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2016年03月号ハワイアン子育てジャーナル

Vol.57 | ハワイのサマースクール

written by 船津 徹(Toru Funatsu)


※本記事のテキストは引用・転載可能です。引用・転載する場合は出典として下記の情報を併記してください。

引用・転載元:
http://palkids.co.jp/palkids-webmagazine/hawaiian-journal1603/
船津徹『ハワイのサマースクール』(株式会社 児童英語研究所、2016年)


 ハワイはメルティングポット(人種のるつぼ)と呼ばれ、多様な人種や文化背景を持つ人たちが「溶け合って」暮らしている場所です。子どもの学校を見れば一目瞭然で、様々な人種、民族、文化を背景とする子どもたちが一つ屋根の下で仲良く席を並べて勉強しています。
 そこにはマジョリティーやマイノリティーという上下優劣意識はなく、一人の人間としてお互いを認め、尊敬し合う態度がごく自然に育まれています。ハワイといえば美しいビーチを想像する方が多いと思いますが、多文化融合が世界で最も進んだ土地というもう一つの顔があります。


| ハワイのサマープログラム概要

 アメリカの夏休みである6月~8月にかけて、ハワイでは様々なサマープログラムが実施されます。サマープログラムには、1)学校主催のサマースクール、2)YMCAなどの非営利団体主催のサマーファン、3)市営・州営施設の教育プログラム、に大きく分かれます。
 1)学校主催のサマースクールは、教科学習、音楽、芸術、スポーツなどたくさんのプログラムから子どもに合ったものを選択することができます。ハワイで人気があるのがプナホウスクール、イオラニスクールなど、幼稚園~高校までの一貫教育を行う私立学校が提供するプログラムです。
 プナホウスクールのサマースクールは5歳から高校生を対象に6月初旬から8月中旬まで実施されます。日本のお子さんが夏休みを利用して参加することも可能です。プログラムの期間は4週間~5週間ですから、期間を通して参加できることが条件です。
 学校主催のサマースクールに参加するには、先生と簡単なコミュニケーションがとれる英語力を有していることが望ましいです。英語が全く分からないお子さんの場合は、スポーツ、音楽、芸術など、英語力がなくても楽しめるプログラムを選ぶことをお勧めします。


| サマーファン

 YMCAやKamaaina Kidsが主催するサマーファンはローカルの子どもたちに大人気です。ハワイのビーチや水族館などを訪れて様々なアクティビティーを行う、子どもたちの交流を目的としたプログラムです。
 もちろん遊びだけでなく、動植物と触れ合ったり、ハワイの歴史や文化を体験したり、ウォータースポーツをしたりと、盛りだくさんな内容です。サマーファンは一般に開放されており、ハワイはもちろん世界中の子どもたちと知り合うことができます。参加年齢は5歳から、期間は最低1週間からです。
 サマーファンはアクティビティー中心なので高い英語力は必要ありません。でも最低限のサバイバル英会話(挨拶、トイレに行きたい、水が飲みたい)は知っていなければなりません。


| 市営・州営施設の教育プログラム

 動物が大好き!魚が大好き!絵が好き!特定分野へ強い関心があるお子さんには、ハワイの水族館、動物園、博物館、美術館などが主催するサマープログラムがお勧めです。
 ホノルル動物園のサマープログラムは動物にえさをあげたり、園舎の掃除をしたり、動物飼育員の仕事を体験することができます。対象年齢は4歳~11歳まで。期間は6月初旬~8月中旬まで。参加は1週間から可能です。
 ワイキキ水族館のサマープログラムは8歳から12歳が対象。泳げることが参加条件です。スノーケル、水泳トレーニング、ワイキキからダイヤモンドヘッドまでの海辺の探索など、ハワイの海洋資源を存分に体験できるプログラムです。期間は6月初旬~6月末まで。参加期間は1週間からです。
 この他にもハワイにたくさんのサマープログラムがあります。私の主催するTLC for Kidsのサマープログラムは、フォニックス、サイトワーズなどを英語を教える「お勉強系サマープログラム」です。4歳から参加可能です。ご興味の方はウェブサイトを参考にしてください。
http://www.letstartsmart.com


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プロフィール

船津 徹(Funatsu Toru)

1966年福岡県生まれ。1990年明治大学経営学部卒業。教育コンサルタント。米国法人TLC for Kids代表。大学卒業後、金融会社勤務を経て幼児教育の権威、七田眞氏に師事。「パルキッズ」「パーフェクトイングリッシュ」など、しちだ式英語教材制作に従事。2001年ハワイ州、ホノルルにて移民のための学習塾TLC for Kidsを設立。2015年にはTLC for Kidsカリフォルニア州トーランス校を設立。アジア諸国からの移民子弟を中心に4000名以上の子どもの教育に携わる。同氏が手掛けたフォニックス教材は全米で25万人の教師が加盟するアメリカ最大の教育リソースサイト「OpenEd」による「最も効果がある教材部門」で第2位にランクイン。音楽と演劇を組み合わせた独自の教育メソッドは全米で注目されている。著書に『アメリカ最先端の英語習得法』(現代書林)。一男の父。一人息子は日本語・英語・中国語を操るトリリンガル。バラック・オバマ大統領の母校ハワイのプナホウスクールを卒業。ドナルド・トランプ氏の母校であるペンシルバニア大学ウォートンスクールに在学中。

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