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2015年03月号パルキッズ塾

Vol.23 | タダより高いものはない

written by 小豆澤 宏次(Hirotsugu Azukizawa)


※本記事のテキストは引用・転載可能です。引用・転載する場合は出典として下記の情報を併記してください。

引用・転載元:
http://palkids.co.jp/palkids-webmagazine/palkids-juku-1503/
小豆澤宏次『タダより高いものはない』(株式会社 児童英語研究所、2015年)


 講演会で参加者の皆様にアンケートをご記入いただいています。その中の質問で「インターネットで買い物をしたことがある」という項目があります。その質問に対して最近では約90%以上の方が「YES」を選択しています。オンラインストア「アマゾン」の月間利用者数も現在では5,000万人を超え、この5年間でその数が約2,000万人も急増していることを考えると、この割合も納得できます。
 さらに、アンケート結果では、パソコンをお持ちのご家庭が83%、iPadをはじめとしたタブレット端末をお持ちのご家庭が36%、スマートフォンをお持ちのご家庭が70%とほとんどのご家庭で何かしらのインターネット環境があることがわかります。
 15年前の2000年はネットショッピングの利用率が17.3%ということを考えると、タブレット、スマートフォンの登場とともにインターネットが当たり前のものとして存在するようになったことがわかります。
 今のお母さまたちは仕事でパソコンを使うのが当たり前の世代です。情報を収集し、比較し、購入する、そのすべてをインターネットで行うことに抵抗のない世代なのです。つまり今のお母さまのITスキルは15年前とは比べものにならないぐらい高くなっているのです。


| 英語学習コンテンツの多様化

 なぜこのようなお話を冒頭でしたのか、それはお子さまへの英語教育、特に家庭での学習方法が多様化していることをご説明するためです。
 15年前の幼児英語教材を見てみると、CD、ビデオ、DVD、絵本、フラッシュカード、トーキングカードといったパッケージで提供する形のものが主流でした。
 しかし、インターネットサービスの発達と端末の多様化とともに新たなコンテンツの提供が可能になりました。例えばダウンロード教材はもちろん、YouTubeやスマートフォン、タブレットのアプリがそうです。こういったコンテンツをインターネットを当たり前の様に使える今のお母さまは積極的に使ってお子さまに英語教育をしているのです。しかし、より手軽に、そして無料または安価なコンテンツを利用できるようになったことで大きな落とし穴が生まれました。


| YouTubeで英語教育?

 私の友人夫妻の話です。私が友人の家を訪問したときに3歳になる娘のAちゃんの英語教育についての話になりました。小学校の英語教科化、低学年化がニュースでも取りざたされていることもあり、友人もAちゃんに英語教育を幼児期から行っていました。
 どんな方法で行っているのかを尋ねたところ、Aちゃんはアメリカ生まれのあるキャラクターが大好きだということで、日々iPhoneを使ってYouTubeに投稿されているそのキャラクターの映像を見せているとのことでした。その他にも英語の歌や、英語版のアニメをAちゃんの好みに合わせて見せていました。YouTubeですから当然無料で視聴することができます。さらに、毎日違う動画を楽しめるほどの大量のコンテンツがあふれています。
 私も実際にそのコンテンツのいくつかを視聴してみたのですが、確かに歌に合わせてキャラクターが踊っていたり、おとぎの国で展開されるストーリーなど、いかにも子どもたちが喜びそうなコンテンツで、ひと昔前であればそれなりの費用を支払わなければ視聴できないようなクオリティでした。中には小学校の高学年の子どもたちが見るようなアニメのコンテンツもありました。
 一見、インターネットが当たり前の世代の親が、ネットのコンテンツを上手に使って、費用対効果の高い英語教育を行っているようですが、はたしてそうでしょうか。実はこのコンテンツの豊富さと手軽さ、そしてそれを使える親であることが落とし穴なのです。


| 幼児に必要なコンテンツ3つのルール

 幼児が英語を身につける上で必要なコンテンツとは何か、そしてどう与えるかを考える上で、3つのルールがあります。

(1)幼児にとって身近な家庭内での会話であること
(2)同じ単語・フレーズを繰り返し与えること
(3)上記が長期のプログラムとして構成されていること

 順に説明していきましょう。
 (1)「幼児にとって身近な家庭での会話であること」に関して、まずは我々日本人がどのような環境下で日本語を身につけたのかが非常に参考になります。
 幼児が言語を身につける過程は日本語であれ、英語であれ大差はありません。生まれてまもない赤ちゃんは母親や家族の一方的な語りかけを聞きます。また家族間で交わされる会話も聞いています。もちろん聞いているといっても、意識して、耳をそばだてて聞いているわけではありません。ただ家庭で交わされる日常会話に浸っている状態です。
 決して、歌や踊り、地の文で構成された絵本ではありません。もちろんそういったコンテンツを与えられる場合もありますが、あくまでも枝葉の部分です。幼児が言語を獲得する上で幹となるコンテンツは「家庭で交わされる日常会話」なのです。何とも不思議なことですが、そういった言語環境下にいるだけで1歳になるころには「こっちにおいで」といった指示を理解して行動できるようになります。
 そして2歳になるころには二語文を話すことができるようになります。3歳になるころに言語の完成期を迎えます。このころになると「生活言語」はほぼ身につけたといっても過言ではありません。
 (2)「同じ単語・フレーズを繰り返し与えること」に関して、言語だけでなく、幼児が何かを身につける過程において「繰り返し与える」ということが必要不可欠になります。パルキッズにおいて1カ月分のコンテンツ量は時間にして10分強の内容です。その内容を1日に繰り返し8回程かけ流し、それを1カ月間行います。たったそれだけ?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、普段家庭内でお子さまが聞いている日本語を考えてみると、パルキッズよりもずっと乏しい内容で、それが日々繰り返されていることに気づきます。決して日毎に内容をまったく新しいものにして与えているわけではありません。卑近な内容が繰り返され、年齢(英語であれば経験年数)に応じて少しずつ変化していくのが理想なのです。
  (3)「長期のプログラムとして構成されていること」に関して、これは当たり前なようで陥りやすい落とし穴でもあります。言語の獲得には先にもご説明したように約3年はかかります。その間(1)(2)で解説した内容を与え続けなければいけません。パルキッズは、長年の経験と実績に基づき、プロが、与えるコンテンツを厳選し長期プログラム化したものです。これはいかに英語が得意なお母さまでも、お子さまのためにご自身でプログラム化するのはほぼ不可能です。プロだからこそできることなのです。だからこそ有料コンテンツとしてご提供しているのです。


| 英語教育の黄金期を無駄に使わない

 以上の3つのルールを見ると、英語であればなんでも与えればよいという考えがいかに危険なことなのかをおわかりいただけると思います。
 お母さまがその日の気分や、お子さまの嗜好に合わせてYouTubeにある単発のコンテンツを与えたり、歌やファンタジーといったお子さまが喜びそうなコンテンツばかりを与えたり、さらには繰り返しが少ない大人向け英語教材のコンテンツを与えたりすることで、言語の獲得に最適な幼児期を逃してしまうことになるのです。
 誤解のないようにお伝えしますが、こういったコンテンツを見せてはいけないということではありません。教育としてではなく「楽しみ」として割り切って与える分には結構です。無料で楽しめるYouTubeなどのコンテンツは確かに経済的負担も少なく導入しやすいでしょう。しかし、お子さまの将来を左右する英語教育に関して言えば、タダより高いものはありません。言語獲得の黄金期を逃してしまったことで、後々かかる費用は想像以上に大きくなるでしょう。まずは適切なコンテンツを、正しく与えていきましょう。


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プロフィール

小豆澤 宏次(Azukizawa Hirotsugu)

1976年生まれ。島根県出身。同志社大学経済学部を卒業後、米国ボストンのバークリー音楽大学に留学し、音楽家として活動。帰国後は幼児・児童向け英語教室にて英語講師を務める。児童英語研究所所長・船津洋氏に「パルキッズ理論」の指導を受け感銘を受ける。その後、英語教室の指導教材を「パルキッズ」へと全面的に変更。生徒数を大きく伸ばすことに成功する。児童英語研究所に入社後は、年間1,000件以上の母親への指導を行うとともに、パルキッズのオンラインレッスンのプログラムの制作ディレクションを行う。また大人向けの英語素読教材の制作ディレクションも行う。

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