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2014年05月号特集

Vol.194 | 明るい未来は10歳までに決まる!

厳しい将来も生き抜ける!「地頭の良い子」に育てる最新育児法

written by 船津 洋(Hiroshi Funatsu)


※本記事のテキストは引用・転載可能です。引用・転載する場合は出典として下記の情報を併記してください。

引用・転載元:
http://palkids.co.jp/palkids-webmagazine/tokushu-1405/ ‎
船津洋『明るい未来は10歳までに決まる!』(株式会社 児童英語研究所、2014年)


| 毎日少しの差が響いてきます

 いきなりお金の話で恐縮ですが、これが現実なので、まずは知識として頭に放り込んでおいてください。
 日本経済、厳しい時代が続いています。バブル崩壊後から2005年あたりまでの、つまり70年代から80年代生まれの世代を直撃した「就職氷河期」は遠い昔のこと、最近では就職率は改善している、などと言われますが、現実はそう甘くはないようです。
 現に非正規雇用は増え続けていて、全労働者の4割に迫る勢いです。もちろん、これは男女合計なので高い数字になっていますが、男子のみを見ても労働者の2割は非正規雇用。また、その中で気になるのが20代前半までの若年層の非正規雇用率なのです。
 ある年度に大学へ進学した人数を100%として考えてみましょう。中退者が10%程いるので、卒業までこぎ着けるのは90%。その中で正規雇用者として就職する(できる)のは三分の二なので60%。さらにその中の三分の一が3年以内に離職するので、3年後に残るのは40%です。それに大学院卒での就職組10%を加えて、なんと大学や大学院を卒業しても、20代半ばで早くも非正規雇用になってしまう人が5割、大学進学した子の中の半数にも上るのです。
 非正規雇用者の所得は、正規雇用者に比べてざっと半分という厳しい現実があります。
 加えて、20代で非正規雇用になると、その後正規雇用に戻るのは困難だと言われています。20代前半と言えば、本格的に社会に出てキャリアを磨く第一歩の時期ですが、そのスタートの第一歩目で躓いてしまうことになるのです。
 もちろん、これは極端に一般化した数字ですので、20代で非正規雇用からも成功する人は少なくないでしょう。しかし、確率論で言えば、上のような厳しい数字となります。


| ジェネラル?スペシャル?

 子どもは万能の金の卵。何にでもなれる可能性を秘めています。繰り返しますが、「子どもは」何にでもなれる可能性を秘めているのです。「人は」ではありません。「子どもは」であるところが、残酷です。しかも、生まれた瞬間から、その金の卵の万能さはどんどん薄れていきます。そして、10歳になる頃には、万能さは跡形もなく消えて無くなるのです。これは残酷です。
 さて、この「万能」な子ども時代には、生きていく上での2つの能力を育てることができます。ひとつ目はスペシャリストとしての能力、もうひとつはジェネラリストとしての能力です。
 「スペシャリスト」としての能力を身につける、とは言うまでもなく、専門的な能力を身につけることです。スポーツでも良し、技術でも良し、芸術でも良し、学問でも良し。その道の第一人者に育てることができます。
 一方の「ジェネラリスト」としての能力を身につけるとは、言うなれば、何をやってもすぐにマスターできる、どんな学問でもあっと言う間に理解できる、そんな力を持っている人間です。こちらの能力は、ひと言であらわすなら「地頭の良さ」とでも言えるでしょう。同じことを10回言われても理解できない人がいれば、一を聞いて十を理解する人もいます。この後者にあたります。


| しっかりした「プランB」を

 さて、子どもが持つ「万能さ」を使えば、ゴルフの選手でも、野球の選手でも、音楽家にでも、画家にでも育てることができます。早期教育の最大のメリットとされるのは、このスペシャリスト育成面での子どもの「万能さ」の活用でしょう。しかし実は、大切なのはジェネラリスト的な地頭の良さです。こちらも同時に育てていかないことには、少々偏ってしまいます。専門的な能力とともに、ジェネラルな地頭の良さも是非育てていきましょう。この「万能さ」はありがたいことに、スペシャリスト育成とジェネラリスト育成の両方ながらに達成させることが可能なのです。
 さて、ここで、子どもの将来のプランニングへと話を進めましょう。
 子どもの夢。何でも結構です。好きなこと、やりたいことをお子さんと一緒に考えていきましょう。育児に直面している最中には忙しくて余裕がないものですが、子どもは気付けばあっと言う間に成長してしまいます。毎日とは言いませんが、週に1回でも子どもたちと将来の夢を語り合いましょう。これが、「プランA」です。自分のなりたいことを考える。そして、その夢が決まれば、子どもたちは夢に向かって努力することができるでしょう。
 ただ、すべての子の夢が叶うわけではありません。例えばプロ野球選手になろうと思えば、その夢に向かっている他の大勢の子どもたちとのレースが始まります。レースというと、他の子を蹴落とすようなイメージがあるかも知れませんが、実は自分との戦いです。他の子より、少しでも自分を高める人が結果的に勝つのです。日本は社会主義国家ではありませんので、社会に出れば、いや社会に出る前から、必ず何らかの競争には晒されます。どんなきれいごとを並べてみても、そのような仕組みになっているのですから、この国に住む限りは、この現実を受け入れないわけにはいきません。
 そして、競争社会である限り、ひと握りの夢を叶える人の背後には、夢を叶えることのできなかった無数の人たちがいます。
 そこで、「プランA」を子どもと一緒に探していくと同時に、「プランA」が上手く行かなかった場合に備えて「次善の策」とでも言うべき「プランB」を用意しておくことが大切です。そして、その「プランB」がジェネラリストに育てること、つまり地頭の良い子に育ててあげることなのです。


| 地頭の良い子?

 「一を聞いて十を知る」。さて、そんな頭の良い子とは、一体どんな子なのでしょう。
 しばしば、知識ばかりの人を「頭でっかち」などと揶揄するように、ものをたくさん知っているだけでは頭が良いとは評価されません。
 では、知識との対比で口の端に上る知恵の方はどうでしょう。知恵とは「ものごとを識別し統合する心の働き」で、言ってみれば知識を統合して理解する力です。
 こう書くと、知識より知恵の方が大切なように響くかも知れませんが、そうではありません。知識軽視で知恵だけあっても、狭い知識の中で屁理屈を並べるばかりでは、何の役にも立ちません。ものごとを統合する知恵の働きは必要ですが、せっかくの知恵も知識の裏打ちがなければ、何の価値もないのです。
 つまり、頭の回転である知恵を育てると同時に、大量の情報=知識を入力する必要があるのです。そして、この両者は密接に関連していて、知識が増えれば、知恵も磨かれていくのです。
 極端に言えば、「知識がない人には、そこにあるものも見えない」のです。物事は知識があるから見えるようになります。
 例えば、歴史を知らない人にとって、神社仏閣は単なる古い構造物ですが、歴史を知る人にとっては、様々な想像を喚起する媒介になります。仏像や陶磁器、絵画や彫刻なども知識のない人には単なる器や像ですが、作者や制作の背景に関しての知識があれば、感慨一入でしょう。自動車の免許を持っていれば、標識の意味も分かりますし、天気図が読めれば明日の天気の想像もつくのです。それらは知識のない人にとっては、単なる記号や符号や物体ですが、知識のある人にとっては、活き活きとした情報となります。このように、知識があってはじめて見えてくるものがあります。
 「よく学びよく遊べ」とは、まぁ、本当によくぞ言ったものです。まずは知識が必要。そのためには勉強です。そして、それらの知識は体験や遊びを通して知恵となっていくのです。たくさん情報を仕入れて、たくさん体験をする。これが大切です。
 すると、様々な事柄を知ることによって、それらに共通する「原理」のようなものが理解できてくるのです。英語では extrapolate と言いますが、「既知の事柄から未知の事柄を推定」できるようになる、つまり、物事の原理が分かってくると、それらの知識をもって新しい事象を分析できるようになってきます。すると「これは多分こうであろう」と見えてくる。一を言えば十が分かるように育つのです。


| 学問が一番ラク

 「よく遊べ」の方は、積極的にいろいろな所へ連れて行ったり、様々な体験をさせたり、はたまた、ありふれた日常でも様々な体験をすることができます。
 では、「よく学び」の方はどうでしょう。あれこれ学ばせればよいわけですが、これに最も手っ取り早いのは、学問でしょう。もちろん、フラッシュカードや絵本などでたくさんの情報を入れていくのも大変効果的ですので、積極的に取り組んでいただければ結構です。また、物理学・化学・生物学・数学などの自然科学や、哲学・文学・史学をはじめとする人文科学など、すでに確立されている学問については、それを学んでいけば良いのです。
 こう言うと難しく感じるかも知れませんが、つまりは学校の勉強をしっかりとすることです。できれば学校の勉強程度はさっさと終わらせて、それ以上の学問に取り組むこと。とどのつまり極論すれば、「プランB」として東大・京大などを目指してみると良いでしょう。相当な知識を得られることになります。繰り返しますが、頭でっかちでは意味がないので、知恵が働くように、たくさん体験させる、遊ばせることもお忘れ無く。


| 勉強しない子

 さて、積極的に勉強する子がいれば、あまり勉強しない子もいます。
 そもそも、学ぶことは苦痛ではなく本来は喜びです。新しい知識を手に入れたり、言葉を通していろいろなことに思いを巡らせるのは、人間にとって至極の楽しみなのです。しかし、そんな学びをいやがる子が結構いるのです。
 理由はいたって単純です。勉強が嫌いな子は、勉強が楽しくないのです。ではなぜ、本来は楽しいはずの学びを楽しむことができないのか。それは、まだ学ぶことの楽しさを感じる段階まで至っていないだけのことなのです。
 読書好きな人は、目に入ってくる文字が、次々と、しかも活き活きと頭にイメージを結んでいきます。これほど楽しいことはないのですが、読書が苦手な子はこれができません。もしくは、この作業に時間がかかるのです。また、理解力が低ければ、難解な文章は理解できませんので、そんな人にとって読書はつらいばかりです。
 ある作業を好きになるためには、まずはある程度できるようにならなければいけません。楽器演奏が好きになるためには、ある程度以上は演奏ができないといけない。スポーツが好きになるためには、そのスポーツを楽しめる程度の技術がなければいけません。そして、ある程度以上の技術を身につけるまでには、淡々とその作業を繰り返すことが必要となるのです。
 つまり、嫌でも何でも、とりあえず淡々と勉強する。すると理解できるようになる。これでようやく「入り口」です。ある程度理解できるようになると、さらに勉強を続けることで理解力が高まっていく。すると、「勉強が楽しい」ということが実感できるのです。
 好きにさせるのではなく、できるようにさせてやればよいのです。できないものを好きにさせるために苦労しても、おそらくそれは徒労に終わります。それよりは、わけが分からなくても良いので、淡々と学習を繰り返させて、ある程度できるところまで育ててあげることです。


| 「好き」より、まず「できる」子に

 さて、「好きこそものの上手なれ」とは人口に膾炙されますが、実は「好き」から始まるのではなく、「できる」から物事がスタートすることはご理解いただけたと思います。
 では、どのようにできるようにするのか。
 もちろん、淡々と繰り返すことが大切なのですが、これが意外と難しいものです。
 女子は比較的、人生に積極的ですので、説明すれば素直に勉強してくれますが、男子は上手く導かないと意外と手こずります。
 しかし、全般に言えることは、「鉄は熱いうちに打て」です。小学生でも、中学年以上になってから学習習慣を身につけさせようとすれば、大変な困難を伴うでしょう。とにかく少しでも早いうちに、できることのうれしさを体験させ、学ぶことの楽しさを体感させることです。学習習慣は小学校低学年、いや、できれば幼児期のうちに身につけさせてやるのが好ましいでしょう。


| 日々淡々と

 学習習慣を身につける際は、特に教科を選びません。まず、対象は何でも良いので、「日々淡々と取り組む癖」を身につければ良いのです。
 「パルキッズ」の学習は受動学習です。子どもたちは、聞くともなく「としお君」や「ケイ君」のお話が耳に入るようになっていれば良いのです。つまり、子どもが積極的に学習する必要がないので、これだけでは学習習慣は身につきません。それ以外に、積極的に何かに取り組む仕掛けが必要となります。
 それが、絵本の暗唱やプリント類です。小学生向けの「トーキングトレーナー」や「ジュニアパル」は、机に向かって20分ほど毎日取り組む教材なので、それに取り組ませるだけで、学習習慣が身につき、英語ができるようになり、さらに英語の学習が進むようになります。しかし、「パルキッズ」の場合には、プリント学習などを付け加える必要があります。
 ここからは手前味噌で、しかも宣伝がましくなりますが、その受動学習のパルキッズに能動学習を組み合わせたのが、つい先日発売になった「パルキッズキンダー」の最新版のオンライン・バージョンです。これは、通常の音声によるかけ流しに、パソコンのマウスやタブレットを操作する作業が加わることで、能動的な学習習慣を身につけることができる仕組みになっています。時間も毎日5分程度と短く設定しているので、忙しい日常でもすき間の時間にサッと取り組むことができます。
 さらに、学習の記録が残るようになっているので、子どもたちの語彙、読解力、文章理解、暗唱力などの習熟度がひと目で分かります。つまり、子どもたちは「できる」を日々体験し、親はわが子の達成度を日々チェックできるようになっています。
 学習習慣を身につけると、いつしか「できる」ようになります。すると、学ぶことが楽しくなり、どんどん「知識」が増えます。同時に、日常の生活や様々な体験を通して「知恵」を身につけていくことも必要です。
 また「パルキッズ」で学習している子であれば、学生たちが最も苦労する英語も楽勝ですので、東大・京大など超難関大学への進路も開けます。英語をツールとして使いこなし、大学では自分の学びたい分野についてさらに深く学習を進めることができます。

 冒頭で非正規雇用の話をしましたが、このように優秀に育てた子たちは、企業からも引く手あまた、就職活動をするのではなく企業からの採用活動を受ける側です。お金の話をするなら、大卒の初任給(年収)が平均250万円程度のところ、800万円以上の年収で社会人の第一歩を踏み出すことができるのです。
 しかも、これはあくまでも「プランB」の話。プランBで備えつつ、どこかのタイミングで「プランA」の夢が見つかり、それを達成できれば、さらに豊かな人生を送ることができるようになるでしょう。その第一歩が、今、子どもたちに学習習慣を身につけさせてあげることです。パルキッズ教材がお子さまの輝かしい未来の創造のお役に立てることを祈って已みません。


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プロフィール

船津 洋(Funatsu Hiroshi)

株式会社児童英語研究所 代表。幼児英語教材「パルキッズ」をはじめ多数の教材制作・開発を行う。これまでの教務指導件数は6万件を越える。卒業生は難関校に多数合格、中学生で英検1級に合格するなど高い成果を上げている。大人向け英語学習本としてベストセラーとなった『たった80単語!読むだけで英語脳になる本』(三笠書房)など著書多数。

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