伸ばすことに成功する。児童英語研究所に入社後は、年間1,000件以上の母親への指導を行うとともに、パルキッズのオンラインレッスンのプログラムの制作ディレクションを行う。また大人向けの英語素読教材の制作ディレクションも行う。



