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2016年7月号ハワイアン子育てジャーナル

Vol.61 | アメリカのお金教育

written by 船津 徹(Toru Funatsu)


※本記事のテキストは引用・転載可能です。引用・転載する場合は出典として下記の情報を併記してください。

引用・転載元:
http://palkids.co.jp/palkids-webmagazine/hawaiian-journal1607/
船津徹『アメリカのお金教育』(株式会社 児童英語研究所、2016年)


特集イメージ1 アメリカの家庭教育や学校教育で面白いのが「お金の教育」です。日本ではお金のことを家庭や学校で教えることはあまりないですね。お金の話をするのは「タブー」であるという社会の暗黙のルールがあるようです。
 一方でアメリカではお金のことを小学生にも教えます。お金の仕組み、お金の役割、お金の稼ぎ方、お金の貯め方、お金の使い方、お金の増やし方などです。子ども時代からお金に正しく向き合わせることで将来経済的に自立できるように、お金の使い方で失敗しないように、という教育的配慮があります。
 確かにお金について何も教えずに子どもを社会に放り出すのは無責任です。日本では「金は天下の回りもの」「宵越しの金は持たない」などお金を無目的に散財することが粋で格好いいような風潮がありますが、そんなことをしていたらすぐに経済的に破綻してしまいます。お金についての正しい知識を持つことは、これからの時代を生きる子どもたちには必要なのです。


| 勤労でお金を稼ぐ方法を教える

特集イメージ2 皆さんは子どもに「お小遣い」をあげてますか?もし毎月一定のお小遣いをあげているのであれば、それを「お手伝い制」に切り替えてみるのはどうでしょうか?何の労働もせずに毎月お金がもらえるというのは、資本主義経済のルールではあり得ないことです。
 アメリカの子どもたちは家庭で ‘chore’(お手伝い)をすることで ‘allowance’(お小遣い)をもらうのが一般的です。家の掃除、ゴミ出し、食事の準備や片付け、犬の散歩、買い物の手伝いなど、子どもが毎日・毎週するお手伝いを決めて、労働の対価としてお小遣いをあげるのです。
 お手伝い制を家庭に導入することで、勤労によってお金を得ることを子どもに教えることができます。また自分で苦労して手にしたお金ですから、無駄使いをすることがなくなります。お金の価値を身を以て理解することができるのです。


| ゲームでお金のルールを教える

特集イメージ3 アメリカのボードゲームにモノポリーがあります。これは資産形成、つまりお金を資産に換えていかに増やしていくかを競い合うゲームです。アメリカ人家庭はモノポリーが大好きです。金銭感覚、ビジネスの交渉術、長期投資のメリットなどをゲームを通して子どもに教えることができるからです。
日本でもお馴染みの「人生ゲーム」も元はアメリカで発明されたものです。英語では ‘Game of Life’と言います。人生ゲームは誰もが一度はやったことがあると思いますが、実はお金教育の優れたツールでもあります。
 子どものゲームだと思っているかもしれませんが、ぜひ親子で人生ゲームをしてみてください。そしてそれぞれの場面でちょっとしたアドバイスを与えるのです。お金の「選択」の重要性を楽しみながら教えることができます。


| レモネードスタンドでビジネスを教える

特集イメージ4 アメリカの子どもたちはお小遣いが欲しい時、お金が必要になった時に「レモネードスタンド」でお金を稼ぎます。レモンと砂糖を購入し、レモネードを作り、お店の看板を作り、広告を作り、自分で販売するのです。レモネードスタンドを通して子どもはビジネスの基本をひと通り学ぶことができます。
アメリカの大人はレモネードスタンドの意味を知っていますから、道ばたでレモネードを売っている子ども見ると、喉が乾いていなくても立ち寄って1杯買ってあげます。人によってはわざと値段交渉をしたり、子どもにビジネス交渉術を教えてあげようとする場合もあります。


| 学校で投資を教える

特集イメージ5 アメリカの高校では「お金の知識」や「投資」を教えてくれる授業があります。銀行、証券、保険、クレジットカードなど金融機関の目的や違いから、金利商品、株式投資、投資信託、不動産投資、債券投資、商品先物投資などについての基本知識を教えてくれます。
 日本人はお金を銀行に預けておくことを子どもに教えますが、超低金利の現代は銀行に預けていてもお金は増えません。子どもに正しいお金教育をすることによって「お金にお金を稼がせる」方法を教えることができるのです。ちなみに過去20年でアメリカ人の金融資産は4倍になっています。これはお金教育の賜物ではないでしょうか?


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プロフィール

船津 徹(Funatsu Toru)

1966年福岡県生まれ。1990年明治大学経営学部卒業。教育コンサルタント。米国法人TLC for Kids代表。大学卒業後、金融会社勤務を経て幼児教育の権威、七田眞氏に師事。「パルキッズ」「パーフェクトイングリッシュ」など、しちだ式英語教材制作に従事。2001年ハワイ州、ホノルルにて移民のための学習塾TLC for Kidsを設立。2015年にはTLC for Kidsカリフォルニア州トーランス校を設立。アジア諸国からの移民子弟を中心に4000名以上の子どもの教育に携わる。同氏が手掛けたフォニックス教材は全米で25万人の教師が加盟するアメリカ最大の教育リソースサイト「OpenEd」による「最も効果がある教材部門」で第2位にランクイン。音楽と演劇を組み合わせた独自の教育メソッドは全米で注目されている。著書に『アメリカ最先端の英語習得法』(現代書林)。一男の父。一人息子は日本語・英語・中国語を操るトリリンガル。バラック・オバマ大統領の母校ハワイのプナホウスクールを卒業。ドナルド・トランプ氏の母校であるペンシルバニア大学ウォートンスクールに在学中。

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