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2017年12月号ハワイアン子育てジャーナル

Vol.78 | リーディング力の育て方

written by 船津 徹(Toru Funatsu)


※本記事のテキストは引用・転載可能です。引用・転載する場合は出典として下記の情報を併記してください。

引用・転載元:
http://www.palkids.co.jp/palkids-webmagazine/hawaiian-journal-1712/
船津徹『リーディング力の育て方』(株式会社 児童英語研究所、2017年)


 英語教育のゴールは「リーディング力の育成」です。英語の本(ネイティブ向けの小説)がスラスラと読めるようになれば、子どもはわざわざ英語圏に留学しなくても、読書を通して英語力を上達させていくことができます。
 でもリーディング力をどのようなステップで指導すれば成功するのでしょうか?アメリカのリーディング指導を参考に見ていきましょう。


| 5歳前はフォネミック・アウェアネス

イメージ1 英語圏では5歳(キンダーガーテン入学前)以前の子どもには、英語の音に対する認知を高める指導(フォネミック・アウェアネス)を行ないます。フォネミック・アウェアネスは「しりとり」を例にとると分かりやすいです。
 しりとりをするには、言葉の最初の音と最後の音を識別する必要があります。「あめ→めだか→からす」というように、言葉を構成する一つ一つの音に意識を向けなければ遊ぶことができません。
 同様に英語にも初めの音、終わりの音を認識させる遊びがあります。”She sells seashells down the sea shore.”は、初めの音が同じ単語の早口言葉です。
 また”The cat in the hat sat on the mat.”は’at’で終わる単語で文章が構成されています。英語圏の子どもたちはマザーグースなどの遊び歌やチャンツを通して単語の「音」への認知を高めるのです。


| 日本でフォネミック・アウェアネスを教える方法

イメージ2 英語の音に慣れていない日本の子どもにいきなりフォニックスを教えてもなかなかスムーズにいきません。英語の音に対する認知を高める指導が先なのです。まずは「歌」で英語を聞き取る耳を育てることが大切です。
 幼い子どもにとって英語を「話すこと」は難しいですが、英語の歌を「歌うこと」は簡単です。歌詞にフォネミック・アウェアネスの要素が入っていれば、子どもは歌いながら英語の音への認知を高めることができます。
 たとえば”The cat in the hat sat on the mat.”を「読む」作業は簡単ではありません。ところがこれを歌にすると、どの子も簡単に覚えてしいます。日本人家庭でフォネミック・アウェアネスを教える時は「歌」を活用しましょう。
 マザーグースやナーサリーライムなどのわらべ歌にはライムする単語がたくさん含まれています。これらを聞き流し、手遊びをして、親子で歌うことで、英語の発音が向上するだけでなくフォネミック・アウェアネスが育ちます。


| 5歳からはフォニックスを教える

イメージ3 アメリカでは子どもが5歳になる年にキンダーガーテンで公教育がスタートします。同時に本格的なリーディング指導も5歳からスタートします。
 英語圏のリーディング指導は「フォニックス」と「サイトワーズ」によって単語を正確に読む練習から始まります。
 フォニックス指導はアルファベット26文字の音を覚えることからスタート。’A=ア’、’B=ブ’という要領で、アルファベットの「音」を覚えさせます。文字カード、文字ブロック、文字ゲーム、文字玩具などを活用してください。
 アルファベットの音を覚えたらライム(終わりの音が同じ)する3から4文字単語を教えます。’CAT’ ‘HAT’ ‘MAT’は’AT’でライムする単語です。同様に’JET’ ‘MET’ ‘WET’など、ライム単語の読み方をグループで教えます。ライム単語のリストは’Rhyme words’や’Word families list’で検索すれば見つけることができます。


| サイトワーズを教える

イメージ4 3〜4文字単語が読めるようになったら英語の頻出単語であるサイトワーズを指導します。まずは「Dolch Sight Words」と呼ばれる220単語のリストを全て覚えることを目標にしてください。フォニックスとサイトワーズを教えると簡単なセンテンスが読めるようになります。ここからが本格的なリーディング指導の始まりです!

 英語教育を成功させるには「自信育て」が大切です。「世界標準の子育て」を是非ご一読ください!


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プロフィール

船津 徹(Funatsu Toru)

1966年福岡県生まれ。1990年明治大学経営学部卒業。教育コンサルタント。米国法人TLC for Kids代表。大学卒業後、金融会社勤務を経て幼児教育の権威、七田眞氏に師事。「パルキッズ」「パーフェクトイングリッシュ」など、しちだ式英語教材制作に従事。2001年ハワイ州、ホノルルにて移民のための学習塾TLC for Kidsを設立。2015年にはTLC for Kidsカリフォルニア州トーランス校を設立。アジア諸国からの移民子弟を中心に4000名以上の子どもの教育に携わる。同氏が手掛けたフォニックス教材は全米で25万人の教師が加盟するアメリカ最大の教育リソースサイト「OpenEd」による「最も効果がある教材部門」で第2位にランクイン。音楽と演劇を組み合わせた独自の教育メソッドは全米で注目されている。著書に『アメリカ最先端の英語習得法』(現代書林)。一男の父。一人息子は日本語・英語・中国語を操るトリリンガル。バラック・オバマ大統領の母校ハワイのプナホウスクールを卒業。ドナルド・トランプ氏の母校であるペンシルバニア大学ウォートンスクールに在学中。

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